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グローカルに生きる①‐組織そのものの生まれ変わり

この3年間の総括‐社会的インパクトの拡大


 先週末、丸2日をかけて3年間にわたる休眠預金事業の報告書の一つが完成。25ページにわたって報告書をまとめながら、この3年間ほんっとうにいろんなことがあったなあとしみじみ感じていた。
 2021年度、それまで富田地区にこだわって事業を長年行ってきた法人(WAKWAK)が日本全国でコロナ禍、社会的不利を抱える人たちにより一層の不利がかかる中、「果たして自分たちに何ができるだろうか?」と問いかけ、組織そのものを組み替える覚悟でむすびえさんが創設した「居場所の包括連携によるモデル地域づくり(全国)」にエントリー、必然のめぐりあわせの中で受託した。休眠預金事業だけでも3年間で約4000万(39,059,000円)という資金をもとに高槻市域全域に対象範囲を広げ①ネットワーク化、②食支援などの仕組みを構築しながら、かつ「高槻市こどもみまもり・つながり訪問事業」(厚労省支援対象児童等見守り強化事業)と厚労省「ひとり親等の子どもの食事等支援事業」を受託、有機的につなぐことで独自の包摂の仕組みを生み出してきた。
 その中でセクターを超えた多様な団体の皆さんの力をお借りして支援を広げてきた。そして、この実践を全国のフロントランナー実践とするべくメディア放映や大阪大学等々の協働研究により学術分野でも広く発信してきた。

成果の一方で課題も

 その成果の一方で組織の急拡大からスタッフの業務過多や市域の支援の広がりの一方で富田地区の事業が下降するなど多くの課題も批判も生まれた。その中で、本当に多くの人たちからの助けとむすびえさんのあたたかい伴走支援を受けながら、組織基盤の強化をはかり3年目を迎える今、富田・市域の両方が活性化し、かつ組織内での事業の分担などもだいぶ進んだ。また、HPもリニューアル、ファンドレイジング戦略もできるなど組織そのものが生まれ変わったほどのインパクトがあった。

組織の一つの形

 これまでの富田地区を対象とした子どもから高齢者までの包摂のまちづくりを行う組織から、富田地区を基盤に事業体としてありながらも、一方で市域全域に様々な社会的不利を抱える層を取りこぼさない包摂のネットワークを生み出す中間支援組織になった。高槻市における位置づけも大きく変わった。そして、社会運動性を底にもつ団体として、これまでを進化する方法として「コミュニティ・オーガナイジング」を取り入れ、市域全域の党派を超えた右から左さまざまな人たち、議員さんから理解を得て、かつ政治的な動きを通して公助の前進を生み出していく組織ともなった。

自分にとって1つの区切り

 この激動の数年は、自分にとってもWAKWAKの業務執行理事兼事務局長として、組織全体の統括と方向性を出しながら現場の運営も同時に行っていることから、個人のビジョンと法人のビジョンはほぼ全部が重なって、全力を注いできた。
 ただ、地域支援のあり方も法人のあり方も見出されてきたことでその生き方も一区切り。自身はいつも一つのビジョンを達成する(宿題を終える)と次のビジョンへと移っていく。
 次の段階では「持続可能性」をキーワードに地域支援の「責任」を引き受けつつも現場は次の世代へと移行し、自身は個人の領域を広げ自由かつ独創的に次の画をかき実現化していく。


 そんな「グローカルに生きる」生き方が次の方向性として見えてきた

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