全て知っている。

風邪で休んでいる長女の荷物を取りに学校へ行くと、先生たちがバタバタしてた。先生大変ですね、って話しかけると「緊急事態ですからね～」ってお返事があった。

卒業式はどうなるのかなとか、退職、転出する先生たちは大変そうだとか、ちょこちょこと話してたくさんの荷物を持ち帰る。

スーパーでレジに並ぶと、たくさん買い込んでいる人たちがいて。

皆うつむき気味で、バタバタして、なんか震災後と感じが似てる。

わたしはぼんやりとその姿を見送る。

震災後の時は、子どもが小さいのもあって、狼狽えて不安で不安でバタバタしてた。

でも今は…。

なんか、めちゃのんびりしてます。

生命って尊いなぁ…って感じている。

皆の生きようとしている姿がなんか…美しくて。
イライラもドキドキもあるけれど。ううん、イライラもドキドキも、表面上だけで内面は、不謹慎ながらも落ち着いています。
なんか、知ってたなぁ～って気がする。すごく。
こうなる時が来るのはわかってた。
そんな気がするんです。

これからどうなるか全然わからない。

いや、ううん、正直になろう。

おそらく…いやおそらくではなく、知っている。

言語化できないだけで、わたしたちは全てわかっている。

だから、本当に本当は、驚くほど心の中は静寂です。

わたしたちは今被災しているといえます。

人それぞれに事情があって。

花火のように一瞬一瞬を輝かせています。

でもね、一度目を閉じて、心の中に意識の中心をおいてみて。

深呼吸してもいい。

とても落ち着いています。ゆるぎなき自信があって。

大変だけれど、わかってるって。

すべて、どんな姿であっても、それが今の最善。