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残穢(ざんえ)住んではいけない部屋

原作は、残穢(ざんえ)小野不由美昨のサスペンスホラー。

京都市に住む「私」は、小説家である。
執筆内容は、大人向け小説であるが後書きで読者に「怖い話」の募集をしていました。
かつて、女子大生の久保さんという女性から一通の手紙が届く。
そこには、リビングで作業をしていると誰もいない部屋から”変な音”がするのだという。
すべては、そこから始まった・・・

女子大生が住んでいるマンションでは、その一件から別の部屋でも奇妙な出来事が起きていることに気づきます。
例えば、人が住み着かない部屋があったり…いたずら電話があったりと…

隣の部屋は中々人が住み着かない物件でしたが、のちのち4人家族が引っ越してくるようになります。
ですがそこで、旦那さんから「ここの部屋って何か曰く付き?」と聞かれます。
「そのような過去に自殺などの事実はない」と管理人からも云われてしまいます。

小説家の私と久保さんは、変な音の正体を探るべく女子大生の部屋だけではなくマンション全体を調べることにします。

原因は、住民ではなく-マンションが建つ前の住人であること。
マンションが建つ前に・・・自殺があった。
そうすると、部屋で奇妙な音がしたのも納得がいきます。
(この時点で、部屋から奇妙な音がしていると考えると気持ち悪いですよね…)
奇妙な音を追ううちに、次々と明らかになるマンションが建つ前に起きていた真実。

1992年 小井戸家:ゴミ屋敷で亡くなっていた老人の死体
(知らないうちに死んでいて、管理人の方が部屋の様子を見に行きやっと死体が見つかる=孤独死

1958年 高野家:床下から赤ん坊の泣き声

1905年:吉兼家:閉じ込められた青年
(昔で云う、座敷牢である)

1892年:奥山家:拡大していく謎の事件
(事件の内容が記録に残っていない・・・誰かの手によって歴史から消されたもの・・・?)

祟られたと云うより、穢れに触れてしまった・・・
触れてはいけない 穢れ とは?

※穢れ:日本 仏教、神道における観念の一つで、不潔・不浄等、理想ではない状態のことである。
テレビドラマなどで、妾の子のことを穢れた血とか云う感じです。

この映画を最初に観たとき、筆者はとても気分が悪くなりました。
その理由としては、何とも表現したがいのですが幽霊的な怖さではなく…人間が引き起こしたであろう事件が多く、昔の因習やら子供が双子の場合どちらかを殺さなければならないといった、こう…人間が関わることで人間の一番触れてはいけない部分に焦点を当てた作品だと感じたからです。
この作品は、幽霊に呪われた とかではなく過去に人が起こしていたであろう罪(穢れ)を現在にまで継承では無いですが、追体験させる感じがとても気持ち悪い感じがしています。

話の内容としては、やっぱり怖いと思うことも多いですがそれは幽霊的なやつでは無いことをここではっきりさせておきます。

主人公の「私」役には、竹内結子さん
女子大生役には、橋本愛さんが出ています。
この主人公である「私」は、映画の中では心霊現象に対してどことなく否定的な意見を持っています。
なので、後書きで読者に怖い話を送られてきてもそういうこともあるのか…程度に見ていましたが実際に女子大生の事件を掘り起こすことで本当にあったことなのだと心が変わっていく感じも怖いです。

この作品を見るに当たって、自分の部屋にももしかしたら自分が知らないだけで過去には何か事件があったのではないかと心配になる作品だと思います。
実際、何かある場合は管理人さんが教えてくれるので大丈夫かと思いますが・・・。

本当に 無い とは限らないのが、この話の結論になると思う作品でした。



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