麻雀プロが麻雀だけで食べていくために必要なことの解像度をあげてみた
初めまして。現在某外資系IT会社に勤めております、岡林晃嗣(おかばやし こうじ)と申します。
現在平日は会社に属して働きながら、兼業として日本プロ麻雀協会に所属をさせていただいており、会社員と麻雀プロのどちらも全力で取り組ませていただいております。
さらに詳しい岡林の自己紹介はこちらをご覧いただけますと幸いです。
(9/23追記)
いろいろな方々から反響をいただきました!コメントをいただきました方々ありがとうございます!
一方、「結局何をするべきなのか」にも需要はありそう。
(追記)アクションについてもnoteを書いてみました。こちらも合わせてお読み頂けると理解を深めることが出来るかと思います。
今後も麻雀業界に特化したマーケティング戦略をプロという立場から考えてみたいと思います。
0. このnoteは何か
「麻雀プロということは麻雀だけで生活してるんですか?」
これは昨年プロテストに合格してからよくされる質問です。しかし、私含めて別の仕事と兼業している麻雀プロが多いのが実情です。
このnoteは会社員として様々な大企業のビジネス支援を行っている私が、ビジネス的な視点で麻雀プロが麻雀のみで安定した生活をしていくことためにはどうすればよいかを考えてみた考察となります。
またこのnoteには具体的なHOWについては一切触れておりません。より具体的な内容については別途HOWだけにフォーカスをしたnoteを書きたいと思います。
※このnoteでは安定という言葉を金銭面で生活を滞りなくできる収入を得ることとして定義を致します。
0.1. このnoteにおける注釈
今回は麻雀のみで生活している人について深掘りをするのですが、麻雀のみで生活をしている人についてはいろいろな定義がありそうだなと思ったため、このnoteにおける定義をまずは明確にしておきたいと思います。
このnoteにおける「麻雀のみで生活をしている人」の対象は、個人で麻雀に関するお仕事を受託して、報酬をもらうイメージの方々を想定しております。そのため会社員ではない麻雀プロを想定しております。
一般的な会社員でいうところのフリーランスの定義に近しいイメージです。
1.このnoteの結論
このnoteの結論を先に書きたいと思います。
ここから先は5,000字を超える文章量になるため、お忙しい方はここだけ読んでいただければと思います。
・麻雀プロが生活をするためには月42万円程度があると余裕のある生活が送れる
・麻雀プロが麻雀だけで生活をしようと思った時に行える活動は3つあり、特にゲスト活動とYouTubeなどのその他活動での収入に期待ができる
・より安定した生活を送るためには自身のファンを増やす必要がある
・ファンは3つの方法で増やすことができるが、最も重要なことは麻雀力を鍛えること
2.なぜこのnoteを書こうと思ったのか
2つの理由があります。
1つ目は、直近自分の所属する団体には会社員を辞めて麻雀だけで生活をしていくことを決めた方が数名いらっしゃいました。
実際にA1リーガーのような、麻雀が強い&一定のファンがすでにいる方々でも兼務を続けられている方はいる中で、元々会社員と兼業をされていて、金銭的な安定があった上で続けていた麻雀活動に絞っていくという決断はなかなかできるものではないと思います。
余談ですが、このような人生の大きな意思決定をされた方々への尊敬と併せて、YouTubeが掲げている「好きなことだけで生きていく」というコンセプトが個人的に昔から好きで、YouTuberだけでなくプロゲーマーやTiktokerなどさまざまな分野で好きなことだけで生きていく世界線が広がってきている今の世の中はとても面白く、とても素敵だなと感じております。
(自分は麻雀が大好きですが、今の仕事も大好きなので、「好きなことで生きていく」上で不可欠な二つをどちらも最大限楽しめている今が最高に幸せです!)
