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『山の牧場』40年目の生語り

こんばんは。
オカルトエンタメ大学運営の小柳です。

いよいよ明日11/26(土)に開催が迫った、こちらのイベントについて今日は説明させて頂きます。

ご存知、怪異蒐集家・中山市朗先生の代表的怪談である「山の牧場」を、ご本人にで語って頂けるという大変贅沢なイベントです。(当日はZoomになります)

山の牧場は『新耳袋・第4夜』に収録。その不気味で謎に満ちた内容で伝説的な怪談と位置付けられており、オカルトエンタメ大学の中でも数ある素晴らしい授業の中で圧倒的な再生数を誇っています。(もうすぐ80万回!!)

この動画は2021年7月に公開しました。それから約1年半近く経つにも関わらず、今でも毎日1000回は再生されています。毎晩夜の23時くらいから深夜3時までの約4時間、再生され続けてます。

これはうちのチャンネルでは驚異的です。公開から1年以上経過している動画でコンスタントに毎日1000回再生される事はほぼありません。それだけ多くの方にこの動画が届ている事を考えると本当に嬉しく思います。中山先生には感謝してもしきれません。

ちなみに先ほど2021年7月公開と言いましたが、正確にはその4か月前の2021年3月に4回に分けて公開した動画を1本にまとめたものになります。

元の4本を公開した時も反響は凄まじく、それを機に登録者が一気に伸びました。動画の内容も1話完結ではなく4本連続のシリーズものなので、続きが気になるのか4本全て再生数が高かった事を記憶しています。

私はこの時に子供自体の夏休みを思い出しました。当時は今と違って、テレ東以外でも各局ゴールデンタイムに30分枠のアニメが放送されていました。例えば『ドラゴンボールZ』とか『幽遊白書』とかです。

毎週楽しみに見ていたのですが、週1なので毎回いいところで「今週はお終い、また来週」となり、次週まで待たなくてはなりませんでした。この1週間が本当に待ちどうしくて仕方なかった。。。。続きが気になり子供ながらにストレスだった事を覚えています。

しかし夏休みになると平日の午前中とかに再放送がありました。しかも1話のみではなく何話かの連続放送です。これが嬉しかった。1週間待つ必要がありません。「続きが気になる」というストレスをためる事なく幸せな夏休みを過ごす事が出来ました。

この一気見という文化は、今ではNetflixやAmazonprimeなどの配信メディアでは当たり前となりました。Netflixのオリジナルドラマなど、1話見て面白かったら最後、睡眠を忘れて一気見ナイトパーティの始まりです。

で、何が言いたいかと言うと全4話の『山の牧場』を1本にまとめた完全版も絶対に需要があるなと思い公開させて頂いたのです。その結果。オカルトエンタメ大学では断トツNO1の再生数を頂戴する事が出来ました。

ここで注目すべきは、元々は先に4話に分けて公開しているにも関わらず1本にまとめた完全版が4話に分けた時よりも視聴されていて、それが未だに再生され続けているという事です。

アニメやドラマの一気見と同じで、どんなに時間がかかろうが続きが気になるものは一気に見たい、面白いものは何度も見たく(聞きたく)なる、そういったニーズの現れかと思いました。

再生数は現在78万回ですが、アナリティクス(Youtubeの色々なデータ)を見てみると、実際の視聴者数はこれよりも少ないです。つまり同じ方が何回もリピートして聞いているという事でしょう。

本来、怪談に対するイメージは一度聞いたら終わりだと思います。確かに派手なオチありきの怪談は何度も聞きたいとは思いません。ただ、怪談の中でも落語のように何度も聞きたくなるものがあると思っており、『山の牧場』はその一つではないでしょうか?

山の牧場は何かしらのオチがあるわけでもなく、分かりやすい超常現象が起きるわけでもありません。語られる1つ1つの謎もそこまで不気味ではないのです。しかし、それが次々と連続で起きていく事で、聞いているこちらもどんんどん不安になっていく・・・そんな怪談だと思います。

私は、この不安こそが山の牧場の一番の肝であり魅力だと思っており、普通はこの不安の先に幽霊やら何やらがバン!と出てくるものですが、山の牧場は終わりがありません。ずーーーっと不安が継続していく話です。

人間にとって一番嫌なのは不安です。不安とはこの先どうなるか分からない事。例えば映画『リング』。あの映画の代表的なシーンと言えば、貞子がテレビから出てくるところです。

