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セキララ 

『あたしンチ』の作者、けらえいこさん著書に『セキララ結婚生活』というのがある。この本には個人的な思い入れがある。車で片道3時間かかるおばあちゃんの家に行く途中、1時間半地点にあったラーメン屋さんの本棚にその本はあった。小さいころ、「セキララ」の意味もわからず読んでいた。カタカナだったから知らなかったけど、セキララって漢字でかいたら赤裸々、赤い裸、それは包み隠さないみたいな意味になるよなと大きくなってから気がついた。

22歳になったばかりの4月。新卒で働き始め、1年が経った。怒涛な日々だった。仕事上、1日として同じ日はなくて、会社に現場に飛び回っていた。昭和の体質が残っていてまわりにはブラックとか言われるけれど、人は好きで話していくうちにその人たちの裏側が見えてきて一緒に働けると思えるようになった。

ビールを美味しいと感じるようになったし、苦手だった食べ物も付き合いで粗方克服した。少しずつ大人になったのかなと思いながら、イカの塩辛もお酒のおつまみとして美味しく感じることに気がついた。

仕事をはじめてから、ほぼ初めて社用携帯の通知をオフにして実家に帰った。1〜2年ぶりに会った地元の友達数人が、来年結婚すると言い出した。そこで自分はこの仕事を楽しくやっているけど、仕事以外の時間もあることにも気がついた。

会社では全国の系列グループの女性社員の交流会があった。結婚、妊娠、出産、子育て。あらゆるライフステージを、自分の軸を持ちながら乗り越えてきた強い女性たち、憧れがどこにあるかわからないままステレオタイプではない女性像を求めようとする女性たち。いろいろな人がいて、人生って世知辛いと思ってしまった。

とはいえそんなこと考えても仕方がないので、隣の芝生を青いと言わんばかりに、うらやましく思いながらわたしは私でセキララに自分に素直になってがんばっていこうかなと思ってnoteをかきはじめる。



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