『どんなときに自嘲してしまうのだろう?』

そういうことを言っていると
そういう風になっちゃうよ

山口 晃(画家)PHP2022年6月号『こころにひびくことば』ページより

 数年前から、月刊誌PHPを定期購読しています。
 メディアによく出ている有名人から、町工場の技術者まで、幅広く『人』の言葉と想いが、そう長くない文章にまとめられていて、ふとした時間に読めるのが気に入っている点の一つです。

 その中で、『こころにひびくことば』ページに書いてあったこの言葉に目が留まりました。
 『私が冗談めかして自嘲的な言葉を口にしたとき、先輩に言われた言葉です』と、山口さんが記しています。
 他国のことは詳しく知りませんが、日本人は比較的、謙遜をしたり、自分を低く言ったりすることが多いように感じます。
 社交辞令や、組織の潤滑油として、そのような言動が必要なのかもしれませんが、それも度が過ぎると『卑屈』になってしまうように思います。

 人は、本心から思っていようがいまいが、口に出した言葉に引っ張られやすいのではないかと、とくに最近、私は実感しています。
 そして、心にも思っていないことを口にするとき、自分の中のなにかが少し歪んでしまう気がします。
 その都度その都度、その歪みを補正していれば大事にはならないのでしょうが、積み重なっていくと補正するのが困難なほどの歪みになってしまうのではないか。
 そんなことを、この言葉を読んだ時に考えました。

 そして、文章の最後をこう締めくくっています。
 『自分のことを大切な友人のように遇することも必要だと、この言葉に学びました。』
 自分が大切な人に向けてその言葉を使うであろうか?もし使わないとしたら、なぜ自分にはその言葉を使ってしまうのだろうか?
 本当は、自分だって、自分にとって大切な人の一人なんだよな、そんなことも感じました。

 『どんなときに自嘲してしまうのだろう?』
 自分に優しくできない、どうしても自分を卑下してしまう。
 そんな悩みを抱えている方、いつでもご相談ください。

(出典)
PHP2022年6月号 発行所 株式会社PHP研究所

(山口 晃さんのご紹介ページ)
https://mizuma-art.co.jp/artists/yamaguchi-akira/

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