確かにあのシーンは怖いです。でも目の前で起きている事が何なのかは理解が出来ます。「貞子がテレビから出てきて襲い掛かろうとしてるんやな」という事は誰でも分かります。なので、貞子のシーンは恐怖はあれど不安はありません。

それよりかは貞子が出てくるまでのお話しの展開、つまり「呪いのビデオの正体は何か?」「それを解くにはどうしたらいいのか?」「1週間しかないのに間に合うのか?」「そして1週間経つとどうなってしまうのか?」など。このような「先行見えない状態」こそが不安の正体であり、その不安を丁寧に描いたからこそラストの貞子の怖さが爆発するのだと思います。

もっと言うと、貞子の登場は「あーコワかった」と観客のそれまで抱えていた不安をある意味で解消させてくれる装置だったりすると思うのです。あのシーンで絶叫したり、心底震え上がったりした人は多いと思いますが、でもそれによって恐怖度が増えたものの不安度が下がったはずです。

ジェットコースターに例えると、一番高いところに上がっていくまでが不安。勢いよく落ちるのは恐怖です。

これを前提にすると『山の牧場』は不安で始まり不安で終わります。貞子的な恐怖の解消がありません。「どうなんのこれ?」「これ、俺たち大丈夫なのか?」みたいに、不安を抱いたままです。だからこそ癖になるし、実は一番恐ろしい。恐怖で不安を解消できない、聞いた後も悶々と出来る、そんな数少ない怪談かと思います。

今年は2022年。
1982年に中山先生が初めて牧場に迷い込んでから丁度40年。この記念年に何かやりたいなーと思い、ずっとあれこれ企画を考えていました。例えばドラマとか。例えばフェイクドキュメンタリーとか。

しかしどれもいまいちピンと来ませんでした。何故なら中山先生の語り以上の不安を作れそうになかったからです。そこで改めて先生に、「生で語って頂きたいです」とオファーをさせて頂きました。

中山先生の語りを通して、先生が1982年に体験した不安を追体験し、その不安が聞いているこちらに伝染していく・・・そんな山の牧場を改めて聞きたい。今、公開してる動画は2021年版の語りです。もちろんこれは素晴らしいのですが、せっかくの40周年、新たに語り直して頂くのを聴きたい!

これはアーティストがライブや歌番組に出演した際に、新曲も嬉しいんだけどやっぱりあのヒット曲を聴きたい!と感じるようなものだと考えています。『山の牧場』は、サザンで言うところの『真夏の果実』です!

そうお伝えしたところ、ありがたい事にご快諾頂きました。先生、ありがとうございます。


そんなこんなで明日11/26(土)21時からZoomにて開催いたします。

▼チケットはこちらから(明日20時まで販売)


内容は以下を予定しています。

①「山の牧場」生語り(82年のお話し)

②門外不出の写真資料を見ながら牧場現地を解説

③質問コーナー(参加者の皆様には事前にメールで質問を受け付けています)

④UFO怪談披露


時間は約2時間。ただし伸びる可能性あります。先生はこの日、アルコールありで登壇されます!酔っ払って喋ってはいけない秘密を暴露される事は期待しています。

イベント中は参加者の皆様はミュートにしてお聞き下さい。質問コーナーではミュートを解除してコミュニケーションを取れる時間を設けたいと思います。

またこちらは事前のお願いです。参加者の皆様にはすでにZoomのURLをメ―ルしております。まだ届いていないという方、迷惑メールフォルダを一度確認頂き、それでも届いていない場合は、大変お手数ですがTwitterのDMまでご連絡下さいませ。

メールにはURL以外にも、特典となるZoom背景画像(中山先生の書斎)を添付しています。是非、こちらを背景画像にしてご参加下さい。

開場はイベント開始の15分前、20時45分からになります。Zoomの開き方が分からないという方もDM下さい!宜しくお願い致します。


また、明日の18時30分からYoutube「オカルトエンタメ大学」にて、イベント直前の生配信を中山先生と行う事になりました。

ここでは『山の牧場』前日譚となる黒服の男の話を披露頂きます。この話を聞いてから、82年の体験談を聞くと不安が増し増しになります。

こちら無料の生配信なので、本番前に必ず聞いてからイベントに望んでくださいね!

それでは長くなりましたが、40年目の山の牧場、この機会に是非!
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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