#39 素敵な靴はあなたを素敵な場所に連れてってくれる
2021.1.4
ガン治療に正月休みはない。
お正月気分をひきづって今日も放射線治療に向かう。でもその足はやけに軽やかだった。
それは去年の年末
ゆ「『素敵な靴はあなたを素敵な場所に連れてってくれる』って知ってる?」
という話から、新年に向けて靴を新調することに。
2人同じスニーカーなんだけど、色を変えたら全く違う、ペア感の出ないスニーカーをネットで購入。
今日がそのスニーカーのデビュー日。
やっぱり新しい靴は気分が上がる。
ピカピカな靴で病院に到着し、
受付の皆さん、放射線技師の皆さんに新年のご挨拶。
岡「明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします」
皆「今年もよろしくお願いしますねぇ」
そして、放射線の機械にも
岡「今年もよろしくお願いします。ガンやっつけてくださいね」
機「ガガガガーブワーーーーーーン」
滞りなく放射線治療初めは終わった。
治療終わりでゆうちゃんと病院の近くで待ち合わせをし、二人で下ろしたてのスニーカーを履いて初詣に行くことにしていた。
っていうか、
「素敵な靴は素敵な場所に…」
そんな言葉聞いたことないな…
ことわざ?いつの?何時代の話だ?
電車の中で色々調べてみると、
なんとフランスのことわざということが判明。
え?フランス?
言われてみればなんかフランスっぽいな。
なんでゆうちゃんはフランスのことわざ引用したんだ?
靴じゃなくてスニーカーでもいいのかな?革靴とかじゃなくて大丈夫かな?
フランスの言葉を信じながら初詣でに行く人はいないだろうな。
これは仏と神様のマリアージュだなぁ
なんて事を思いながら神社最寄り駅に到着。
初詣もそこまで混んでなくお参りもすんなり。
健康を祈願し、破魔矢とお守りもテンポ良く買えた。
帰りの参道でおしゃれなお店の【獺祭純米大吟醸甘酒】とういう看板が目に留まる。
ゆ「え?珍しくない?あの有名なお酒のやつ?飲みたい」
即決で甘酒ゲット。
ゆ「美味しい!でも岡ちゃんはお酒だめだがらやめとこ」
甘酒はアルコール入ってないんだけどなと思いながら参道を歩いていると、
今度は香ばしくていい香りを放つお店を発見した。
うなぎ串!
ゆ「うわーこれ食べよう・・・美味しいいいいい!」
その後も平たい中華マンみたいなの食べたり、塩ワンタン麺を食べたりして満腹で家に着いた。
玄関で靴を脱ぎながら言う
ゆ「いやー今日行ったお店全部美味しかったね!早速素敵な美味しいとこに連れてってくれたね、この靴」
…岡安には素敵ではなかった。
行くとこ行くとこのお店の味がしない・・・無味。
甘酒に関しては飲んでない。
おい、スニーカー!俺も早めに美味しい素敵なところに連れてってくれよ。
つづく