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「共通テスト」”競争”曲 - 髪を振り乱して奔走する受験生とその親たち。

 今回はマーケットとは関係ない ”プライベート” な話で恐縮だが、新しい「共通テスト」をめぐるドタバタがちょっと面白かったので書き留めておこうと思う。もう子供も親も泣いたり怒ったり...。最後には若干切れ気味で父は不謹慎ながら少し笑ってしまった。*何だこれは

 もともと「共通テスト」は米国のSAT(Scholastic Aptitude Test、大学進学適性試験)をモデルにしていると言われ、将来的には私立を含む全大学の入学標準にしていくつもりらしい。米国では1901年に導入され、試験は1年間に7回実施。繰り返し受験することも可能で結果は200点から800点(全問不正解でも0点とはならない)。今回からいくつかの私立大学が「共通テスト利用」「共通テスト併用」などを導入して混乱に拍車をかけている。だが、日本はまだ「一発勝負」。今の文部科学省で今後上手くいくのか。

 まずうちの娘は「共通テスト」理系・5教科7科目を受験。ところが蓋を開けてみると、英語・国語は満点に近いような点数なのに理系科目は停滞。中には平均点を下回る科目も出てしまった。

 もともと高校3年の春まで「文理選択」に迷った挙げ句理系に決めたわけだが、直後に「非常事態宣言」「休校措置」。彼女の通う高校は進学校ではなく理系科目が遅れていたのに、これで更に2か月ハンデに。オンライン授業などで必死の挽回を図ったが、最後まで取り返せなかった。

 自己採点をしている時からもう泣き出しそうな娘。採点結果を学校や塾に提出したが、当然「志望校」は理系の大学ばかりで ”滑り止め” と思っていた学校まで「E判定」の嵐。理系科目の点数が悪いのだからしょうがない。

 「ええっと、ここの大学の出願期限は明日(1/22)!」

 今度は母親がプチパニック顔面蒼白で、筆者のみならず受験当事者の娘までが心配する始末。家の中が暗い...。出願可能な追加の大学を探し出し、学校に電話して急遽「調査票」の追加をお願いしたりてんやわんやだ。受験生家族の要望を受け付ける学校や塾もさぞ大変だろうなあ。

 とにかく「安心」が欲しい。何とか「共通テスト」で点数の高かった文系科目(国語・英語)を生かす方法はないものか...。そこで最後に捻り出したのが某大学の「経済学部」バリバリの文系だがなぜか社会1科目で受験できる上に「英語」の配点が高い! 正直「見ーつけた」という感じ。娘もまんざらでもないようだ。

 これは「損切丸」の一種の ”職業病” なのだが、全然関係ないのにこんな時にも「マーケット」の事が思い浮かぶ。

 「最後まで粘ってみるもんだなあ」

 「相場」もしかりで「損切り」を迫られるような場面でも、もがいて頑張っていればどこかで「抜け道」が見つかるもの。本当に「受験」も一緒だなあ、と妙に感心してしまった。最後の最後まで「現実的対応」をあきらめてはいけないという教訓だろう。もっとも ”理不尽” に頑張りすぎるとケガが大きくなる事もあるので、そこは「バランス感覚」が大事

 「鼻出しマスク」ですっかり話題の「共通テスト」だが、受験生とその親はそれどころではない。今も日本中で「髪を振り乱して奔走する受験生とその親たち」がいらっしゃるのだろう。みなさんご苦労様です。お母さんが奮闘するケースも多いと思うが、お父さんも結構大変。ちょっと疲れた...。

 「共通テスト」”競争”曲 第一楽章 完。(続く?) 頑張れ!受験生。

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