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「パーム・スプリングス」

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 緊急事態宣言が延長されましたが、テアトル系、武蔵野館、シネマカリテなど一部ミニシアターは営業を再開するところも。シネコンはまだ休業中なので山崎紘菜に再会できるのはまだ先になりそうです。

 引き続き外出は控えなければならないが映画館は応援したい、という複雑な気持ちをかかえつつ観に行った「パーム・スプリングス」の感想を。いわゆるループものですが、最近では「ハッピー・デス・デイ」のホラー系「隔たる世界の2人」の社会派など多岐にわたっていてそれぞれ面白い。最初は終わらないバカ騒ぎを描いた軽いラブコメかな〜と思いきや、意外に真面目な着地。「楽しい時間が永遠に続けばいいと思ってしまうのは人間の性。それでも退屈だったり辛いことがあっても新しい明日が来たほうがいい」ということをあくまでポップに軽快に描いていたのがアメリカらしくてよかったです。そんな軽いノリをギュッと引き締めるJ・K・シモンズの存在感はさすが。

 そういえば、だいぶ時間がたってしまいましたがアカデミー賞の感想を簡単に。(予想は半分くらい外してしまいました)「ミナリ」のユン・ヨジョンのスピーチはユーモアに溢れていたし、ドレスの上にギャルソンのMA‐1をはおってフランシス・マクドーマンドと談笑していた姿が素敵でした。子役のアラン・キム君のトム・ブラウンの衣装も似合っていてキュート。でも、作品としてはあのキリスト教的な部分が評価されたのだとしたら、少々偏り過ぎでは?とも。アンソニー・ホプキンスの主演男優賞受賞は意外でしたが、「マ・レイニーのブラックボトム」の作品としての強さが足りなかったのかもしれません。まだまだアカデミー賞、ひいては映画界における公平性の実現への道は遠いという印象ですがそれでも少しずつ変わっていけばいいなと思います。(日本はもっと遅れているけれども)

 ちなみに見出し画像は八幡山のホットケーキが有名な喫茶店「ルポーゼすぎ」のフルーツサンドセットです。これにプリンまでつくなんて、大人のハッピーセットといっても過言ではありません。