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Vookが日本テレビから資金調達(インパクト投資)した理由

はじめに


こんにちは。
Vookの岡本です。

この度、Vookは日本テレビホールディングス株式会社(以下、日本テレビ)よりからインパクト投資として、4億円の資金を調達しました。

Vookは、映像クリエイターを支援するプラットフォームなのですが、
この資金を使ってさらに映像業界に貢献できるようアクセルを踏んでいきたいと思っています。


詳細はニュースの通りなのですが、ここではなぜ資金調達、
しかも皆さんあまり聞きなれない『インパクト投資』という枠組みで資金調達を行なったのかというのを共有したいと思います。



Vookについて知らない人のために

Vookとは?
Vookとは映像クリエイターの支援を行なっている企業で、
日本最大級のユーザーが使う映像クリエイターのためのプラットフォーム(https://vook.vc/)の運営を行うメディア事業や映像クリエイターを育てるスクール事業(https://vook.vc/school)、映像クリエイターに特化したキャリア支援を行う人材事業(https://vook.vc/career)などをやっております。
以下簡単な映像があるので是非ご覧になってください。

日本最大級の映像クリエイターが使うプラットフォームVook

インパクトスタートアップVookとは?(2分の動画です)

そもそもインパクト投資とは何か


インパクト投資とは、社会課題の解決と経済的な成長を両立し
ポジティブな影響を社会にもたらすスタートアップに投資する枠組みです。

『インパクトスタートアップ』と呼ばれるのですが昔でいう『社会起業』のようなものです。

普通のスタートアップと何が違うのか

この15年でスタートアップが注目され始め、日本でもメルカリ、スマートニュース、スマートHRなど業界や人々の生活を変えるようなスタートアップが生まれ、投資家やスタートアップ界隈はこの10年、経済成長させることに熱狂していきました。

一方で、SDGsの流れなど、社会にどう貢献できるかというところが、投資家も、ユーザーも、従業員側も大切にする流れが出てきました。

新しい資本主義が模索される中、単純にお金を儲けるスタートアップよりも社会に対してどうインパクトを出すか、を指標としながら、経済的な拡大もちゃんとしていくスタートアップに焦点が当てられ、それを一言で言い表したのが、まさしく「インパクトスタートアップ」です。

インパクトスタートアップの特徴は、『社会的なインパクトを可視化』するところです。
普通のスタートアップは、金銭的なところ(収益とか売上とか)を可視化し、それを見て投資家が投資しますが、インパクトスタートアップは、金銭的なところに加え、上記のように事業がどう社会に貢献しているかというのを可視化します。


Vookのインパクトを可視化

今回VookでもVookが実現するインパクトを可視化しました。
以下のように複雑なロジックモデルを作り、それぞれの事業が何に貢献して、どこの指標を見るかというのを定義しています。

Vookインパクトロジックモデル

簡単に説明すると一番右が事業(アクション)で、その次にどんなアウトプットがあるのか、その次にどんなインパクトがあるのかという流れになっております。

色々な要素があるので説明を簡単にすると、Vookにとっては

・クリエイターの数を増やす
・クリエイターの働く環境や待遇を向上させる

これが大きなフォーカスポイントです。

インパクトモデルを簡易的にしました

クリエイターの数であれば、メディアの視聴者やスクールの卒業生。
働く環境であれば人材紹介事業に登録する企業の年収水準やホワイト度を取るなどして測定してきます。

事業というのはそもそも社会に貢献していくものなので、多かれ少なかれ、どんな事業もインパクトというのはあると思いますが、そのインパクトを定義し、測定し、公開していくこと、それこそがインパクトスタートアップの特徴であります。


ロジックモデルを作ってよかったこと


私自身、もともと、『社会起業』というテーマには学生時代から興味があり、それをテーマにAO入試を受けたり(落ちましたが、、!)、Vookの前身の学生団体では、Social CM Awardという社会問題のCMコンテストなどもやっておりました。

また学生の時にグラミン銀行やマザーハウスなど、社会起業がフォーカスされ、それに影響を受けたところ、
さらに震災を体験し、なぜ事業をやるのか、どう社会に貢献するのかというところを意識するようになり、必然的にこの社会起業というのは自分の中のテーマではありました。

Vookは、『クリエイター支援』という文脈ではあり、自分の中では社会にどう貢献しているのか、クリエイター支援の役割の大切さというのは認識していました。
ただ、今回のようにしっかりとは定義できていなかったので、このプロセスをやることで、事業が何に貢献しているのかというのを自分でも、また会社としても再確認し、それを公開できたので、すごく良い取り組みでした。

