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安楽死制度

早くも週末である。


そして何時しか10月も半ばである。


しかしこの時の流れの速さは一体何なんだろう?


連日、確実に一歩一歩「死」に近付いて居ると感ずる今日この頃である。


同級生にたまに会ってみたりすると皆、見事なオッちゃん振りである。


ハゲ、ズラ、メタボに高血圧、中性脂肪過多、糖尿、通風、精力減退、はたまた鬱・・


毎年定例の健康診断では必ず生活指導を受けるが本人曰く、直す気など更々無い。


それでも・ロックンロール!と声高に叫ぶも力は無い。


煙草は一日一箱位。


何度となく禁煙もしたが三日と持った試しが無い。


自立し起業した者は、年がら年中お金の事ばかり考えて居ると言う。


たまたま月末に勘定が足らなくなると借財して、又お金の事が頭から離れなくなると。


修身雇用が崩壊して久しいが、企業に働く者はそろそろお暇せねばならない時期かと真剣に悩み出す年齢らしい。


上司、部下は上っ顔はニコやかに笑いながら、本性は見せず両足で己が尻を蹴ると。


無論家庭にも安らぎは無い。


婚前、しなやかで美しかった妻は、今は韓流ドラマにはまり、ブクブクと南海のジュゴンの様に肥っている。


のち・これじゃあいけないとスポーツジムで体を鍛え始める。


そんなに鍛えてどうするの?・と・こちらが怖れ始めると今度はエステ通い。


無論、夫婦間はとっくのとうに冷め切っている。


しかし、子供の元服まで暫しの辛抱・とお互い割り切っていたりもする。


何処か他に・安らぎを与えてくれる人を作りたくとも、それにはお金が掛かるので諦める。


実際男なら万人の誰しもが望む・・若く・健康で・可愛く・優しくて・質素で・料理が上手く・ついでにマッサージが上手く・性格控え目な女・・などは皆無なのである。


30年前、絶滅危惧種に指定されていた女達は終に絶滅した模様だと昨夜のNEWSで聞いた。


いや・元々そんな女など何処にも居なかったのではないかと疑ってみたりもする。


髪結いの亭主?


そんな虫の良い話しなどは日本中の何処を探しても無い。


この前、部屋に有った小さな重箱の隅を割り箸で一生懸命探ったが遂に無かった。


子供は高校か大学に通い、滅多に家には近寄らない。


たまに食事に誘っても来た試しが無い。



環境破壊に原発・先行き見えぬ日本経済。



長い 長い 不況のトンネル。



現代日本に明るい未来は見えない。



願わくば、30年後の日本に必ず存在するであろう安楽死の国営機関・・


阿片を吸わせ、モルヒネなどを打って、甘美なる夢を見ながら死の床に就ける・・


自分自身の死期を、自分自身で主体的に決める事の出来る機関に身を委ねるのが、誰しもが願う「夢」になるのはそう遠くはなかろう。




しっかし今日、外は寒い。



大嫌いな冬が来る。




嗚呼!




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