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漫画を描くためによかったこと役に立ったことメモ

まだ漫画一本描き上げてもいないのにこんなの描いてもなーと思いつつ、漫画関連の記事が貯まってきたのでまとめも兼ねて。

○とにかく描く

とにかくコレ。もっとうまくなってから描こうと思わず、とりあえず描き始めてよかった。勢い大事。

○ネームのためのいろいろ
全部iPadで描いてるんですが、ネームだけはProcreateで描いてClip Studioに貼ってます。

でっかい付箋を使ってアナログでネームやる方法も試してみたい。

あとこのツイートで紹介されてるストーリーエディタ用ネームチェンジャーも便利そう。

これこれ。

https://tarowimo.outside-i.com/c_name/

○コマ割り

コマが割れるようになりたくて研究しました。いろんなサイトがあるけど、どこも大事なことは共通してる気がする。

○漫画の模写

これはもっと早くやるべきだった!細かいとこまで模写するわけじゃなくて、コマ割りやポーズ、構図などを書き取るイメージ。漫画をただたくさん読むより、遥かに発見がありました。どうコマを割っていいかわからなくてとりあえず3段にしちゃうって人にもおすすめ。

○調べる

資料集め。描きたい話は時代ものだったので、その時代の本や映画にたくさん触れました。

時代考証的な正しさを担保するとか、話に説得力を持たせる意味でも大事なんだけど、当時の人の生活や思想を知ることで、ちょっとしたエピソードのアイデアが生まれたりもします。例えば「当時の人々にはドコドコへ遊びにいくことが週末の楽しみでした」みたいな情報を見つけたら、ドコドコに行くエピソードを考えたりとか。

○マターポートでロケハンする(トレスや模写は×)

三次元でスキャンされた建物を探検できるのがマターポート。Googleマップよりも遥かにヌルヌルサクサク動く!!

現代モノの建物や部屋はルームデザイン系の3Dアプリで資料を作れるけど、時代ものや異世界ものはそうはいかないので、そういうのを描きたい時には特に重宝。

例えば下記のページはいろんな建物がテーマごとに探せます。

え例えばこれはマークトウェイン邸。

こっちのドアから主人公が出てきてー、ちょっとアオリ気味のアングルでー。みたいな感じで、構図のイメージを固めるのに便利です。あと貴族の部屋にどんなものが置いてあるかとか、想像だけだとリアリティを出しづらい場合にも参考になります。似たようなアイテムをクリスタの素材で探したりして。
ちなみに現代風の建物もあるよー!

※そのままトレスや模写はNGです

○漫画の冒頭だけめちゃくちゃ読む

漫画の冒頭は大事っていろんなところで言われていて、例えば最初の4ページで読者の心を掴めるかが勝負、とかも良く聞きます。

しかし実際描いてみるとなかなかこれっていうのが描けなくて、いろんな作品の冒頭数ページを読み比べてみることにしました。漫画読める系サイトなら、どこでもどの作品でもだいたい一話目まるごととか、一話目の最初の数ページは試し読みで無料で読めるので是非!シーモアさんとかRentaさんとか。

売れてる作品はやっぱりうまいし(冒頭だけ読むつもりがまんまと何作か買っちゃった)、正直商業でもうーん…っていう作品もあって、それはそれで勉強になります。50作品くらい読んで、一番巧みだと思ったのはゴールデンカムイでした。場面転換もうまくて、勉強になる…。

○めっちゃ映画観る

もともと好きだったんだけど、今年はなるべくいっぱい観るようにしました。

あとこういう、映画や映像撮る人向けのノウハウみたいなのもすごく有益でした。(英語だけど、自動翻訳の字幕でだいたい理解出来るかと!)構図や画の構成だけじゃなくて動きのある演出や、ストーリーテリングについても。

よく漫画の冒頭や場面転換後は「引き」のショットを入れてどこにいるのか分かるように!って聞くけど、上の動画でも似たようなこと言ってます。

○ニコ・ニコルソン先生のマンガ道場破り読む

漫画で食べたい、いい漫画描きたい人は絶対読むべきだと思う…。特に、羽海野チカ先生がとんでもない量の写真資料準備してるとか、ネームをすごく推敲してるとか、新人キラーなエピソードが面白かった!

