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30年ぶりの理科室で行う人体実験報告

学生でなくなってから30年近く経つ。
とはいえ私には娘と息子がいるので、なんだかんだと学校に行く機会はある。


でも今回は初の経験だ。
「お呼び出し」
学校から呼ばれたのだ。


息子の高校はアルバイト禁止だ。
その許可を求めたところ、面談のお呼び出しとなった。

気が重い。
そもそも息子にアルバイトを勧めたのはこの私。
息子は専門学校に進学を希望している。
その学校は家から通えなくもないが、息子は一人暮らしをしたいという。
実習が多いその学校では、遅くまで作業をすることが多いらしい。


「下宿したいんやったら今からお金を貯めておくれ」


そこからのアルバイト希望。
正直に「進学のための資金準備」と学校に伝えると、あっさり却下された。
理由は「生活困窮でないとアルバイトは認められない」ということだった。


「意味がわからん!」と思った。
将来の夢を描いて、行きたい専門学校がある。
そのために自分で資金準備をする。
学校はそのことを応援してくれないのだ。
その瞬間私は「学校は応援してくれないところ」とジャッジした。


だから気が重い。
「息子の夢を応援してくれない学校」に行くのだから、
そりゃ気が重い。


そんな時、たまたまこの本を読んだ。
しばらく積読していたこの本。
なぜかこのタイミングで読了する。

量子力学、パラレルワールド。
この言葉で
「うさんくさい!」
と思われる方も多いだろう。


でもこんな経験は誰にでもあるはずだ。
「店でクレーマーを見た。こっちまでイライラしてくる」
「友人の嬉しそうな顔を見ると、こっちまで幸せな気持ちになる」
つまり他人の発する感情・雰囲気(エネルギー)が、
自分に影響を及ぼす。
だから自分の発する感情・雰囲気(エネルギー)を整えることが大切だ。
そんなことがこの本には書かれている。


そこで私は考える。
今まで学校とやりとりをしたりする時に、
私は「息子の夢を応援してくれない」前提で話をしていた。
「あなたは息子の夢を応援してくれない敵でしょ」
そんなメッセージを全身から発していたと思う。
だから、やりとりもしっくりしないことになったのかも?


そう思った私は人体実験をしてみることにした。
先生方を
「息子の夢を応援してくれて、親身に相談にのてくれる人」
と思ってみることにした。

とはいえ、生活困窮でないとアルバイトはできない。
我が家も生活は決して楽ではないが、明日の米が買えないわけではない。
でも息子が自分のお小遣いを稼ぎ、
進学に向けての資金準備をしてくれれば、家計は大変助かる。


だから作戦変更。
以前この本を読んだ時
「嘘を言う時は本当のことも混ぜる」と書いてあった。
(たぶん)

ということで
「母親が職を変わり収入が減少(本当)
姉は奨学金で大学進学(本当)
世帯収入が減少したので(本当)
息子にアルバイトをさせて家計の足しにする(嘘)」
というストーリーを準備した。


もちろん対応してくださる先生は
「息子の夢を応援してくれて、親身に相談にのてくれる人」
という設定。
「息子のために時間をとってもらってありがとう!」
と思うことにした。

そしていざ学校へ!
面談場所は理科室。
まさに人体実験開始!

リアル理科室は30年ぶりだ!

人体実験結果、
面談は5分で終了。
アルバイトの許可をいただいた。


もちろん、我が家の経済状況を加味してだが、あっさり許可が出た。
もちろん制限もあるし、課題もある。それはこれから息子と話していく。

面談後も担任の先生から学校の様子を聞かせていただいたり、家での息子の様子も伝えたり、10分ほどだが良い時間になった。


これが「自分の意識を変えることでパラレルワールドに移動する」ということだ。


私が先生に対し
「息子の夢を応援してくれて、親身に相談にのてくれる人」
と設定して話すと、
自然と私の態度や口調も柔らかくなっただろう。
そうすることで、
相手(先生方)も私に対して
話しやすかったのではないだろうか?


自分の意識(先生は敵)を
変える(先生は味方)ことで、


互いにコミュニケーションが取りにくいと言う状況から、
良いコミュニケーションが取れる状況へ移動した。
つまり世界を移動した。
これがパラレルワールドのからくり!

この自分の体と意識を使った人体実験、
成功と言えるのではないだろうか?

もちろん、
こんなシンプルに物事が進む時ばかりではないと思う。
でも少なくとも、
自分を変えることで周りに影響をもたらすことができることは、
実感できた。

このからくりを意識して使っていくことができれば、
面白いことになりそうな気がする。



ただ一つ心配なこと。
どうか面談してくださった先生方、
どうかこのブログを見つけませんように。

面談で話した小さな嘘が、どうかバレませんように。

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