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㉙スタッフを募集する

 はじめは土日のみの営業でしたが毎週オープンからの1〜2時間は行列が落ち着くまでてんてこまいでした。プレオープンですぐに「一人では無理だ」と気づいたのでお手伝いさんを募りました。友達や近所の方、学生さんからお勤めの方まで毎週違う方にきていただきオープン前にパウンドケーキの袋詰をしていただいたり販売の補助をしていただいたりしてなんとかお店を回していきました。「いつでも手伝いに来ますよ。お金はいらないですよ」といってくださる方も多かったです。ですが私は4月からはアルバイトさんを採用しようと心に決めました。私が独立して以来もっともやりたくないと思っていたことが「人を雇う」です。うまくやれる自信がありませんでした。仕事は楽しいことだけではないからきっと大変だなとか疲れたなとかもっと違うことがしたいなとか、ぜったいにある。それを自分が人に思わせてしまうに違いないということが耐えられないと思いました。それに私は人を頼るのがどへたくそなのです。ですが「お金はいらないけどいつでも手伝いますよ」に頼るのはやめようと思った理由はやっぱり自分がやってほしいことはどう少なく見積もっても「労働」でしかなくそれによって利益を得るのは私、というか株式会社キビズだったからです。こういうところは良くも悪くも几帳面だなあと思います。ホームページに募集要項をのせたところ50名以上の応募がありました。募集要項には時給も書きました。私だったら時給の分からない仕事には応募しないからです。遠方のかたもご近所のかたもいらっしゃいました。キビズベイクショップはできたばかりの知名度のない店ですから、店に来たことがあるかそうでないかは考慮せず、応募フォームのコメントを読み雇用形態にかかわらず「通販の会社でお菓子の袋詰めをしていました」とか「ケーキ工場で製造をしていました」とか「土日どちらも入れます」など具体的にすぐ頼れそうな近所のかたにご連絡して面接に来て頂きました。一番最初の面接は本当に緊張しましたが、来てくださった方がとても明るく話しやすい方で「こんな良い方に働きたいと思ってもらえるんだな」と、とてもほっとしたのを覚えています。

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