干支_相場

マーケットの12年サイクル ー 「行く年」、「行かない年」。

 「損切丸」、実は占いが大好き。トレーダー現役中も駆出しの頃から朝の情報番組の「占い」とその順位を欠かさず見ていた。どちらかと言えば女性向けだと思われている「占い」。我が家では筆者以外は両名とも女性なのだが、あまりに占いに固執するので半ばあきれられていた(笑)。

 通勤の電車で変な人と出くわしたり相場で負けると「今日は12位だから仕方がない」とか「これが今日の悪い運勢の結果か」など、どちらかというと調子の悪い日の言い訳にしていた。しかし「運勢の波」のようなものはよく当たっていたように記憶している(ちなみに筆者が「当て」にしていたのは某Fテレビの「今日の運勢」)。

 実は相場の世界では「占い」は馬鹿にしたものではなく、中には「高島暦」だけでトレードしている人もいると聞く。確かに26年間マーケットに関わってきて12年周期で言うと2巡はしているわけだが、「デジャブ」のような経験は何度かあった。例えば駄目な年は何をやっても駄目。

 干支に当てはめた相場格言( ↑ 標題)もおそらくそんなに外れていないと思う。さてこの「干支チャート」「辰年」を頂点に上下しているように見える。「子年」「繁栄」は、固まった「亥年」の後を受けて「辰年」に向けての「土台作り」の年と筆者は捉えている。

 それでは2020年はどういった種類のマーケットになるのか。12.18稿.「2020年マーケット展望~」でも少し触れたが、サバイバル相場になりそうな予感がある。相場のサイクルについて、おおよそのパターンでいくと:

 ①大相場でみんなが儲かっていると「錯覚」する時期。

 ②相場は派手に動くが勝ち負けがはっきりする時期。=大型恐竜同士の喰い合い。

 ③市場が縮小する中で分け合えるパイが少なくなるサバイバルの時期。=餌が減って大型獣が餓死。機動力のある「ねずみ」等の小動物が生き残る。

 「子年」に入ってくる時期だ。あまり「大儲け」を狙って無理するよりも、守備を固め確実にコツコツやっていくのが得策だと思う。いずれやってくる①の大相場=2024年の辰年に向けた準備の時期と考えた方が良い。

 個人の生活にもサイクルは存在する。筆者はやはり12年周期の「〇学占い」を参考にしているが、〇年と言われる、いわゆる最悪の年はほぼ的中していた。今までの人生で最悪だったのは、邦銀の香港支店に勤務していた1994年。そしてその12年前の1982年は高校時代に所属していた野球部で大怪我(バッティングピッチャーをしていてライナーが直撃、膝の皿が割れた)。選手として野球をすることを断念した年になった。

 しかしものは考えようで、この「最悪期」を逃げずにやり通すと必ずよい時期が巡ってくる。事実1994年の〇年のお陰でイギリス系銀行に転職してからの今があるわけで、むしろ「最悪期」はとても大事な時期ともいえる。調子が悪いから、と言って無理をしたり自暴自棄になるのではなく、きちんと事態に向き合うことが大切だと今は痛感している。相場でも儲からない時期にいかに辛抱して堪えるか、がその後の収益に大きく影響する。

 2020年はあのリーマンショックから丁度12年だ。周期的にはそろそろ何かあってもおかしくはない。ただ、個人的には同じ型の「銀行発の金融危機」になるとは考えていない。政府発の「インフレ」「徳政令」的なもの、もしくは「戦争」だろう。今年、わざわざ*ローマ教皇が日本にやってきたのも奇妙と言えば奇妙な因縁だ。バチカンの情報力は凄まじいものがあるそうだから、何かこの地区できな臭いことでもあるのだろうか?

 ポーランド出身のヨハネ・パウロ2世が1979年10月就任の8か月後に母国のワルシャワを訪れてワレサ氏率いる「連帯」を鼓舞したことが、その後のソ連崩壊へとつながっていったと考えられている。彼もやはり「広島」「長崎」を訪問している。さて今回は如何に。

 筆者は個人的に2020年は「我慢の年」=「行かない年」と決めている。ここでの振る舞いがその後「辰年」に至るまでの4年間を決めるだろう。餌が減る中でもじっと堪えていれば、そのうち活路も見いだせる。感情的になったり無理をしたりするのは禁物である。自戒も込めて。


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