イヴ・サンローラン展▶ギャラリーハウスMAYAさん▶ぐんまーの大先輩にサインしてもらった長い一日
ギャラリーハウスMAYAさんにまだご挨拶に伺っていなかったので、それを一番の目的に東京へ。
まずはその前に、イヴ・サンローラン展。
服もいいですが、イブ・サンローランのスケッチを見たかったのです。
幼少期から母親が見る雑誌の人物を切り抜き紙人形を自作するという「早熟」さ。
紙人形は、日本にもありましたし(今はどうか知りませんが)私もよく遊んだけれど、私の知る紙人形とは違ってイブ・サンローランの紙人形は「大人の女性」。
ファッション画も15,6歳の頃には完成形に近くて、30代の頃に描いたファッションイラストレーションと大差無く、「えっ?えっ?」と、いちいちイラストとキャプションを読み比べては驚き「この年齢でこれ描く?」と、
感心してしまいました。
無駄な線がやはり無く、人物の首は長く、全体的に逆三角形の体型。
才能も凄いですが、ハンサム具合も凄く(笑)、目が印象に残ります。
(あ、私の夫さんもハンサムですけど…と書いておく…)
途中、人の身長くらいの、お顔だけの大きなポートレイトがあって、ず~っと眺めていられる。見飽きないハンサムなうえにマネキンのようなスタイル。
こういう人に生まれ変わりたい、と思いました。
ところで、モンドリアン他多くの芸術家への「オマージュを込めた作品」ということで既存の絵画などから服にデザインとして取り入れているけれど、模倣(パクリ)とオマージュの違いは、やっぱり元ネタ側や消費者側が、「模倣されて(パクられて)嬉しい!この模倣とても良い!」と思うか「嫌!」と思うか、その人に対する感情的な差異なのかもしれない…、と思いました。
グッズ売り場には、イブ・サンローランが晩年に友人知人に贈ったカードのイラストレーションから作ったアイテムが並んでいます。私は、晩年より初期の頃のイラストレーションの方が好きで、それは全く無かったので、何も買わずに出てきてしまいました。
で、土産代わりにモンドリアンマネキンさんと記念撮影。
正直、恥ずかしいけど…、ちょうど入り口に待ち人おらず。
本当は、マネキンと同じペンギンポーズで撮りたかったのですが、それは恥ずかしすぎてできず、横向き、というところだけ真似てスタッフさんに撮ってもらいました。
つづいて、ギャラリーハウスMAYAさんへ。
初めて中に入ります。
正直言えば、十数年前過去3~4回、ギャラリーの前まで行っているけれど、怖い気持ちがあって中に入れなかったのです。
「怖い」というのは展示されているイラストレーションを見た時に、
「ああ、これくらいのレベルで描けなければダメなんだあ。自分なんかは、まだまだほど遠いな。いや時間をかけても無理?」と実感して、描くことをやめようか、と思い始めてしまうんじゃないか、という怖さです。それよりは、自分の拙さを気づかないふりして描き続けることを選んだわけです。
今回、初めて中に入り、ちょうど後藤貴志さんの個展をやっていらしたんですけど、やはり画材を扱う技術の高さに圧倒され、その技術を高める影の努力の積み重ねに感心し、子育てを言い訳に年月ばかりが過ぎた自分の過去を反省するのでした…。
でも、後藤さんは優しくて、描くことについて色々教えてくださり、努力と試行錯誤のうえに身に着いた技術だということが分かったので、私も今から焦らず取り組んでいくことにしよう、と思えました。
そして、後藤さんのイラストレーションを見に可愛らしい女性がいらして、どなたかなあと思っていたらオーナーさんが紹介してくださって、イラストレーターの木原未沙紀さんでした。木原さんは、若くして才能に溢れ数々の受賞歴があり、手描きでこれ程に描けるのかという圧巻の技術力です。装画もたくさん手掛けていらっしゃいますが、他にもたくさんのお仕事されています。
さて、いい刺激を受け、次はイラストレーターさん繋がりのちょっとした親睦会に参加するため、神保町へ。
まだ少し時間があるのと、朝から飲まず食わずの休みなしで動き回っていたので喉を潤し足を休めるために、一人居酒屋へ。
息子が用事で帰省してたので、普段は用意しない朝ご飯を作り、この日は帰宅後に作れないだろう翌日の夫のための朝食・昼食(夜20時頃には就寝、朝4時頃起きて出勤する人なので…研究職だから勤務時間は個人采配なんですけど…どちらも弁当として用意します)を用意し、片づけ、洗濯をしてから自分の準備をしてバタバタと出てきたので、疲れたのです。
普段は最寄り駅まで歩くのを、この日は息子に車で送ってもらい(初!)、そこだけはラクでしたけど。
途中、昼頃に息子からラインが
「昼何食べればいいんだ~」と。
一瞬、普段一人で生活しているんだろうから、自分でどうにかしなさいよと思ったけれど…、そうではなく「冷蔵庫の中の、どれが食べても良いものでイケナイものかが分からないぞ!」という意味かと分かり、○○は食べていいけど、△△△は明日のお父さんのだから食べないで~と返して一安心。
飛び入りらしきオジ様軍団の宴会があり、途中、さらにおじ様グループが増え、おばさん1人で4人掛けの席にビールだけで居るのもなんなので、もうちょっと飲みたかったですが、そそくさと出て、目的地へ。
親睦会には、ぐんまーのイラストレーター小池アミイゴさんがいらしてくれて、私は小池さんの『はるのひ』を持参してサインをしてもらいました~。
「子は不安な時、勇気が要る時、父(あるいは親)が自分の事を気にかけてくれているという安心感があればそれがエネルギーになって先へ進める」んだというメッセージが込められている絵本、と私は解釈しました。
日本の少し前のどこにでもあったような普遍的な風景ですけど、群馬県らしい山と畑に郷愁を感じるとーってもじんわりくる絵本です。
長い一日、翌日、脛が筋肉痛になりました。