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救世主、スパイ、剛腕刑事


初日特典でいただいたポスター

 映画の感想3本まとめて。まずはドゥニ・ヴィルヌーヴ監督「デューン 砂の惑星 PART2」から。
 まさにこれはIMAXで観るのにふさわしい一本。飛んできそうな砂嵐とサンドワームの迫力、体に響く重低音は本当にデューンにいるような没入感でした。前作はポールが父親を殺され夢の少女チャニに出会うまでが描かれましたが、今作は兵士そして指導者への成長と愛の物語。
 最初は「僕は救世主なんかじゃない」と戸惑っていたのに、覚醒後は「俺について来い!」とばかりに雄叫びをあげまるで別人。美術室の片隅で静かにデッサンをしていた美少年が、急に応援団長になってしまったような気分でした。そしてチャニが可哀想。最初はいくらイケメンだからって酷いよと思いましたが、後から「帝国主義と救世主」という物語に熱狂し過ぎることの危うさにも気付かされました。

 相変わらず好きな俳優しか出ておらず、無駄に豪華で3時間があっという間。フローレンス・ピューのラバンヌの衣装が素敵でした。アニャ・テイラー=ジョイは何の役?と思っていたら、なるほどそれは秘密にしていた訳だと納得。ポールが通過儀礼としてサンドワームに乗るシーンがとても印象的だったのですが、そもそも乗れた?と前作を見直したら遠目にちゃんとフレメンが乗っているシーンがありました。後から復習するとより理解が深まるのでおすすめ。
 私は都内でも屈指の風の谷に住み、おかゆ嬢を肩に乗せメーヴェで移動しているのでサンドワームに乗るのもいいなと思いました。パート3で映画は完結のようなので次も観ます。

映画の後の汁なしトムヤム麺とソムタム。半券でビール飲めるの嬉しい
角刈りと猫ちゃん。角刈りブーム来る?

 次はマシュー・ヴォーン監督「ARGYLLE/アーガイル」。荒唐無稽なアクションを演じるのが、いかにもスパイらしくない俳優というギャップが効果的で振り切った面白さ。音楽の使い方はさすがだし、あの設定がここで生きるのか!という演出も楽しく、ダンスのようなバトルシーンには笑ってしまいました。監督の愛猫チップも意外な活躍をみせているので、猫好きも必見。(CGだと分かっていても危険なシーンはヒヤヒヤする)
 個人的には007シリーズもこのくらい派手に路線変更してもいいのではと思っています。

舞台挨拶は抽選ではずれました。また来日して!

 最後は愛するマブリー主演「犯罪都市 NO WAY OUT」です。バイオレンス寅さんもついに3作目。シリーズを重ねるごとにパワーアップする兄貴の鉄拳が最高。お約束のチンピラ制圧から、違法取調べ、最後のあの人登場までファンサも盛り沢山。ギャグとアクションのバランスもよく、もうずっと続けて欲しい。 
 救世主、スパイ、剛腕刑事、現実には難しいけれど何にでもなれる映画ってやはり素晴らしい。

 長くなってしまいましたが、見出し画像はロイヤルホストの苺とピスタチオのブリュレパフェ。来週はやっと桜が咲きそうで楽しみです。