AI需要の強さがまだ見える 半導体株の力強い上昇
2024年9月25日のアメリカ株式市場では、主要指数は全体的にまちまちな動きを見せました。特に金融市場は、米国債の利回り上昇や中国の経済刺激策といった要因に敏感に反応しました。ここでは、主要な指数と個別株の動向について詳しく見ていきます。
主要な指数のパフォーマンス
ダウ・ジョーンズ工業株平均(DJIA)は0.7%(293.47ポイント)の下落で、41,914.75で終了しました。特に金融セクターのパフォーマンスが影響を与え、銀行株が大きく下落しました。
ナスダック総合指数はわずかに上昇し、18,082.21で取引を終えました。テクノロジー株は依然として堅調で、特に半導体関連銘柄が強く、NVIDIAやAMDが市場を牽引しました。
S&P 500指数は0.2%(10.67ポイント)下落し、5,722.26で終わりました。これは前日の記録的な高値更新後の一服感によるものです。
また、小型株に焦点を当てたラッセル2000指数は、1.2%の下落で、投資家がリスク回避の姿勢を強めたことがうかがえます。
個別株の動向
1. NVIDIA(NVDA)
NVIDIAは、連日の強さを維持し、半導体市場での支配的な地位を確立し続けています。AI関連技術への需要が引き続き高く、同社は9月の間で大幅な株価上昇を遂げました(Nasdaq)。9月25日には2%の上昇を見せ、市場全体をけん引する役割を果たしました。
2. Tesla(TSLA)
Teslaも上昇し、9月25日には、1%以上の上昇を見せました。長期的に自動車部門の回復とエネルギー部門の拡大に期待が寄せられています。
3. Apple(AAPL)
Appleは、9月の新製品発表後も安定した動きを見せており、9月25日は横ばいの動きでしたが、依然として投資家の注目を集めています。特に、アメリカと中国の緊張が高まる中、Appleのサプライチェーンへの影響が懸念されています。
4. Meta Platforms(META)
Metaは、AIへの投資とメタバース関連の開発が評価され、0.8%の上昇を見せました。市場は引き続き同社の成長可能性に注目しており、広告事業の回復が大きな材料となっています。
中国の経済刺激策とその影響
中国政府は、景気回復を目的とした大規模な経済刺激策を発表しました。これにより、中国の関連株や素材セクターが強く反応しFreeport-McMoRan(FCX)などの銅関連株が上昇しました。素材セクター全体で見ても、1.4%の上昇となり、他のセクターをアウトパフォームしました(Nasdaq)(MarketBeat)。
金利と消費者信頼感
一方で、米国の消費者信頼感は予想を下回り、特に金融セクターに影響を与えました。金利の上昇も、銀行株や金融関連銘柄のパフォーマンスを悪化させました。たとえば、JPモルガン・チェース(JPM)やバンク・オブ・アメリカ(BAC)は、それぞれ1%を超える下落となり、金利の上昇がネット利ざやに与える悪影響が懸念されました。
まとめ
2024年9月25日の米国株式市場は、半導体やテクノロジー株が市場を支える一方で、金融セクターや小型株が大きく下落するなど、分散した結果となりました。中国の経済刺激策によるポジティブな影響はあったものの、米国債利回りの上昇や消費者信頼感の低下が市場全体にネガティブな影響を与えました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?