上記のような素晴らしい決断が続いていた中で、2つ目の理由に繋がるのですが、先日Mリーグのスポンサー様の交流麻雀大会が開催されており、そちらにゲストプロとして呼んでいただく機会がございました。その大会終了後に懇親会として、お酒を飲みながらスポンサーの方々と会話をさせていただく中で印象的な会話がありました。
内容は「麻雀プロの中には会社員と兼業している人と麻雀だけで生活している人がいるが割合はどの程度なのか」という内容です。
団体にもよりますが、自分が所属している団体における麻雀のみで生活している人数割合の個人的な感覚値は、
男子プロ : 10~20%
女性プロ : 30~40%
です。(ここについてはもっと多い!もっと少ないなどのご意見を是非いただきたいです)
そのため、自分を含めて多くの麻雀プロはさまざまな仕事と兼業をしながら麻雀プロ活動を行なっているのではないかと考えます。
一方、同じ団体で所属する兼業でプロ活動をしている言わば会社員プロの方々と話をしていても、好きな麻雀だけで生活をしてきたいと考えている方は多いのも実情で、ただその選択肢を取ることができないのが今の現実かと思います。
上記2つの背景により、麻雀だけで生活をしていく人が増えていくためのハードルになっている部分とそれを乗り越えるためにはどうすればいいのかを考えたくこのnoteを書いております。
3.麻雀プロが麻雀だけで食べていくために必要な収入とは
まず議論を進めていく上で必要な資金を計算していきたいと思います。
ここでは比較対象として、一般企業で一人暮らしを始める新卒会社員を参考にしていきたいと思います。
また、都内で活動されている女流麻雀プロの方々のお宅訪問動画を麻雀遊戯王で拝見したことがありますが、こちらの記事に紹介されている方々の間取りと近しいものを感じたため、参考にさせていただきました。
結論、都内を拠点とされている場合は家賃を含めて手取りで25万円前後/月が生活をする上では最低必要になるのではないかと思われます。
また麻雀プロの場合は別途プロ活動をする上で
・年会費
・大会参加費用
・服や美容院など身なりを整えるためのコスト
などが発生してきます。
これらのコストの肌感覚ですが、麻雀だけで生活をしていくことを考えると、+5万円/月くらいは必要なのではないかと考えます。
これらを計算すると麻雀だけで生活するために必要な費用は、月々30~40万円程度で額面で年収400~450万円程度が必要になるのではないかと考えます。
ただ、上記の計算はかなりギリギリの生活水準となるため今回の議論では余裕を持って、年収500万円,月々42万円を稼ぐことを目標にできればと思います。
4.麻雀だけで生活した時の給料を分解する
麻雀プロの給料を分解すると、極論下記で十分議論ができるかと思います。
給与を上記式で分解すると、給与を上げるためには
・時給を上げる
・労働時間を増やす
こととなりますが、1点重要な制約が発生します。
人が働くことができる時間には限界があります。例えば、雀荘にゲストとして入る仕事があった場合、雀荘では基本的には全て立って仕事をし続けることが多いかと思います。当たり前ですが立ち仕事というのは疲れますし、女性でヒールなどを履いてお仕事をされる方の場合はより足への肉体的なダメージがあるでしょう。
そのため、非生産的なアプローチである労働時間を増やしていく方向でこの議論を行う必要は無いため、ここから先の議論では時給を上げる方向で考えていきたいと思います。
5.麻雀プロはどうやってお金を稼ぐのか
麻雀プロがお金を稼ぐ手段は大きく下記3種類かなと思います。
1つ目は麻雀で勝ってお金を得る方法です。
例えば、プロの場合はタイトル戦で優勝して賞金を得る方法がこれにあたります。
麻雀のタイトル戦では優勝賞金が数百万円単位でもらえます。
こちらについては1つ目の方法よりも大変で、Mリーガーのようなトッププロでも1年間でタイトルを取れないことも当たり前にあります。
