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不確実な時代、中期・長期の未来が予測できないと言われる。
本当にそうだろうか?
では逆にこれまでは、本当に予測できていたのだろうか?

高梁川ミーティング

高梁川流域学校の事業の1つである「高梁川ミーティング」が
2024年5月11日(土)に開催された。
ゲストは渋沢寿一さん。
これまでも何度も岡山・倉敷にお越しいただき、お話いただいている。

渋沢さんの話が聞けたことは非常にありがたいことだけど、
参加者として来ていただいた方の豪華なこと。
普段なら登壇者?となり得る人がたくさん。
それほどに見えない課題は大きく、険しいことがわかる。
その一方で、志塾の卒業生にもっと参加してほしかった。
非常に残念だし、反省しなければならない。

気を取り直して、気付きと学びを書き留めておきたい。

30年後を考える

30年後は考えられることがわかった。
不確実性の高い時代だと言われているが、誰が決めたのだ?
そもそも予測なんてできた試しはなかった。

30年前・1994(平成6)年

あなたは何歳?何をしていた?
私は高校3年生だった。

・ルワンダで大量虐殺(ジェノサイド)100日間で100万人が殺害される。
・井の頭公園・バラバラ殺人事件。
・F1でアイルトンセナが事故死。
・ネルソンマンデラが南アフリカ共和国で初の黒人大統領に。
・松本サリン事件。
などがあったらしい。

翌年の1995年、Windows95が翌年に発売され、インターネットが一般化していく。インターネット前とインターネット後の世界の分かれ目にあった。
携帯電話も一部の人しか持っていない、ポケベルの世界だった。

インターネット前の世界の人間は、インターネット後の世界を「未来」という夢物語として語られたことはあっても、現実となりうる世界として予測していた人はごく一握りの人だったに違いない。

そのまた30年前・1964(昭和39)年

あなたは何歳?何をしていた?
私の父は20歳、母は15歳。

・カルビー「かっぱえびせん」発売
・ネルソンマンデラさん、終身刑の判決。(知らなかった)
・東海道新幹線(東京ー大阪)が開通。
そして、東京オリンピック。

1950年代から1960年初めまでは、
「冷蔵庫」「テレビ」「洗濯機」の三種の神器と呼ばれ、普及していった。1964年ごろには、オリンピックを見るための「カラーテレビ」
「クーラー」「自動車」が新・三種の神器となっていった。

三種の神器は生活が「便利」になった時代だった。
新三種の神器の時代は、「もっともっと便利」になった時代とも言える。

もっともっと

このもっともっとに注目したい。
ムヒカ大統領の言葉
「貧しい人とは、少ししか持っていない人のことではなく、
もっともっとと、
際限なく欲しがる人、いくらあっても満足しない人のことだ」

1964年から日本は、貧しくなっていったのだ。

もっともっとの原因

渋沢さんのお話に、「仕事」と「稼ぎ」が登場する。

仕事とは、祭りや結い、山仕事など、お金をもらってやることではなく、
次の世代のため、困っている人のため、動植物のためにやる活動。
今ならPTAとか町内会とか業界団体などもそうかもしれない。

稼ぎとは、家族を食べさせるためにやること。お金をもらってやること。

この両方ができて、一人前だという。
「稼ぎ」しかできていない、一流経営者は一人前ではない。

そして、稼ぎは、もっともっとと上限のない世界でもある。

もっともっとではない30年後は、どんなの?

まず、GDPはもう古い。
もっともっと指数となっている。
ここにはお金への恐怖が付きまとう。
もっとほしい、もっとほしいと成金的に思う人もいるかもしれない。

お金があることで、できることも増えるし、人生の機会を生むことは周知の事実だ。
一方で、お金がないとできないことが増える。
今の稼ぎだと、こんなこともあんなこともできていないと欲を膨らませることより、恐れから逃れる思いで稼ぎを増やそうという発想が強いのでは?

稼ぎの不安

稼ぎの不安が、仕事(稼ぎではない部分)を阻害している。
ある人が言っていた。仕事をするには、ある程度の余裕がないとできませんよね。余裕なんてある人はいつでもるし、ない人はずっとない。
なぜなら、余裕は心が感じるものだから。

仕事が増えれば、不安が消える

昔、「結(ゆい)」があったくらいの地域で助け合って生きていく世界は、稼ぎから不安は少しは、和らげていたのだと思う。
小さな共同体で生きる。
ただ、行政区は合併して合理化へ向かわざるを得ない。
ちょっとした違和感があるが、しかたないようにも思える。

では、仕事ができるようにするには?

