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超短編小説もどき

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2020年7月の記事一覧

聖母の微笑み

いつも静かに微笑みを絶やさず、 賢く、聡明で、囁くような声が優しく響く、 そんな彼女はまさに聖母だった。 遠巻きにしか彼女を見ることはできない。 儚すぎて消えそうで、近づくことができない。 いつものように彼女は前の方に座り、授業を受けていた。さすがは成績優秀、周りの子たちにいつもの聖母の笑みを浮かべていた。 そんな様子を視界に入れながら、教授の話をぼんやり聞く。今日は神様の話か? 小テストだ!?不意打ちは勘弁してくれよ…。 記述問題だったので、うんうん唸りなが