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ゴッドファーザー(最終章)を観てみた


The Godfather III を再編集

『ゴッドファーザー PARTⅢ』(1990)を監督したF.コッポラ自らが再編集して2020年の年末に公開された。劇場公開はどうなっているのかわからないけれどYoutubeでレンタル視聴できたので軽い感想を。

なんで今になって再編集なのか

そのことについてレンタルしたバージョンでは冒頭にコッポラからのメッセージがありました。

コッポラが語っていたこと

原作者のマリオプーゾとコッポラの間ではⅢではなく、音楽用語で「結尾部」「結尾句」「終結部」を意味するコーダと呼んでいて、今回の再編集でその最初のコンセプトに戻したらしいです。

その結果、オープニングとエンディングもⅢから変更してコーダとしてふさわしい作品になり、他にもシーンをそっくり入れ替えたりして

「新たな生命を得た作品となった」
「ご覧になった方は新たな体験をするだろう」
「この最終書は前2作にとっての終結部でありこれによって全3作は完結する」
「パラマウントが機会を与えてくれたおかげでマリオと私が思い描いた通りの作品を作ることができた」
「それが<THE GODFATHER, CODA: THE DEATH OF MICHAEL CORLEONE>」

とのこと。

こちらのインタビューによると出演していたコッポラの娘が酷評されたことが親として辛かったことはあるのだとおもいます。

映画を見る前から彼女は批判にさらされた。身内びいきされたとね。あれはひどかった。17歳の少女が、「きみのせいでお父さんの映画が台無しになった」などと言われたんだから。つくづく、あれほど残酷なことはないと思う。この映画のストーリーと同じだ。父親に向けて放たれた銃弾が、娘を直撃したんだ。

観賞しての感想

今の時点でおもったこととしては、構成が変わったことや冗長なシーンがカットされていて話の流れがわかりやすくなりテンポよく進む印象は随所でありました。

最後のシーンはこだわりもありで閉まった感はありましたが、これまでのパターンが好きな方にはどこまで受け入れられるのかはわかりません。

監督自らが語っていた

「ご覧になった方は新たな体験をするだろう」

その言葉に期待しすぎたとこもありましたが、そこまでの体験にはいたらなかったような。元々おもしろいですし。

全シリーズ何度も観ているのでいくつかオッとなるとこはありましたが、そこまで細かいことを覚えているわけではないのでどこが違っているのかパッツと気づきにくい方もいるのではないでしょうか。

シリーズごとでの自分の楽しみパーセンテージは、PART I, PART IIが名作すぎるので、PART I:39% , PART II:41% , PART Ⅲ:20%  ぐらいなのですが(観るたびに少々変わったりはします)、今回のコーダではストーリの運びのわかりやすさもあって微妙ですが、PART I:39% , PART II:40% , PART Ⅲ:21% にはなったかもです。

傑作であることには間違いない

監督のこだわりとして、やり直したかったものですので、やはりこれはこれで素晴らしい試みでした。
Ⅲを観ていない方にはこちらだけ観れば大丈夫!

ゴッドファーザーは何度見ても新しい発見や気付きがあります。登場人物の多さや関係性、時間、場所の把握など、むしろ1度で理解するのは、ほとんど
無理ですが、気長につきあっていこうとおもえる素晴らしい映画です。

また別に、自分なりの見方も残しておきたいなとは妄想しています。

-コーダが気になった方はこちらの記事が参考になるかと
アル・パチーノが大絶賛! コッポラ再編集版『ゴッドファーザー(最終章)


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