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「オッペンハイマー」


 クリストファー・ノーラン監督「オッペンハイマー」を観たので感想を。内容が内容なだけに日本では配信スルーされるとばかり思っていたので、まさか劇場で観られるとは。
 「これがオッペンハイマーだ!」と言わんばかりの冒頭の凄まじい音と映像のプレゼンテーションに圧倒され、ものすごい情報量とスピード感で全く飽きさせない3時間。映画としてはノーラン史上最高の出来では?と思う一方で、原爆実験や投下の成功に大喜びするシーンやあまりにも簡単に投下場所を決める作戦会議など日本人としてはしんどい部分も。映画としての興奮と、命があまりにも軽く扱われてしまうことへの怒りがないまぜになって情緒がめちゃくちゃ。
 最近アメリカの議員の問題発言もニュースになっていましたが、やはりアメリカ人の多くはいまだに「核兵器は戦争を終わらせる手段の一つ」と思っているんだなと悲しい気持ちに。(冒頭でオッペンハイマーがギリシャ神話のプロメテウスに例えられているように罪の意識に悩まされ続けたのは確かだし、ノーランは核廃絶派なのだろうなということは伝わったけれど。)日本人も他国の歴史や背景を知らず不用意な発言をしてはならないなとも思います。
 赤狩りの聴聞会やオッペンハイマーをめぐる複雑な人間関係など知らなかったことも多く俳優陣の演技も素晴らしかったのですが、ロバート・ダウニー・Jr.に関しては助演男優賞に値するかは授賞式での態度含め少々疑問。映画としては素晴らしい、でもオッペンハイマーではなく他の人を題材にしても良かったのでは?という疑問も残ってしまいました。それぞれ感じることがあるだろうし、冒頭シーンは絶対劇場で観た方がいいのでとりあえず観て考えて欲しいという作品です。

なすアチャールご飯を食べてからスープを飲むとまた違った味わい

 おまけはカレーの名店KALPASIが武蔵新城にオープンした「麺楽 軽波氏」の強煮干し鶏醤油ラーメンにマトンわんたん追加、なすアチャールご飯。かすかにシナモンが薫るチャーシュー、マトンわんたん、正統派のスープ、どれも尖り過ぎず絶妙なバランスを保っていてちゃんとKALPASIらしさがあるどこにもないラーメンでした。

ブイではなくヴィなところにこだわりを感じます

 武蔵新城は初めて降りたのですが、昔からある個人店と新しいお店が適度に混在していて阿佐ヶ谷を彷彿とさせる街でした。

これも名前が良い

 美味しそうな町中華もいくつか発見。

猫草むしりに励むおかゆ嬢

 週末はおかゆ嬢の定期検診とお花見の予定です。皆様も引き続き寒暖差にはお気をつけて。見出し画像は毎年撮っている井の頭公園の桜。スワンボートハウスのデザインがちょっとおしゃれになっていました。