仕事とは、何度もいうが金銭につながらない活動のこと。
稼ぎの時間や場所など、融通がきく必要がある。
労働時間の短縮や、勤務地の自由度は今後需要せざるを得ない。

高梁川流域で考える

東京と岡山の関係性があるように、倉敷市と新見市の関係性もある。
私は東京に現在は住みたいと感じることがない。
同じように、「もっともっと」でない世界となれば、
倉敷市に住むことがメリットではなくなる可能性もある。

川で支え合う

山(森)で切った木々は、川を流れて海に出る。
海ではその木をもやし、海水から塩を作る。
その塩は、川を上り山へ届けられる。

循環が川を通じて行われる。
現代版の循環システムを考えたい。

人が行き交うことで、人手、情報、知恵が循環する。
単に遊びにいくだけ?
ロシアにはダーチャ、ドイツにはクラインガルテンと呼ばれる
農地つきの別荘がある。住む・暮らす・食べるを流域で行き来する。
今度は「移動」の問題が出てくるが・・・。

マザーテレサの言葉

「愛の反対は憎しみではなく、無関心」
まさに、仕事がないのは、無関心なのだ。
興味を持ってもらうことの大切さ、最終的には愛してほしい。

少なくとも岡山経済新聞は、未来に思いを馳せ、毎日の記事を配信しています。それは、この内容には興味を持ってもらいたい、愛される存在になってほしいと願うものしか記事にしない。
街に愛着を持ってもらえれば、私の街、そしてこれまで作ってきてくれた人がいる街に何か私も関わりたいと考えてもらえるのではないか?という問い。そうすることによって未来は作られていく。

不動産業としても、同様のことを考える。
スペックや金額ではなく、愛着を重視した販売を進めていく。
もっともっと加速させたい。

町内会

町内会でできることは実はもっとあるはず。
仕事の稼ぎ化は、あまり肯定しづらい面はあるが、本質を欠かないレベルであれば、できることもあるはず。
また、自治について学ぶ場所がない。
自治の学び場としての町内会もあると思う。

母の日に

母の日に、あっちのお店もこっちのお店も人がいっぱいだった。
母に感謝する日。素晴らしいことだと思う。
日頃から感謝の言葉を伝えるのは、照れくさいし遠く離れていると物理的に難しいことだってある。
だけど、何か物をあげて、喜んでくれれば、母の日、感謝の気持ちを伝えたような気分になっていないか?

なぜ、そう思うか。
母を産んだ母がいる。またその母を産んだ母がいる。
つまり先祖がいて、私はいる。
その先祖は、仏壇や墓にいる。
地域の人たちも同様だ。
町内会に入らない人。神社の氏子にならない人。
メリットを感じないから。
メリットは、今、あなたがここにいるということ。

墓じまいをする人は増えた。
先祖を祀る場所として手入れができないのであれば・・・。
と考えるのもやむをえない。
ただ、墓という存在が教えてくれたものは、何だったのか?
またその代わりになるものは本当に必要ないのか?
大きな疑問に出くわす。

墓の管理受託をしようと思う。
まずはその形態から、墓についてのデータをまとめたい。
本当は行政がやってほしい。
空き家がどんどん増えている。
住宅地近くの墓地は敬遠されてきたが、今後、自分の先祖の墓は自分の家で(近所で)となってもいいかもしれない。

さぁ、何する?

いくつもやることはできた。
愛を育む行為にならない「稼ぎ」は見直す。

物欲が出た時は、危険信号。
そもそもそんなにない物欲だが、意味なく欲しくなることがある。
本とかおもちゃとか子どものものは再流通できないだろうか?
よその子どもを見てあげる仕組みできないかな?
町内会で稼ぎを生む方法を考える。その前に若い世代が自治に目覚めるために必要なことを考える。街に愛着を持てるには?

先日、町内会のお掃除でした

うちは賃貸なので、回覧板でお掃除しますよ〜と呼びかけたけど、誰も来てくれないんじゃないのかな〜?と思っていた。
それが、小雨降る中、5世帯の人がきてくれた(13世帯中)
掃除をすることで、自分の住んでいる場所との関わりを作る。
一緒に汗をかくって大事。
やっぱり、そこからスタートなのだと思った。

30年後

仕事と稼ぎのバランスが変わる。
稼ぎがないような人とも一緒にいられる世の中。
ベーシックインカムのようなトップダウンな制度でなんとかすることもできるかもしれないが、そうではない形で。

まずは食べるもの。
農業に変化を。新たな農業組合をつくりたい。
食べる人と作る人の役割分担ではない。
地産地消であることは当たり前。
それ以外のものを食べたくはない。

川を上る

もう一つ、拠点を作る。
まずはピクニックへ出かけよう。

想像しよう、創造できる

最初に不確実性の話をした。
不確実だから、想像できないと諦めるのではなく、
30年後を思い描こう。
なぜなら、想像できないことは現実にできない。
逆に、想像できることは、創造できるはずだから。




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