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書きそびれ映画メモ


 アカデミー賞のためにハイペースで映画を観たので、今月は少し休憩ということで書きそびれていた感想など。まずはポール・バーホーヴェン監督「ベネデッタ」から。

 男性が権力を握るのが当たり前だった17世紀のイタリアの町ペシアで、「聖痕」を受けたことによりのし上がっていく修道女ベネデッタのお話。ざっくり言うと「聖痕」とは十字架に磔にされたキリストと同じ傷が現れることで、当時は神から特別に祝福されたものとして崇められたのです。宗教が政治利用されるのは今も昔も変わらず。シャーロット・ランプリング演じる修道院長はじめ、神に仕えるものでありながら皆欲にまみれているのが面白かったです。ベネデッタの聖痕は本物なのか?はたまた権力を握るための嘘か?というのはだんだんどうでも良くなってしまうくらい、彼女のパワーに圧倒されてしまいました。しかしながら最後に持って行ったのはやはりランプリング様。教皇大使に一矢報いた散り際も、かっこいいなと惚れ惚れしました。

 次は今泉力哉監督だったのと原作漫画が気になってNetflixで観た「ちひろさん」。飄々としてつかみどころのない町のお弁当屋さんで働く元風俗嬢のちひろさんと、悩みを抱えた人々のつかず離れずの適度な距離感が良かったです。漫画ベースなので今泉監督らしさは抑え気味でしたが、原作の雰囲気にはよく合っていたと思います。居心地のいい場所が出来てもそこに留まろうとせず、あえて孤独を選ぶ彼女の生き方はとても清々しくて好感が持てました。劇中のお弁当は飯島奈美さん監修だそうで、美味しそうだったのも納得。あんなボリュームがあってちゃんと手作りのお弁当屋さんがあったら通いたい。

 おまけは最近食べた「たんたん亭」のつけ麺。暖かくなってくるとつけ麺食べたくなりますね。前の家の近くだったので、ついでに桜を見に善福寺川まで散歩しました。(見出し画像参照)

 春は寒暖差や生活の変化で体調崩しやすいので皆様もお気をつけください。