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【ビジョンインタビュー】大学スタッフ・高橋武さん

〜未来を見据える想像力と好奇心の先に〜

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社会や自分と関わった人の能力を引き出せる人間に

 「一人でできることには限度があるし、人と協力しながら何かをやっていくことで、自分自身の成長にもなるし、相手にとってもそう思ってもらえたら嬉しい。」

 インタビューの最初に、ビジョンをお聞きした時に教えてくださった高橋さんの想い。

 その想いの元には、過去に高橋さんが自分の職場で行ってきた業務事例を同業界の人たちにシェアした時に、自分にはない視点で意見をもらえたり、シェアした相手にとって役に立ててもらえたという経験がありました。

 お互いに意見を交わし合える、そして高め合えることがとても嬉しかったと言います。自身の経験や想いを外に出すことで相手の役に立った!その実体験が高橋さんの想いを創っています。

新しくカッコイイものへの
興味と憧れ

 大分県の片田舎に生まれ育った高橋さんが憧れたのは、漫画に出てくる未来都市。建物と建物の間にスタイリッシュな乗り物が移動し、肌の色の違う人たちが同じ社会で生活している都市。
 こんなカッコイイ場所で暮らしていくためには世界中で通用する英語を学びたい!と当時はまだまだ田舎では珍しかった英語に興味を持ったそうです。

 そんな高橋さんが高校に進むにあたって選んだ進路は、情報系の高校、そして大学でも専門は情報工学と、情報やコンピューターに関わること。仕事においても組織の情報部門の業務を長く担っていました。
 
 当時は1980年代後半、ちょうどアメリカではMacintoshやWindowsが登場し、誰でも簡単に操作できるコンピューターが登場しはじめた時期でもありました。コンピューターという最新のものの前で難しい顔をして仕事をするのがカッコイイ!と感じる高橋さんは、ここでもやはり新しいものをカッコイイと感じる感覚を持っていたようでした。

 そしてもう一つ、高橋さんが10年以上続けているのがヨガ。今では広く広まっているヨガも10年以上前にはまだ新しいもの。スポーツクラブのヨガクラスに男性がマイマットを持って参加する姿にどよめきが上がっていたそうです。

 新しいものへの好奇心やその新しいものがある未来を見据える想像力、そしてそこに飛び込んでみる行動力を併せ持つ高橋さん。面白そう!と思ったものは小さい子供のようにやってみたくなるんです!そんな風にお話ししてくれました。

旅人以上住民未満の
2拠点生活

 そんな好奇心旺盛で行動力がある高橋さんが今熱中しているのが、今住んでいる都内から1時間半ほどかけて行ったところにある埼玉の市民農園での野菜作り。

 数年前、高橋さんが体調を崩した時に、そこで畑をやっている方から「気分転換に来てみないか」と誘われたのがきっかけだったそうです。それから2年ほどその方の農園をお手伝いしていく中で魅力を感じ、昨年から自分の区画を借りているそうです。

 「畑はなんでも自分で決めて、自分で出来ることが1番の魅力✨」とお話ししてくださった高橋さん。
 生育の状態、天候気候、土の状態、自分の体力、スケジュールなど限られた条件の中で、どうやったら育てられるか考えて実践できる。誰から「いいからやれ!」と言われることはない。自分で全部考えてフォローしていかないとお野菜は育たない。そして何より、出来上がったお野菜は格段に美味しい!!

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 そしてもう一つ、「自分で野菜を育てていることで、スーパーに並んでいるお野菜の値段・鮮度・味がいかに凄いものなのかに気づける。」と教えてくださいました。
 
 夏場に2ヶ月以上かけて育てたほうれん草を収穫したとき、他の作業をしているほんのわずかな時間にスーパーにある見切り品以下に萎れてしまったことがあったそうです。それをみたとき、お野菜が新鮮な状態で私たちの家庭に届られていることは当たり前のことではなく、農家さんによる丁寧な品質管理と物流技術のおかげなんだと身を持って感じたそうです。

 高橋さん自身、人生の後半戦に向けて、2拠点生活のはしりになったらいいなと思いながら始めたこの生活。
 その生活を通じて、一番感じているのは「何度も行くということがその地域を知ることにつながる。」ということ。

 移住のイベントなどでその街のことを外から知るだけでなく、回数を重ねて春夏秋冬、その土地に通うことでその街を実感できている。と感じるそうです。高橋さんは、そんな今の自分と街の関係性を旅人以上住民未満と表現してくださいました。

罪悪感が自信に変わる
「読書ノート」

 本が好きな高橋さん。料理、カメラ、旅、ビジネス、歴史など幅広い分野の本を同時並行で何冊も読み進めるそうです。

 以前は、読み始めた1冊の本を最後まで読みきれなくて終わってしまうことも多かった高橋さん。それが、自分なりの「読書ノート」を書くことで読みきれるようになったと言います。

 その「読書ノート」には、本のタイトルとISBN、そして読んだ日とページ数がデータのように書き込まれていました。ポイントはISBN。これがあることで、無数にある本の中から、読んでいる本が特定されるのです。

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「記録しておけば、その時読みきれなくても、
また気が向いた時に読み進めることができる。」

 元々好きだった読書。ただ、読みきれないことに罪悪感を感じていた高橋さんはこの「読書ノート」をつけることで罪悪感を感じることなく気長に本に向き合えるようになり、結果的に読書量が増えたそうです。
 自分に合う読書の方法を見つけられたこと、それが、高橋さんの自信につながっているようでした。
 
 この読書ノートを見たとき、私には、一つのデータベースのように見えました。このデータベースが高橋さんの読書情報となり、必要な時に必要な形で取り出すことができる。長く情報分野に関わってきた高橋さんならではの読書に向き合う形なのかもしれません。

いろんなことに手や足を伸ばす余裕のある自分に

 最後にこれからやっていきたいことを聞きました。

「いろんなことに手や足を伸ばしたいと思っている。畑があるから仕事のリフレッシュができる、そこでリフレッシュするから仕事に集中できる。そんな形でいろんなところに手や足を伸ばして、いろんな自分を見つけていきたい。気持ちの上で余裕のある人になりたいです。」とお話ししてくださいました。

 何か1つに集中することで、その他の気がかりなことや頭から離れずに困っていたことを消し去ってクールダウンすることができる。と言います。
 高橋さんにとって複数の居場所を持つことは、自分自身のバランスを取り心の中に余裕を持つこと。

 会社員人生も後半戦。と表現する高橋さんが、職場で強く意識することは、「若い人たちが働きやすくするための橋渡し役」になること。

 高橋さんの幼い頃から持つ未来を見据える創造力と好奇心、そして長く関わってきた情報分野の知識を掛け合わせた生き方は、「あぁ、こんな生き方や働き方もできるんだね。」という心の余裕を関わる人たちに与えてくれるのだろうと感じるインタビューでした。

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高橋武さんの畑での活動の様子はこちらのnoteに。

たかたけさん

ぜひ、ご覧ください^^

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想いや活動を聴かせていただいて、
他己紹介をプレゼントしています。

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「こんな生き方もあるんだ^^」と言う気づきになれば幸いです。


このマガジンの執筆者 おかみわ の活動については、こちらをご覧ください。