なぜ日本テレビなのか


次になぜ日本テレビかということを書いていこうと思います。
そもそも、日本テレビは、ソーシャルインパクトラボというスタートアップと共創で未来を作る部署があります。


共創テーマとしては3つあり、1つが環境、2つ目がDE&I系、最後の1つがクリエイター支援でした。

今回そのクリエイター支援という文脈がまさにVookと同じテーマだったのでそもそも検討に入ったという流れになります。


日本テレビとの出会いの2つのきっかけ

では、数ある事業会社の中から、そもそもなぜ日テレだったのか。
きっかけとしては2つくらいあり、1つは、Vookがメディアとしてモデルにしていたayato@webという情報サービスの中の人がなんと日本テレビに在籍ということです。

ayato@webは10年前くらいの映像クリエイターは全員見ていただろうという伝説の映像制作の技術情報共有のウェブサイトで、今でも以下のように見ることが出来ます。

ayato@web 

映像制作の情報というのは、ほとんどウェブに落ちていなく、人伝にしか聞くことが出来なかった世界だったのですがこのサイトのおかげでたくさんの人が救われました。

Vookもこのサイトをモデルにしており、実は徹底的に研究もしていました。

そんなサイトの中の人ととあるきっかけで出会い、日本テレビと徐々に関係構築できたというところがあります。
(そもそも憧れの存在だったので今回のようになり、本当に嬉しい、、、)

もう一つのきっかけが、知り合いが日本テレビの投資担当になり、しかも上記のインパクトラボで、インパクト投資を始めたということ、さらにその中の一つのテーマがクリエイター支援ということで実はVookと相性が最高にいいのではということで1年前くらいから準備を始めて今日に至りました。

スティーブ・ジョブスの有名なスピーチで、Connecting The Dotsという名言がありますが、まさに点と点が結びつき、面になった瞬間だなと思っています。

『ご縁』という言葉がありますが、考えたことを諦めずに直向きに続けていくことが本当に大切だなと思いました。


日本テレビと協業することで何がしたいのか


Vookとして日本テレビを投資先に選んだ理由は、ずばりクリエイター支援を加速させたかったからです。
我々Vookは、映像クリエイターを支援する事業を行なっておりますが、事業を展開するにあたり、何十年も前から事業をやっているテレビ局との協業は昔から構想としては持っておいました。
今回の資本業務提携により、教育や人材事業など様々な領域で協業していきたいと考えております。
テレビを中心にスマホ、映画などさまざまな領域で映像は使われ、だからこそ映像クリエイターというのは大切になってくる存在ですので、引き続きクリエイター支援の領域で、事業を拡大させ、日本のクリエイターの環境をどんどん良くしていきたいと思っております。

以下日本テレビさんが作りましたそれぞれどんな想いで協業したのかという動画もありますのでお時間ある方はご覧ください(5分30秒程度)


さいごに


私が、起業したのは2012年1月なので、実はもう11年経っております。(11年も経ってしまった、、、)

3.11の震災の翌年に起業したので、当時私は大学4年生。
学生時代に、学生団体として『学生のための動画(CM)コンテスト』を立ち上げ、その延長線上で高校生からずっとしたかった起業を選びました。
最初は、小規模なサークルみたいな形で数年間映像制作事業を立ち上げたのち、2017年に初めて資金調達を行い、そこから規模をゆっくりですが拡大させてきました。

Vookを立ち上げた当初にベンチャーキャピタルにいくと、『クリエイター支援なんてお金にならない』『VRのアプリにピボットするならお金出すよ』とかクリエイター支援のミッションになかなか賛同してもらえなくて、心折れそうになったことがたくさんあります。

そんな中でも事業を辛抱強く続け、ようやくクリエイター支援ということに賛同いただけて本当に嬉しいですし、どんなに壁がたくさんあっても諦めずにやり続ける大切さを身に沁みてわかりました。

会社としては苦しいタイミングは何度もあり、今まで何度も挫けそうになったり、何度ももうこれはだめだ!!と思う時もありましたが、その度に従業員、家族、そしてVookを使っている皆様に支えられてここまでくることが出来ました。
仲間がいたからこそ、ずっと続けられていると思います。

改めてこの場で感謝いたします。
Vookをもっと成長させて社会を変えていきたいと思いますので今後もお願いします!


終わりに

Vookは、クリエイター支援を一緒にやっていくメンバー、パートナー様を募集しております。

メンバーは募集ページが以下からありますので、是非そちらをご覧いただけますと嬉しいです。

https://www.wantedly.com/companies/company_8322911

またパートナー様は、映像クリエイターを支援していきたい、自社の動画内製化をやってほしい、もしくは自社の新人育成をやってほしいなどさまざまなソリューションを提供しているのでぜひお問い合わせいただけますと嬉しいです。

それと映像を作りたいなと思っている人、もしくは映像制作を強化したい人は以下のようなスクールをやっていますのでぜひそちらも見ていただけますと嬉しいです。


https://vook.vc/school

最後に今回のインパクトをインフォグラフィックスで作りましたのでぜひご覧ください!



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