『まだ自信がないから・・・と、行動できないことはなんだろう』

『見せん下手くそより、見せる下手くそや』
大黒亭文狐

出典)アニメ『うちの師匠はしっぽがない』第4話
作者 TNSK
出版社 講談社

 最近、時間があるときにアマゾンプライムで見ているアニメからのセリフです。
 大正時代の上方を舞台にした、落語を題材としたアニメ、『うちの師匠はしっぽがない』
 いつか人間を化かしてみたいと夢見る豆狸の少女とがひょんなことから落語家と出会い、話術だけで人を化かすことができる落語に興味をもち、弟子入りする。そんなあらすじのお話です。
 もともと落語に興味はあったのですが、上方落語を聞く機会は少なかったので、口調やリズムが新鮮で楽しいです。

 冒頭のセリフは、師匠である大黒亭文狐が、弟子のまめだに言ったものです。
 とある騒動に巻き込まれ、考えなしに飛び込んでしまったまめだ。自分の未熟さを師匠に詫びたときに、師匠がかけた言葉です。
 『いまのお前には、いまのお前の芸がある。とにかく一生懸命やればええ』と続きます。

 コーチングやキャリアカウンセリングの勉強や練習をしていると、自分の未熟さや知識不足、練習中の失敗などを目の当たりにする場面が多々あります。
 また、『まだまだ経験も勉強も足りないので、クライアントさんのお話を聴く自信がありません』という話もよく聞きます。
 以前の私もそうでした。「まだ足りない。まだまだ上には上がいる。この程度ではお客さんに選んでもらえない」そんなふうに思っていました。
 ですが、そんなことを言っていると、いつまで経っても自信なんてつくはずがないことに気づきました。
 「まだまだ自分には足りないところもあるし、私より優れた人はたくさんいる。だけれど、いまの私にできる、いまの私の100%でクライアントさんに向き合おう」
 そう考え直し、いろいろと行動をするようになりました。

 『自信』とは、『自分を信じる』こと。そして、自分を信じるためには、自分自身が行動をし、経験をして、失敗や成功を積み重ねていくほかに方法はないのだと思います。
 どの程度の勉強や練習量で人前に出られるかは難しいところではありますが、例えば資格試験に合格していのであれば、それはもうスタートラインに立つ資格を得ているのだと思います。
 そして、実際に行動をしてみると、テキストに書いてあったことが実体験として理解できたり、新たな学びや気づきがあったりすることも多々あります。

 これらはなにも、人前に出る仕事に限ったことではなく、例えば趣味でも同じようなことが言えるのではないかと思います。
 スポーツの大会、音楽の発表会、創作物の発表などで、
 『もっと上手くなってから・・・』
 『私より上手な人がたくさんいるところに行くのは恥ずかしい・・・』
 『下手って言われたらどうしよう・・・』
 こんなことを考え、自分にブレーキをかけてしまうこともあると思います。
 たしかに他人の目は気になりますし、ネガティブな言葉をかけられるのは辛いものです。
 それでも自分がなにかに挑戦したかったり、一歩踏み出したりしたいのであれば、たとえ下手くそであっても、やってみる勇気が必要なときもあるのではないでしょうか。

 『まだ自信がないから・・・と、行動できないことはなんだろう』
 やりたいことがあるのに最初の一歩が踏み出せなくて悩んでいる方。
 勉強をしても、資格を取っても、自信が持てずに悩んでいる方。
 いつでもご相談ください。

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