続編も。

羽海野チカ先生がネーム添削する章があるんだけど、ただの会話するだけのシーンでも演出ですごく印象的になることに感動しました。普通にバストアップばっかりになりがちなんだよね。


○よく出てくるモチーフは練習しておく

例えばリーマンものならシャツとかスーツ!みたいな感じで、ある程度納得行くまで練習しました。
トレス用の漫画素材はいっぱいあるけど、ある程度自分で描けるようにした方がずっと自由度が上がります。

あと、一時期アオリの顔も描けるようにかなり練習したのが良かったです。

ジェスドロやクロッキーやる人は、時々いろんなカメラアングルが出てくるポーズリファレンスにも挑戦するのがおすすめです。

ジェスドロパーティとかクロッキーカフェとか、モデルさんがポージングしてくれる系のリファレンスはカメラが固定されてる(=アイレベルが一定)のですが、上の二つはすっごい俯瞰とかすっごいアオリとかも出てきます。そういうサイトでクロッキーするのに慣れたら、構図を考える時に頭の中でカメラをぐるぐる回せるようになりました。

漫画描いてると変なアングルで描く必要とか出てくるけど、昔の自分ならこんなん描けへんがな!ってなってた構図についてもラフが描けるようになって嬉しいです。特にアクションとか闘いもの、R18描く人はpose trainer おすすめ。

クロッキーについてはこちらも。

○見て描く

漫画作品で「描けてるか描けてないか」って、絵の基礎力や画力ももちろんあるけど、何よりも資料見て描いてるかどうかで差がついてる気がします(特に手の描き方!)というわけで資料めちゃめちゃ使いました。

自分で写真を撮りに行ったりもしたし、ポーズ資料や背景資料もいろいろ買いました。

タコさんにモデルしてもらったりして。


で、おすすめなのがモチーフごとにまとめて描くやり方。もうやってる人多いと思うけど。
例えば服の襟ならVizrefに「襟」ボードを作っていろんな角度から見た襟を貼り付けておいて、

iPadを2画面分割にして襟の資料を開きっぱなしにしつつ、いろんなページを巡回して、襟が出てくるコマだけひたすら描いていきました。資料を取っ替え引っ替えして描くめんどくささが解決します。あと、まとめて描くことで襟の合わせが逆になってるコマがある、みたいなミスを防げるメリットも。

○出張編集部レポ読む

Twitterとかpixivとかで、「出張編集部」で検索して読んでいます。

一般的に広く当てはめられるアドバイスも紹介されていたりするし、特にR18シーンのアドバイスとか、普通の漫画の描き方系の講座ではなかなか得られない情報も多いです。

○有料で添削してもらう

ココナラやsessaで、ネーム添削をしてもらいました。出張編集部は現在、ひとり10分とかの制限時間を設けている場合がほとんどなので、きめ細やかなアドバイスが欲しいのであればこういうサービスがかなりおすすめです。

いくら知識で知っていても、いざ描いてみるとまだまだダメで基本的なことを指摘されたりして勉強になりました。お話の冒頭や場面転換後は「引き」でどんな場所なのかよく見せておくとか、1ページに1コマは人物のいないコマを入れる、とか。
出張編集部や対面の持ち込みに行く勇気がない人も、これならかなりハードルが低いんじゃないかなと。
注意点は、あくまでその人の意見であって絶対ではない、ということ。あと正直合わなかった人もいます。

あと本当に受けてよかったなぁーとしみじみ考えてしまうのが深谷先生の添削。これほんとに!おすすめ…!コマワリが単調になっちゃうって人には劇的に効くと思います。相性はあるかもだけど。とにかくスループットが高いので、1時間でもかなりのボリュームのアドバイスをいただけました(何ヶ月も悩んでたところが数分で解決…)。

TwitterでDMするのちょっと緊張するかもしれませんが。

ここはこういう感情をもっと強調したいです…!って相談したら、じゃあこういうのはどうでしょう〜ってその場であっという間に鉛筆でサラサラ描いて代替案を出してくれるんだけど、思いつきじゃなくてきちんと全部理論で裏付けされてるので、ただの対処療法にならず他でも応用できる知識になります。

