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マンホールの蓋コンペ案件 顛末記

5~6ヶ月前、旧三河島汚水処分場100周年を記念したマンホールの蓋のイラストのコンペがありました。
「マンホールの蓋」は密かに根強いファンを抱えています。

イラストの内容は、大正ロマン。
「レトロな建物(旧三河島汚水処分場)と人物の組み合わせ」という大好物なモチーフだったので、参加してみました。
※初めにお伝えしておきますが、ボツっています。

このコンペは、描く建物も配置も決められ、スカイツリーとユリカモメ、飛行機も描き入れることが決められ、人物もこんな感じでと参考画像(下の画像です)がついていました。

参考画像の一部分

妖艶な美人画で、初めは「ああ、高畠華宵さんかあ」と。
レトロ好き、大正ロマン好きの方なら、同じ感想を持つかと思います。

でも、調べてみると、この絵は高畠華宵作ではなく、現代の今を生きるイラストレータさんで、日本画を学び美人画を描く佃喜翔(つくだきしょう)さんという方の作品でした。不勉強なもので、現代に、こんな日本画を描く方がいたんだあ!と初めて知り、プロフィールから私より20歳近く年上なことも知って、絵の繊細さや生命力に脱帽…。日本画は本当に大変ですから。

この時点で、「佃喜翔さんご本人に依頼すればいいのでは?」と、思うものの「きっと、こんな感じだけど、このまんまではない美人さんを描いたらいいのかなあ?」と推測して、最初に、「こんなの描きますけど、どうでしょうか?」みたいな感じのイラストを提出して参加。

提出物1

大概は、これでもうふるいにかけられて結果が出て終わるのですが、このコンペでは段階があって、さらにいくつかのイラストを提出しました。

提出物2
提出物3

人物の他、建物のイラストも提出し最終候補まで残りました。

ただ、最終的には服装も背景なども色々決められていて…
一体何を競うのかな~?と思えてきました。

だんだんどうしたらいいのか分からなくなってきて、やる気が下降気味になってきたのですが、コンペ費用をいただけるし、何よりクライアント様がどんなイラストを欲しているのか、どんな「正解」が待っているのかということに、とても興味があったので、最後までお付き合いすることにしました。


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