こちらはどんな実力がある人でも取れたらラッキー程度の認識で良いかと思いますので、今回目指している安定的な収益からは除いて考えたいと思います。
2つ目の収益源はゲスト活動によって稼ぐ方法です。
さまざまな雀荘やBARで、集客のためにゲストとしてプロを呼ぶ仕組みがあります。
自分はゲスト活動をまだしたことはないのですが、同期入会にもゲストに引っ張りだこの方々はいらっしゃって、彼ら,彼女らはTwitterで自分がゲストに行くお店とカレンダーを毎月月初に更新しております。
ここでなぜ雀荘がゲストを呼ぶのかを考えてみましょう。
ゲスト活動のビジネス活動は下記のようなモデルで計算できるのではないかと考えます。
雀荘がゲストを呼ぶ理由はズバリ集客のためです。
そのため、ゲストの集客効果を計算すると、上記のような計算式が成り立ちます。
さらに集客ということはマーケティング活動の一つということになるため、この活動は更に深掘りすることができますが、今回は本題から逸れるため割愛します。
(自分のサラリーマンでのメインの仕事がこのマーケティングのため、個人的に考える雀荘側のゲスト活動を利用した集客の本質はいつかnoteでまた共有させてください。)
ゲスト目線に話を戻します。
自分がゲストに呼ばれ、期待されていることは雀荘への集客のため自分のファンにSNSなどで呼び掛けを行い、1人でも多く来てもらうことはとても重要になります。
たくさん呼ぶことができるプロは来店するお客様の数が多いため、報酬を高くしていただくことができます。
ただ、大体のケースが事前に報酬を相談した上で当日を迎えることが多いかと思うため、初めて呼ばれる雀荘などでは条件を決める際に、自分が何人のファンを呼ぶことができるのかを伝えられると雀荘側が報酬を計算しやすいかもしれません。
この活動は目の前の日銭を稼ぐためには都合がよく、短期的な時給を上げていくための手段としては有効な手段のため、自分の時間的なリソースを割いていくべき活動と言えます。
3つ目はその他の活動です。
ここで考えられる活動は以下のようなものを想定しております。
・自身のYouTubeチャンネルによる広告収益
・ポコチャや17LIVEのようなライブ配信サービスなどのスパチャ収益
・メディアへの出演料
・書籍の印税
etc...
これらの活動に共通することは、自分の影響力をマネタイズしているという点です。
自分に一定のファンがいたり、実績がある場合はこれらの活動にリソースを投資をすることで継続的な収入を得ることができるでしょう。
また、これらの活動は積み上げ方式に増やすことができる活動なので、長期的に自分の時給を上げていくことができる方法なのではないかと思います。
ここまでをまとめると下記のようになります。
6.麻雀プロがファンを増やすためのたった一つの方法
ここまでで麻雀プロが稼ぐ手段を3つ紹介しましたが、なんと麻雀で勝つという手段は稼ぐ上では必要がないという結論が出てしまいました。
「麻雀プロなのに雀力は上げなくていいのか!!」という声が聞こえてきそうなので、まずは時給を上げるために必要な要素を整理したいと思います。
ズバリ時給を上げていくための要素は一つしかありません。
ファン数を増やすこと1択です。
前提としてファン数を測る指標はTwitterなどのSNSフォロワー数と比例するとして考えたいと思います。
ゲスト活動、その他活動のどちらも自分のファンを増やすことでどちらについても単価や収入を増やすことができます。
ここで麻雀プロはどのような方法でファンを増やしていくことができるかを考えましょう。
1つ目はSNS運用によるフォロワー拡大です。
Twitterも1つのSNSプラットフォームです。SNSプラットフォームということはもちろんフォロワーを増やしていくためのテクニックというものはあります。
たくさんの方々に見てもらうためのコツはありますが、下記の方は丁寧に説明していただいていたので紹介できればと思います。
原理原則に基づいて運用することで伸びるかと思うので、この方法で着実にフォロワーを伸ばしていく方法はあるかと思います。
