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ゆっくりでいいという急ぎ足|育児日記

息子が1歳になって、2週間くらい経った。

つかまり立ちでぷるぷると足を震わせていたのに、10歩くらいはよちよち歩き出来るようになった。
まだ家の中でしか歩かないが、床を踏み締め、自分の向かいたい方向へ歩き出す姿は無垢で、勇気を貰える。

もうミルクも飲んでないし、乳児は0歳までなので「赤ちゃん」ではないんだけど、何度転けても倒れそうになっても立ち上がって歩き出す、赤ちゃんの力はどこから来るんだろう。

顔立ちは夫そっくりの息子。私に似たのは透き通るような色白の肌と、黒々とした瞳。じっとこちらを見つめては、ニコっと笑う。とても可愛くて、私の存在を全肯定されたような気持ちになる。

最近の息子は夫のことが大好きだ。
息子が誕生してから知ったことで、夫自身も思ってもみなかったようだが、夫は子どもの相手が上手い。肩車をして家の中を歩き回り、全身を使った遊びで、息子は大喜び。下に降ろすと、もっとやってくれと言わんばかりにグズり、夫はいつまでも息子の相手をしている。私は腕力も体力もなくて、身体を使った遊びは得意ではないので、夫にはとても助けられている。

息子はたくさん動き回るようにはなったが、相変わらず寝る時は私の上にうつ伏せになって「抱っこ寝」している。たまに置くことに成功するが、どうしてもママにくっついて寝たいらしく、離れるとすぐに起きて泣いてしまう。

古い2DKのマンションの我が家。構造上、寝室にエアコンを設置することが出来ないので、夏本番になった今はリビングで寝食している。リビングとダイニングはドアを外しているので、実質「ワンルーム」生活だ。

これがなかなか、ストレスが溜まる。

朝型人間の私と、夜型人間の夫。それぞれ朝と夜に1人時間を取っていたのだが、リビングで寝るようになって、私が動くとすぐに息子が起きてしまうようになった。

夜はぐっすり眠るので、夫は夜ゆっくり過ごせているようだ。
しかし朝は眠りが浅いらしく、私が犬の散歩で起きると一緒に起きてくる。夜は8時頃に寝かせているけど、朝は5時半頃には起きてくる。

なるべく夫は寝かせてあげたいので、犬の散歩に息子も連れていく。朝5〜6時台といえども、真夏なので日が照って暑い。たまにそよそよと涼しい風が吹き、ベビーカーの息子に「風が気持ちいいね」と声をかける。心なしか、犬も息子がいる方がよく歩く気がする。
毎日大変なんだけど、私はこの早朝にみんなで散歩する時間が気持ち良くて好きだ。

個人的なことだけど、最近になって精神科の薬が増えた。夜の不安と自律神経の乱れによる頻尿がひどく、それを改善する抗不安薬を服用している。これがよく効いて、ずいぶんと夜の不安が無くなったのだけど、副作用で日中が眠い。昼寝しなくても大丈夫な日もあれば、息子と一緒に眠りこけてしまう日もある。
私の双極性障害は、寛解することはあるものの完治する病気ではないので、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、日々が過ぎていくのだろう。

息子と過ごす毎日は尊い。
疲れたり不安になったり焦ったりする日もある。「今は今になってしか生きられない」という詩を昔学校で習った気がするけど、誰だか忘れてしまった。谷川俊太郎だっけか。

のんびり今を生きていこうと思いつつ、毎日の憂いは確かにある。それも丸ごと含めて自分なんだと受け止めて、日々を愛して生きていこう。

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