暗炬

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暗炬

文字を書いたりしています。小説を投稿したり、チラシの裏を投稿したりします。なお画像はすべてフリー素材をお借りしています。

マガジン

  • 夢のまにまに

    夢に関する話。 あるいは夢日記。

  • チラシの裏

    チラシの裏に書き散らかした雑記のまとめです。古い順に並べています。

最近の記事

サナトリウムと水族館の夢

夢を見た。 傷やシミひとつない真っ白な柱を繋ぐように、それから巨大なガラスでできた壁が目の前に聳え立つ。ガラスの向こうに見えるのは、青い空と白い砂浜、キラキラと煌く海。太陽の光はさんさんと廊下に降り注いでいるのに、どういうわけか暑くない。 私はなんの特徴もない、白いワンピースを着ていて、裸足で一人廊下を佇んでいた。 ここは、サナトリウムだろうか。 なら、他の人はどこに、とキョロキョロと辺りを見回していたら、廊下の向かう。曲がり角から女の子が走ってきた。 私と同じ白のワンピー

    • コロッケとネコの夢

      夢を見た。 どこかの古いアパートの台所で、私はコロッケを作っている。 分厚い耐熱ガラスのボウルには、ジャガイモと挽肉が混ざった熱々のタネ。 それに手を突っ込んで、手に取って、ぺたぺたと成形する。形は小判型。破裂しないよう、空気を抜くのは忘れない。 (ここで空気を抜くのがコツだ、と。こまったさんの料理本にも書いてあったハズ) 卵液に潜らせて、パン粉を絡めて。せっせと作ってバットに並べられたコロッケたち。 コンロにかけられた熱々の油の入った大鍋に、それらを全部落とす。 じわじ

      • こんにちは悪夢。さようなら悪夢。

        夢を見るのが、あまり好きではない。 ここで言う夢、と言うのは目標とか将来の夢、ではなくて。眠っているときに見るアレだ。その夢が、あまり好きではない。 子供の頃から怖い夢ばかりを見てきた。 ゴジラに家を潰されてしまう夢。 奥歯がボロボロと抜けていく夢。 家が燃えてしまう夢。 ホームから人が落ちる夢。 エレベーターが上がり続けて止まらない夢。 何かに追いかけられてるのに早く走れない夢。 などなど。 あまりの怖さに耳や目を塞いでも、夢の中なので鮮明に情景が浮かんでしまって辛い思い

        • 忘れられない「シカゴ」

          ※この記事には映画「シカゴ」のネタバレがあります。ご注意ください。 忘れられない映画がある。 ラブホテルのベッドの上で寝そべりながら見た「シカゴ」の映画だ。 ――と書くと、多くの皆さまに誤解を与えるような表現だが、この時一緒に泊まっていたのは友人。更に言うなら、私も友人もどちらも女性であり、また互いに信頼関係はあるが恋愛関係ではない相手である。 ラブホ女子会、なんて言葉が少しだけ出てきた頃で。好奇心ばかりが強い女二人がそれを聞きつけて、じゃあ行ってみようか、という話になっ

        サナトリウムと水族館の夢

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        • 夢のまにまに
          3本
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          4本

        記事

          何かに変身したかった夜の話

          魔法少女になりたかった。 というのは言い過ぎだが。 今の自分じゃない自分になりたかった、変身願望の強かった頃がある。 社会人一年目。 右も左も分からないまま現場に放りだされ、息をつく暇もなく、気付いたら三ヶ月経っていた、みたいな生活を送っていた頃だ。 多分、変わる方法は何でもよかったのだ。 そして、当時の私が選んだのは、化粧だった。 ドラッグストアに駆け込んで、買ったのは真っ青なアイシャドウと赤のリップ。あえて小説風にいうなら、夜の始まりに似た青色と、ワインを煮詰めに煮

          何かに変身したかった夜の話

          拝啓 作文が苦手だった私へ

          社会人になって早数年。 この歳になって自主的に(仕事以外で)苦手なことをあえてやる、という機会もなかなかない。なので、ここらでひとつ挑戦してみようと思って筆を取った。 私の苦手なこと。 それは『作文を書くこと』である。 小学生の頃、よく宿題で作文を書かされた。パンダの写真が表紙の学習ノートが一人一冊配られて、「それに○○について書いてきてね」なんて先生から言われる。(よく出たテーマは「最近あった楽しかった事」だった) 大体一週間のうち一回は作文の宿題で、帰りの会でこの宿題

          拝啓 作文が苦手だった私へ