STEMIに伴う心原性ショックとImpellaにおけるベネフィットとリスク

ST上昇型心筋梗塞に伴う心原性ショックの患者に対して、通常治療に加えてマイクロアキシャル血流ポンプ(Impella CP)を使用することの有効性と安全性を検討した。

360人の患者を無作為に2群(マイクロアキシャル血流ポンプ群と通常治療群)に割り付けた国際多施設ランダム化比較試験
主要評価項目は180日時点の全原因死亡率
マイクロアキシャル血流ポンプ群は通常治療群に比べ180日死亡率が低かった(45.8% vs 58.5%, ハザード比0.74)
しかし、マイクロアキシャル血流ポンプ群では重大な有害事象(出血、虚血、溶血等)の合併症リスクが高かった(24.0% vs 6.2%)
腎代替療法の必要性もマイクロアキシャル血流ポンプ群で高かった(41.9% vs 26.7%)

ST上昇型心筋梗塞に伴う心原性ショックにおいて、マイクロアキシャル血流ポンプの使用は180日死亡率を低下させる一方で、有害事象のリスクが高まることが示された。

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