2つ目はYouTubeやAbemaTVなどのメディアへの露出です。
さまざまな先輩プロたちのYouTubeに出演したり、麻雀遊戯王などのコンテンツに出演することで自分の露出を増やすことができる機会になるかと思います。
またこれらに参加するためには自分というものを知ってもらうきっかけが別途必要になります。そのためのきっかけが3つ目にもつながってきます。
3つ目は放送対局での参加です。
2つ目と重複する部分もありますが、大きな違いはこちらはメディアに麻雀をするために出演するということになります。
そして、個人的にはこの方法が長期的なファンの獲得に最も重要なのではないかと考えます。
当たり前ですが、麻雀プロのファンはほぼ全て麻雀が好きな人です。
雀荘に追っかけに来てくれるファンも本を買ってくれる人も皆麻雀が好きな人(打てる人)です。
では、ファンは麻雀プロに何を期待しているのかを考えてみましょう。
それは唸るような技アリの一打だったり、周囲を湧かすような対局を期待しているのではないでしょうか。
もちろん、可愛い人やかっこいい人と一緒に打ちたいという思いもあると思います。ただそれだけでは継続的にファンを増やすことはできないのではないかと考えます。
自分の持っている実力やその瞬間の切れる判断を知ってもらう機会が放送対局なのではないかと思います。
ただ、さまざまなタイトル戦で上位まで勝ち残ったプロが放送対局に辿り着けるため、それらに参加出来るのは一部の麻雀プロのみです。
・放送対局まで辿り着くこと
・放送対局で自分の実力を遺憾無く発揮すること。
この2点のためにも雀力の向上は必須だと考えます。
7.まとめ
ここまで読んでいただきましてありがとうございました。
改めて今回のnoteをまとめると、以下の通りとなります。
・麻雀プロが生活をするためには月42万円程度があると余裕のある生活が送れる
・麻雀プロが麻雀だけで生活をしようと思った時に行える活動は3つあり、特にゲスト活動とYouTubeなどのその他活動での収入に期待ができる
・より安定した生活を送るためには自身のファンを増やす必要がある
・ファンは3つの方法で増やすことができるが、最も重要なことは麻雀力を鍛えること
麻雀プロなので、麻雀力を鍛えることが最も重要という至極当たり前の結論になりましたが、なぜ重要なのかの解像度を上げることができたのではないかと考えております。
本当は具体的な金額をベースにした麻雀プロの時間投資戦略を記載したかったのですが、これだけで1つのnoteになりそうだったので別でアウトプットさせてください。
自分も麻雀プロとしてもっと活動の幅を広げられるべく雀力向上に勤しんで頑張っていきたいと思いますため、もしお目に留まりましたらTwitterなどのフォローをよろしくお願いいたします。
もしも、このnoteについてご意見などがございましたらTwitterなどで引用リツイートなどをしてコメントいただけますと幸いです!
■今後書く予定のnote(自分へのプレッシャー)
・麻雀プロが麻雀だけで生活をするために必要な時間投資戦略とは
・【雀荘オーナー,店長向け】マーケター兼プロ雀士が考える麻雀プロのゲストを活用した雀荘来店者数を増やすための効果的なマーケティング戦略とは
8.おまけ
ここからはおまけとなりますが、このnoteを書きながら一つ気づいたことがあるのでメモ程度に記載しておきます。
麻雀のみでフリーランスとして活動をしている方々は是非個人事業主or法人化することをお勧めいたします。
理由は色々なコストを経費計上でき、税制面で有利なことが多く、生活をさらに楽にできる可能性があるからです。
もし可能でしたら何かご相談に乗れるかもしれませんので、正社員ではなくゲスト活動などで生計を立てていてまだ開業されていない方がいましたらご連絡ください!
※(現在麻雀プロ活動が開業のきっかけにできるかを確認してみる必要があり、税理士さんに確認をしております。)
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