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ヌルオブジェクトって何!?


After Effectsを使い始めて、最初の頃の壁の1つとして立ちはだかるのが「ヌルオブジェクト」になります。
私自身もヌルオブジェクトの概念を理解するのに、割と時間がかかりました。

そんな「ヌル」ですが、プログラミングでは「何も存在しない状態」を表します。
では、After Effectsの「ヌルオブジェクト」とは、一体何でしょう?

この「ヌルオブジェクト」は、「中身のないオブジェクト」を表します。
従って、After Effects上では透明のオブジェクトとして扱われます。

でも、わざわざ中身のないのオブジェクトを使う場面ってあるのでしょうか?
実は、After Effectsのヌルオブジェクトは、様々な場面で使われます。

例えば、After Effectsのピックウィップという機能を使うことで、親子付けをすることができます。
この親子付けをする際の親として、ヌルオブジェクトを使用するのです。

すると、目に見えない透明のレイヤーを使って、複数のレイヤーのアニメーションを一括管理できます。
個別の動きはそれぞれのレイヤーでアニメーションを付け、同じ動きを付けたい時にはヌルオブジェクトにアニメーションを付けます。

こちらに関しては、具体例として「観覧車に回転のアニメーションを付ける手順」の動画をご用意致しました。

観覧車のアニメーションを付ける手順

  1. 各ゴンドラのアンカーポイントを、ゴンドラの接続部分に移動。

  2. 新規ヌルオブジェクトを作成。

  3. ヌルオブジェクトのアンカーポイントを、観覧車の回転軸の中央部分に移動。

  4. 観覧車の回転する部分全てを、ヌルオブジェクトと親子付けする。

  5. ヌルオブジェクトに対して、回転のアニメーションを付ける。

  6. 各ゴンドラが回転しないよう、ヌルオブジェクトの回転と逆向きのアニメーションを付ける。

その他にも、3Dカメラの動きを管理するのにヌルオブジェクトを使ったり、エクスプレッション制御系のエフェクトを使用する際にも適用対象として使われたりします。
何かと便利なヌルオブジェクト、ぜひ使ってみてください。

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