頭の中の批判者
人生は選択の連続だ。
何時に起きるか、何を食べるか、どこへ行くか。生活は全部が選択だ。
生まれは選べないけど、物心ついてからは何をどうするか、自分で選んできた。
人に相談して決めることもあるけど、最終的にその決断を下したのは自分だ。
すべての自分の言動には、責任がある。
ほとんどの場合、その時はそれが最良の選択だと思っている。
妥協したり後悔することもあるけど、基本的には納得している。
でも疲れた時や体調が悪い時、頭の中の批判者が顔を出す。
「あの時、あんなことをしたから、失ったんじゃないの」
「もっとこうしていれば、今手元にあれがあったんじゃないの」
そんなこと考えても仕方ない。
反省は次に繋がるが、辿り着きようのない「もしも」は何も生まない。
頭の中の批判者は、私だ。
いつも前向きでいられるわけではない。どんなに明るくて何も悩みが無さそうで、幸せそうに見える人だって、立ち直れないと思うような今日があったりする。
たくさん人生で間違えてきた。
色んな人を傷つけたし、今お金をたくさん持っているわけでもない。キャリアもないし、病気だってある。
でも、今そばには息子がいる。
この子がこの世に生まれてきたことは絶対的に正しい。
過去の社会に刷り込まれた理想を生きられなかったことよりも、今愛する人たちと生活できているだけで、これ以上ないくらい幸せだ。
頭の中の批判者に、脳内を賃貸させてやるくらいの心の余裕は、まだある。
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