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色々な人生②(裕福なお宅の孫の将来①)

先に投稿した裕福なお宅の ”孫” の話です。

ありがたく週数日、治療でこの宅で仕事をさせて頂いている。お婆ちゃんの話でもあったが、家族の話をする機会が特に多い。

繰り返すが、私は中流階級で育った為、上流階級の生活は正直よくわからない。色々な人生①で書いたように、仕事でそのお宅に関わる事で、実際の生活っぷりがよく見えている。

今回は2人の孫の話です。2人とも20代前半である。両親の教育方針で、子供は若い時から海外を経験させていた。ちなみにその両親は大卒ではない。

1人目、10代でヨーロッパへ美容の学校に行ったが、コロナで帰国を余儀なくされ帰国した。気持ちは依然として、ヨーロッパへ残っており、また渡航したいと考えいる。学校は卒業したものの、ワークビザの取得には至らなかった為、美容師としてビザの取得したいと考えているらしい。現在、具体的にワークビザ取得に向けた活動をしている様子はなく、普通の20代として生活しているというか、家業を少し手伝っている程度で、日本で美容師としてキュリアを積むことはしていない。でもワークビザを取得したいと考えている。

話が少しずれるが、美容師、エンジニア、医療職もそうであるが、技術職が先進国でワークビザを取得する場合、就職を勝ち取る事が大前提ではあるものの、日本の終身雇用とは違い、オーナーが契約を打ち切ったら、ワークビザが2年なら2年で切れてしまう。その前に生活が成り立たなくなる為、帰国を余儀なくされる。しかし、その国の第一言語で英語、ドイツ語、スペイン語等で世界基準のテストである程度点数を取る事で、数年住めば、後に永住権を申請する事ができる。滞在ビザを気にせず、就職活動ができるのだ。

美容師でよく聞くけど、「海外には5年ほど住んでいました。今日本に戻ってきました。まだ英語を勉強しています」と。

私は「なぜ?もう5年も住めば十分ででしょ?永住権は?」と思った。

私も感じているが、日本から海外への転職活動は、自身によほどの実績がない限りまた、大学院卒レベルの外国語の証明がない限り、コロナ禍では難しい印象が強い。技術職に関しては、現地語で仕事をする事は可能であるものの、例えば、英語でいうところのTOEFL、IELTSなどの世界基準の語学検定は、正直仕事で使い物にならない。しかし永住権を申請する為には必要である。技術職はテストで点数を取る事が難しい印象がある。それもそのはず、社会人になってから語学で大学院レベルの点数が必要となる。仕事をしながらの勉強となる為、取れる確信がない勉強ほど、正直持続しないだろう。いつ取れるのか?むしろ諦めるはいつか?みたいな。

ただ、逆を考えると、社会人経験があって、点数をとってしまえば海外移住は十分可能ある。

話は戻るが、彼は美容師の免許を取得したものの、コロナ明けに再渡航し、再度、語学学校へ通う予定でその時を待っている様子。ただ、海外においてワークビザの発行には、雇用側にビザ申請に多額のお金がかかる事が多々あり、お金をかけて海外から雇用するには、それなりの技術や経験が必要になる事は容易に想像できる。それを証明するには、職歴がわかりやすく、推薦や紹介でも可能かもしれない。まず第一にやらなくてはいけない事は、日本でキャリア形成だ。実力をつけないといけない。残念ではあるが、彼はその下積みをしたがらないのだ。現在、語学検定による点数など持ってはいない。今ある語学力を錆びさせない為の会話レッスンは続けている様子。

両親はというと、彼が再渡航する事には賛成しており、再渡航に全面的金銭的支援をする予定らしい。残念ながら、全て親依存の将来設計であり、行く末はもうすでに見えてしまっている。語学学校へ行き再び帰国か、今のまま家業を手伝うか。現地人と結婚し、国籍取得か、現実を知り必死に勉強を始めるか、お金である程度解決してきた家庭に育った為、そこまで根性を見せるかは、想像できない。と思いながら、話を聞いている。両親は経済的支援はある程度するだけで、あとは本人の努力を見守るようである。がんばれ!

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