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【BPOマスタープラン】第3部 - 戦略的アプローチ

BPOのデメリットを軽減するための戦略的アプローチ

1部と2部を通して、BPOの利用には、多くのビジネスにおいて効率性とコスト削減をもたらす可能性がある一方で、特定のデメリットが生じる可能性もあることを考えてきました。

この度は、メリットとデメリットへの理解をもとに、 デメリットを軽減するための具体的な対策とアプローチを提案します。

1. コントロールの喪失に対する対策

明確な契約とサービスレベルアグリーメント(SLA)を設定します。具体的には、契約内容に業務の品質基準、納期、パフォーマンス指標を明記することで、期待されるサービスレベルを明らかにし、保証の対象とします。運用開始後は、定期的なパフォーマンスレビューとフィードバック機会を設定し、業務の進捗と品質を継続的に監視します。

2. コミュニケーションの問題への対応

言語や文化的が障壁となる可能性がある場合は、両社間のコミュニケーションを円滑にするために差異の理解を深めることを目的としたコミュニケーションの時間も有効です。効果的なコミュニケーションの為に、両者をつなぐチャットチャネルやプロジェクト管理ツールを活用することもできます。

3. セキュリティとプライバシーのリスク管理

データ保護に関する明確な基準とプロトコルを設定し、セキュリティの基準を確立します。 定期的なセキュリティ監査を実施もしくは、状況を確認し、BPOベンダーがコンプライアンス要件を満たしていることを確認します。

4. 品質の変動への対処

選定するBPOプロバイダーの評判や過去の実績を調査します。
※大規模な契約を検討している場合、事前に小規模なプロジェクトを採用することで、サービス品質をテストできるかもしれません。

5. 従業員の士気への影響を最小限に抑える

アウトソーシング導入の目的と利点を従業員に明確に伝え、不安を軽減します。BPOの導入により影響を受ける従業員に対しては、コミュニケーションを密にし、他の役割への再配置とともに、スキルアップの機会を提供します。

6. 依存度の増加への対応

BPOベンダーが問題を抱えた場合のために、代替のサプライヤーや緊急対応計画を検討・用意します。(選定時の接触においても)多様化戦略の一環として、一つのプロバイダーに依存せず、複数のプロバイダーとの関係を築くことで有事におけるリスクの分散を検討できるかもしれません。

7. 隠れたコストを避ける

予算外の追加費用が発生しないよう、契約前に全項目を理解し、適宜説明を求め交渉します。導入後も、費用に関する透明性を保ち、予期せぬコストが発生しないようにします。


これらの戦略を適切に実施することで、BPOのデメリットを効果的に軽減し、自社のビジネスの成功にも寄与させることができます。

※本記事にて提案の内容は、包括的なガイドとしての表現に留めています。実際のビジネス環境へのBPO実装に際しては、自社組織のニーズや状況に応じた適宜の調整を踏まえ、ご検討ください。❀

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