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ちくちく手縫いのモノ

最初に作ったのはふんどしパンツ


 我が家にはミシンがなく、裁縫は手縫いです。以前はミシンを持っていたのだけど、母のお下がりで我が家に来たときから調子が悪かった。手入れをきちんとしてあげてたら違ったのかもしれませんが、厚みがある生地は針が進まない、返し縫いができない、高速スイッチを使うと空回りする、といった症状がありました。
 時間がかかっても手で縫うほうがストレスが少なく、だんだんミシンの出番がなくなっていきました。処分をしたときに、新しいのを買うこともなく今に至っています。
 ですが、裁縫を始めた当初は縫うことが面倒でした。脱ゴムに興味を持って、ふんどしパンツを作ろうと思わなかったら、裁縫自体やってないと思います。ゴムのない下着ということで興味をもったものの、ふんどしパンツって通販でないと買えないし、お値段もけっこうします。仕方なく作ったのが、手ぬぐいで作るふんどしパンツだったのです。
 写真が見当たらないのですが、100均の手ぬぐいをカットして、本体とヒモを作り、部分的にゴムを通したものでした。ネットで作り方を検索して、図解つきのブログを発見。それを見ながら作ったのでした。脱ゴムと言いつつゴムは使っているわけですが、それでも穿いてみるとゴムの圧迫がなくてお腹がものすごく楽。感動しましたよ。
 あんまり着心地がいいので数枚作りましたが、部分的にゴムを通して縫い留めるのが面倒くさい。そこで全部をヒモにするバージョンを作り始めました。ヒモを縫うのも面倒なので、100均で丸ひもを買ってきて使いました。これは見た目が脇の空いた巾着袋みたいな代物です。最近はバンダナを半分に折って作っていますが、この時に作ったパンツの形で作り続けています。
 こうして、脱ゴムをやってみたいけど下着が売られていない、という必要に迫られる形で手作りを始めたのです。パンツを作ったらお揃いのブラも欲しくなったので、手ぬぐいブラの作り方を検索し、100均手ぬぐいで作りました。今はブラではなくタンクトップやキャミソールを作って着ていますが、自分に合った脱ゴム下着はなかなか入手困難なので、これからも作るでしょう。

お揃いの手ぬぐいブラとパンツ


初めての手作り服


 下着からスタートした手縫いですが、こうなると服も作ってみたくなりました。脱ゴムを始める前、ミシンが元気だったころに、ゴムのスカートや短パンを作ったことならありましたが、手縫いでは未経験です。なにより面倒くさそう。ミシンで作ったスカートだって、面倒だから筒状に縫ってゴムを通すだけのものでした。
 ですが、またしても興味を持ってしまったのです。「貫頭衣」という服に。長方形の布を縫い合わせて、頭が通るところだけ開けるという、もっともシンプルな服。楽そうだな、着てみたいな、でも売ってない。仕方ないから作るか。ふんどしパンツと同じ思考パターンでした。
 2メートルのカット生地を買ってきて、半分に切りました。脇と肩を縫って、腕と頭が通るところと裾は三つ折り縫いをする。はい完成。襟ぐりをカットすることもしてません。写真は撮ってませんが、広げるとただの四角い布です。それを着ると膝丈のダボッとしたワンピースになるのです。
 四角い布が着るとちゃんと服になる。そのギャップが面白いと思いました。それに、ワンピなどという大物が縫えたという達成感もありました。この超簡単な貫頭衣ワンピは、手縫いへの抵抗感をなくしてくれました。

貫頭衣ワンピ。これはかなり後に作ったもので、袖が付いたり襟ぐりが曲線だったりと工夫が見られます。


 気に入ると2,3枚は同じものを作る傾向があるので、この時もワンピを何枚も作りました。あとはもんぺや野生パンツというズボンを作ったり、下着だとタンクトップやキャミソールを作りました。パッドが入るように胸のところを2重にするなど、自分なりの工夫をするようにもなりました。
 初期に作った洋服は、ミシンを併用したりもしましたが、だんだんミシンの出番が減ってきて、最終的には処分しました。

きもの関係


 きものに興味を持つようになって、実際に着るようにもなったとき、最初に作ったのは帯だったかな。もしかすると「半衿ジレ」というYouTubeで知ったアイテムが先だったかもしれません。
 この頃にはミシンを手放していたので、全部を手縫いで作っています。帯のときにはミシンを買い直そうか迷いました。帯は直線のみだし、ミシンはやっぱりスピードが違いますから。
 帯の余りで腰紐・胸紐にするヒモを作ったりもしましたが、そのうちに運針に興味を持って、動画を見ながら練習してみたり。ヒモを縫うのはいい練習でした。
 一番の大物は、やっぱり簡単きものです。いきなり4メートルの生地を買う勇気がなくて、安いカット生地をつなげて縫いました。和裁のやり方で作るきものとは違っているし、作り方もだいぶ簡略化されていますが、それでも「きものを作った!」というのは自信になりました。
 大部分が直線縫いなので、コツコツやればできるのですよね。学校の家庭科で習う範囲の手縫いでできました。

2枚目に作った簡単きもの。帯も手作りです。


これから作りたいもの


 他にも風呂敷や袋物など、小物も作ってみました。あと、六尺ふんどしなんかも、晒を切って縫いました。今思えば帯よりも短いので楽なものでした。自分が必要としているものか、興味のあるものしか作らないので、ちょっと変わったものばかり作っている気もします。
 今作りたいのは、新しい下着と3枚目の簡単きもの、帯といったところでしょうか。現在の興味がきものに向いているので、どうしてもそうなります。
 カワイイものや凝ったデザインのものにも憧れはしますが、基本的に面倒くさがりなもので、実際に作るのは簡単な構造だったりシンプルなものばかりになりがちです。
 夏の遊びはテニス主体ですが、冬は少し時間ができるので、またちくちく手縫いをやりたいですね。

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