見出し画像

どんな一石を投じれるのか?

  この間は富田地区でのフィールドワークの受け入れをおかげさまで多数いただいている。
 ある場から来ていただいたFWの際にこの間の自身の問題意識を考えさせられることがあった。

「Wake Up.どうすれば、当事者やそこに地域・教育・行政はじめ関係者として携わっている(きた)人たちが危機意識をもち新たな動きを創ろうと思えるのか?」

 今や隣保館は全国で1000館から800館に減少し、大阪においては新自由主義の流れからこれまでの実践が一時期一気に後退させられた。一方でその危機をいち早く読み取り先手をうってサバイブしかつ発展している地域もある。つぶされたあとに自ら立ち上げた場もある。危機意識とノウハウ、人材(キーマン)や資源をもっているところは生き残り、そうでないところは拠点そのものを失っている。特にキーマンの存在は重要で、気づかない人も多いけれどさまざまな地域支援や活動という目に見える部分に携わる人たちだけでなく、その扇の根元に立つことをコミットしている存在があるのかどうかも非常に大きい。このことはアメリカ先住民居留区のコミュニティで長年、コミュニティリーダーでありシャーマンであった方々が相次いで亡くなった数年前、コミュニティが一度崩壊するのを目の当たりにし学ばされた。

 今後を見据え全国を見れば、長年携わってきた活動家の高齢化による引退をもって施策の縮小や終了をするであろう場が今後出てくることも見えている。100年という長い年月を培ってきた灯をもとに今の社会課題をとらえ発展するところ、現状を維持するところ、消えていくところ、それがおそらく鮮明になってくる。そして、現状を維持しようとする従来型の動きは大切で否定はしないけれど、維持のみからは革新は生まれず後退する。つまり、これまでのやり方の維持だけをすることは下降となる。

 果たして、その全体に対してどんな一石を投じれるのか?

 様々な講演やFWをお受けする中でもこの間のとりわけ当事者やその関係者を対象としたFWを振り返りつつ、“Wake Up”が起こるために実体験や地域に根づきコミットしながら時に泥臭く行ってきた実践を体験談から講演や講義などを通して直接、参加する人たちの心に届けようとすること。

 研究を通して、実践から見出されたものをエッセンスとしてほかの地域でも汎用可能なものとして広く発信していくこと。そうすることで富田地区や市域の実践を他地域の課題解決にすること。それがいまの自分の役割としてできることなんだと気づく。

 全体の一助となるためにどう在れるのか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?