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定期借地のマンションについて

はじまりはいつも大阪タワー氏

シエリアタワー中之島の雑感【大阪タワー】
より引用

関西人によくあるツンツンとトゲのある言い方ですが(失礼)一歩引いて読むと仰ってる内容に頷く面も多く流石の知識人マンションブロガー…!

とはいえ「だから定期借地はダメなんだ」とは一言も大阪タワー氏は言っておりませんし、その一言で片付けるのも横柄というもの。

そこで定期借地マンションについて、メリット・デメリットを纏めました。
購入検討者様のご参考となれば…!

【メリット】
①希少な立地に住める

定期借地マンションの一番のメリット。

全てにおいて地権者様が最も強く、故に地権者様がその土地を売却しない限りは勝手にマンションを建てることはできません。
あたりまえ体操。

先祖代々受け継いだその土地を売却するのは憚られる…が、貸すだけなら。
そのような理由などから、地権者様が期間限定で土地を貸す際の権利のことを「定期借地権」と呼びます。

最近だと「ヴェレーナグラン門前仲町」が定期借地権付きのマンションとして販売され、早期に完売しました。

ヴェレーナグラン門前仲町

他には「パークコート神楽坂」も定期借地権付きのマンションとなります。

パークコート神楽坂

二つのマンションに共通するのは希少な立地であり、前者は供給が乏しい大横川沿いの門前仲町駅徒歩3分。
後者に至っては何と境内に住めるという希少性である。

分譲だとまず売りに出されない希少な立地に住むことができるというのは、定期借地マンションならではのメリットです。

②期間が決まっている

民間分譲マンションの歴史は浅く、1956年に分譲された「四谷コーポラス」が日本初となります。

ただ当該マンションについては既に建て替えが終了し、新しいマンションに生まれ変わりました。

翻って、1965年に分譲された「コープオリンピア」は今も尚、原宿駅徒歩2分の立地に佇んでいます。

一度竣工したマンションは、区分所有者の皆様が汗を流し、お金と知恵を出し合い、コンクリートSDGsとして持続継続しなければなりません。

しかし定期借地権付きのマンションは、50年や70年等の決められた期間経過後は更地にして(乃至はマンションごと)地権者様へ返還するというルールが明文化されています。

しかもこれ、「あと…あと3年だけ延長を…」といった期間の延長は通常あり得ず、50年なら50年と、決められた期間で返還することが絶対となっております。

このように期間が決まっていることから見方によっては、借地権残り50年のマンション60歳で購入して人生の終の棲家とするなど、人生設計が立てやすいというメリットもあります。
(不良債権化の可能性については脇に置いた上でのメリットです←重要

③固定資産税がかからない

その土地の権利者はあくまで地主様ですから、
3か月に1度やってくる悪魔のような納税通知書に頭を悩ます必要はありません。

浮いたお金で月島で焼肉食べに行きましょう。

但し建物部分に関してはガッツリ固定資産税がかかりますので、やっぱり3か月に1度やってくる悪魔のような納税通知書に頭を悩ませますね…
(土地に係る分の固定資産税は払わないので納税額は少なくなる)

【デメリット】
※基本的には大阪タワー氏のブログをご覧ください。答えは大体そこにある。

①地代がかかる

固定資産税がかからないと言ったな、すまんあれは嘘だ。

嘘じゃないんですけど、その土地を借りている以上「地代」と呼ばれる費用を毎月支払わなければなりません。

額についてはピンキリで何とも言えませんが、固定資産税と同等以上に支払うことも往々にしてあります。

焼き肉食べに行ってる場合じゃない!

②解体準備金がかかる

地権者へその土地を返還する際、更地にする費用も当然にして必要であり、それらは「解体準備金」として月々徴収されます。

それでは修繕積立金はかからないかと問われれば、無論そんなことはなく別に必要です(えっ)

【総論】

物事を判断するにはメリット・デメリットを両天秤に掛けなければなりませんが、定期借地のマンションにはデメリットが大きい側面があります。

しかし、全ては価格です。
目に余るデメリットが多くとも、品川駅徒歩11分に定期借地のマンションが坪単価120万で販売されれば「考えるな、買え」となります。

尚、定期借地マンション=価格が安い
これは定期借地マンションで最も見聞きするメリットです。

2023年5月現在。

定期借地のマンションで「考えるな、買え」と言えるような、大阪タワー氏の言葉を借りれば、相場の7掛けで販売されている定期借地マンションは都内近郊には販売されていないよう思います。

よって、メリットの項目に「価格が安い」とは敢えて挙げませんでした。

定期借地のメリットは、希少な立地に住むことができる、これです。

その最大限のメリットを享受するのであれば、僕は定期借地マンションはアリだと考えます。

※底地人がフランス共和国という希少性が具現化した定期借地マンション『プラウド南麻布』

他にメリット・デメリットがあれば、DM若しくは質問箱へ。
ここまで読んでいただき有難う御座いました。

【追記】
ブログ公開後に貴重なコメントいただきました。

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