かなり見違えるのに、あまり大規模工事にならず、基本的に同じページ内でやりくりしてくれて、時にはコマワリの形はそのままでちょっと構図変えるだけだったりするのも嬉しい…!これは作品によるかもだけど。

ネームタンクさんでオンラインでもやってるそうです。


○スキルシェアサービスで感想を書いてもらう

プロの漫画家や編集者さんではなく、読者の立場で感想をくれるサービスもあります。
モチベーションが欲しい時にとにかく褒めてもらいましたwあと、描いた内容が意図通りに伝わってるかのチェックにも良かったです。

ちなみに上の添削もだけど、漫画だけじゃなくて小説に対応してくれてるところも多いです。出張編集部などで小説を見てもらえる機会はなかなかないので、小説民はこういうとこで添削や感想をもらうのはありなんじゃないかなと思います。

○出張編集部に行く

とにかくいろんな人の意見を一度に聞けるのがとても有益でした。

ただ上で書いた通り今は制限時間があるので、細かく見てもらうのが難しいです。総括っぽい話で終わったり、「うちで連載するにはここが〜」みたいな話になりがち(商業志望じゃなくても)。

特にページ数が多い場合は個々のページの細かいアドバイスは難しいかも。なのであらかじめここを聞きたい!!っていうポイントをいろいろ考えておくのがいいと思います。あと、「全体的な総括よりもピンポイントで気になったところを教えてください。」ってお願いしたのも良かったです。

私の場合はこんな感じでした↓

・冒頭数ページで読者の気持ちを掴めるか、ダメなら改善点は?
・場面転換がわかりにくいところはないか
・文字サイズは適切か
・特に推したいシーン(今描いてる作品の場合はラストシーン)が印象的に描けているか
・失速しているページはないか、あるならどうすればいいか

どうしたいか、狙いは何か、何を表現したいかみたいなのが固まってる方がアドバイスしやすいんじゃないかな。お話全体でも、特定のシーンでも。

もちろん、もっとうまくなりたいけどどこが問題なのかわからない!みたいな漠然とした質問でも大丈夫だと思います。あとは相性…。

あとこのツイートも参考になるかと…。とにかくもっといっぱい読みましょう&描きましょう、はまだまだスタートレベルってことなんですね…(耳が痛い)。

この辺も読んでみるといいかも。

ネットで出張編集部レポとか読んでるとピンポイントで必要なアドバイスもらえた!っていう人も多いけど、問題点だけじゃなく良い改善方法までアドバイスできる人って限られてるのかもしれません。


○お話づくり

自分の場合、お話作りは完全に右脳であんまり考えてないので役に立ちそうなのいろいろ置いておきます。

ジャンプSQ.の漫画道場の連載。1話完結連載の場合のコツとか、他ではあまり語られてないテーマもあって面白いです。

これはすごく話題になってたやつ。ワールドトリガーの芦原先生の解説。

ストーリーについて。主に連載でのエピソードや演出の話。

電子ではこれ単体で読めない?かもしれないけど、バックナンバーはわりとTwitterに載ってるみたいなので他のも是非。

この辺も。

ストーリーの作り方については漫画だけでなく、小説や映画のノウハウも参考になると思います。

↓ハリポタのプロット構成を解説してる連ツイ。


○クリスタ素材とかブラシとか

#このブラシがすごいのハッシュタグでTwitterとか検索するのおすすめ。


○絵の基礎練習は可動範囲を増やしてくれる

去年いろいろ練習して、描けるものが増えたのが今とても役立ってます。それ以前の私だったらちょっと描いてみてうまく描けなくて即お蔵入りしてたはず。

ただいまだに正面向いた顔が苦手なので(これはすでに軽く二十年以上は頑張ってるのに全然克服できない…)無意識に正面顔を避ける傾向があることに最近気付きました。

描き慣れてないものは、そもそも描こうって発想になりづらい気がします。無意識に避けちゃう。

描けるものが増えると、可動範囲が広がる感じ。クロッキーやったおかげで全身を描く苦手意識がなくなってたけど、そうでなければバストアップばっかりの顔漫画になってたと思います。

○Twitterで見つけた有益な情報貼っときます。


これもすごく勉強になった。ここを意識するだけでよくわかんない漫画になるのを避けられそう



そんな感じです。例によってまた何かあれば足していきますー。



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