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【早春催事特集ダイジェスト】湖池屋 最高のポテトチップスをパイオニアが届ける!

 日本のポテトチップスのパイオニアである同社の『湖池屋ポテトチップス のり塩』が、2022年8月に60周年を迎える。先ごろ発売された『KOIKEYA The のり塩』

『同・麹塩』はそれを記念した製品である。おつまみから始まった湖池屋の原点に立ち返り、60年のこだわりと情熱を詰め込んだ製品を作りたいという思いから、大人の贅沢な時間を演出すべく一枚一枚をしっかり堪能できるように仕上げられた。

 そうした製品特性を実現するために『同・のり塩』は、通常ののり塩では使っていない品種を含む3種類の海苔を使用するほか、海苔の粒も3倍ほど大きいものを入れている。さらに通常は隠し味として使う唐辛子に替えて焙煎唐辛子を使用し、風味を引き立たせた。

 一方の『同・麹塩』は、単なるうす塩ではなく、美味しい塩でポテトチップスを食べたいという需要や、健康感のあるポテトチップスへの需要が高まりつつあることを背景に味を選定。麹をはじめ、鯛や鰹など魚介の旨みを効かせることで、味の深みを出している。『同・のり塩』同様、粗挽きの焙煎唐辛子を使用しており、いずれの製品共じゃがいもは同社独自のノウハウにより少し厚めのスライスとし、おつまみとしてのバランスを意識している。

 注目したいのは『同・麹塩』の評価が非常に高いことである。同社担当者は「『プライドポテト』をはじめ、のり系製品をシリーズで発売した時の傾向でいえば、ありがたいことに“湖池屋といえばのり塩”と思われているようで、のり塩の売上が突き抜ける傾向にある。しかし『KOIKEYA The』シリーズは、『麹塩』が『のり塩』と遜色ないくらいの採用と売上を記録している」と話す。

 そのあたりの理由については、コロナ禍で「食べる」という行為を再認識する中で、味の好みや趣味が細分化され、より自分の好きなもの、リラックスできるものが求められているのではないかと同社は分析する。“麹”はダシ感や滋味深さなど、和の文化と密接に関係していることや健康感もあり、それもヒットの要因につながったのではないかという。

 60年に込められた思いは中身だけに留まらない。減プラへの取り組みとしてSDGs的な観点をもった紙パッケージの採用は、同社初の試みである。「復刻版として単なる記念商品で終わらせるのではなく、現代化させるとともに、これから60年続く製品にしたいというテーマもあった」と、紙パッケージ採用の背景について同社担当者は話す。

 初めての試みだけに、開発当初から発売ぎりぎりまで試行錯誤が続いた。紙素材でいけるかどうか、安定した品質を保てるかどうかなど量産化する過程でさまざまな苦労を重ねた。一般的なフィルムのものと比べると、デザインや色味など、売り場に置いたときの光線や反射具合が違って見える。ポテトチップス一枚で堂々と見せるというパッケージデザインの方向性は早い段階で決まっていたが、美味しそうに見えるように、色調整にはかなりの時間を要した。

 そうした苦労のかいがあってか、売上も好調に推移している。同社担当者は「価格設定はやや高めだが、味のこだわりや60年という歴史の付加価値や紙パッケージという環境配慮面で、せっかく購入するならそういうものがいいというユーザーも増えている。非常に手応えを感じている」と話す。今後はシリーズでの展開をはじめ、60周年を迎える8月に向けて、テレビCMの投下や消費者キャンペーンを実施する予定だ。

 「『KOIKEYA The』シリーズをはじめ、『プライドポテト』『じゃがいも心地』『ストロング』など、高付加価値系の製品が好調に推移している。米やコーンなど、ポテトチップス系以外の製品の価値化も大きなテーマ。これらのマーケットの可能性も高いと考えている。今年はそのあたりにも本格的に取り組む時期に来ている」(同社担当者)。


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