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やさしい補助金講座 その4

 前回は最も申請件数の多い小規模事業者持続化補助金(一般型)の
採択(=合格)のコツをお伝えしました。
 この回はもう一つの注目され、金額が100万円と2倍の補助金の合格のコツをお伝えします。

 それは、小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)です。
この補助金は令和元年度予算では「コロナ特別型」という名称で公布されて
いたのですが、コロナ禍が一向に良くならない、むしろ悪化傾向になる中
で発布されました。

 ポイントは、公募要領の冒頭の「事業概要」に重要文言として記載されています。発布する側にしてみるとこの文言は至上命題の位置づけなのです。
「この命題を念頭に全て取り組むようにしてください。」という掲示です。

 なんと書いてあるかですが。「小規模事業者が経営計画及び補助事業計画
を作成して取り組む、感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させるポストコロナを踏まえて新たなビジネスやサービス、生産
プロセスの導入等に関する取り組みを支援するものです。」です。これですべてを表しているのです。これ以上でもこれ以下でもありません。むしろ忠実にこの文章どおり申請書に表せば合格します。

 とはいえ、具体的にどう取り組めば良いのかを説明していましょう。
文章をいくつかに区分けしてみますと申請時に必要な項目が見えてきます。
「以下の
①経営計画及び補助事業計画を作成して取り組む。
②感染拡大防止のための対人接触機会の減少に取り組む。
③上記②及び事業継続を両立させるためのポストコロナを踏まえて、
 新たなビジネス(事業)・サービス・生産プロセス(仕入→在庫→製造     →物流)の導入等に取組む。
ことを支援します。」
と3つが命題だと分かります。この通り申請を進めれば良いのです。

 実は、本補助金の補助金上限は100万円、補助率は3/4です。「一般型」は補助金上限は50万円、補助率2/3です。その差+12%の補助率の増加です。発布する側は、本補助金を大いに活用してほしいとの期待が表れています。

 では、ここからは合格のコツをお伝えします。「一般枠」と同様「公募要領」の項目を活用します。

その前に「任意書類」という項目が有りますが、「任意」だから無視してはいけません。是非取り組んでください。記載しているものは、審査時の評価にプラスになるので私はお勧めします。例えば、任意ですが、「支援機関確認書」(地元商工会議所発行)です。これは、採択されれば必ずお世話になります。そのために、私は「必須」としています。

 肝心の審査項目ですが、「公募要領」の「申請内容の審査」の中の「審査の観点」に記載されていますのでこれを活用します。                     ①要件審査:

    ア.「補助対象者」の要件に合致している。
    イ.必要な提出資料が全てそろっている。                          

   ウ.提出する資料の内容に不備、記載漏れ、誤字・脱字がない。

 これらはまず、必須で満点で当然ですので、緊張感をもって何度も見直します。

 実は、ここからが、「基礎項目」に該当する「書面審査」と記載のある下記の項目です。
●経営計画書及び補助事業計画書は、
 ①取組むための必要な能力を有している。
 ②事業主が主体的に取組み持っているスキル、技術を踏また取組である。
 ③新型コロナウイルス感染症が継続しても新ビジネス、サービス、生産プロセスの導入する取組を行う。
 ④③番の取組みは対人接触機会の減少に貢献する取組みである。
 ⑤自社の市場動向、競合分析、強みを把握し現状分析は妥当である。
 ⑥事業計画は、経営方針、目標を踏まえ補助事業計画の実現性は高い。

そして「加点項目」に該当する「加点項目」と記載のあるのが下記です。
 ⑦緊急事態宣言の実施された1月~8月のいずれかの月の売上が2019年  又は、2020年の同月と比較して▲30%以上である。
 ⑧複数の店舗・事務所において継続的に事業(営業)を行っている。
 ⑨補助事業完了後、下記いずれかの取組みを行う予定である。
  A.補助事業完了後1年間において給与支給総額を1年で1.5%以上の計画を有し社員に表明している。
  B 補助事業完了後1年間において給与支給総額を1年で3.0%以上の計画を有し社員に表明している。                                 
  C.補助事業完了後から1年後、事業場内最低賃金を「地域別最低賃金+30円」以上の水準にする計画を有し社員に表明している。
  D.補助事業完了後から1年後、事業場内最低賃金を「地域別最低賃金+60円」以上の水準にする計画を有し社員に表明している。 

 以上「基礎項目」を合計60点にし 10点:最も優れている 7点:やや優れている 5点:優れている 3点:やや劣る 2点:非常に劣る そして「加点項目」を合計40点にし ⑦は20点 ⑧10点 ⑨は10点を配点し、該当すれば20点、10点、10点の満点を付し、また、⑧⑨が該当しない場合、⑦のみで40点を配点します。

 ここでの点数のポイントは、①~⑦の採点で5点以下については申請内容を何度も見直し10点に近づけていきます。こうした地道な作業を繰り返し行うことでご依頼された経営者と考えを共有し、より精度の高いものにして行きます。


 結果、合格に導くことが可能になります。この申請による採択が実現すれば経営者にとって将来に向けての大きく夢の膨らみます。私は、この仕事の醍醐味で大いに満足しています。感謝です。

 


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