見出し画像

変化の予兆:ケアマネの業務範囲

ChatGPTの話でいちばんダイレクトにその本質が問われるのはケアマネという職種かもしれない。人が関わる意味や価値を、AIへの忌避感で拒絶するのではなく見つめ直す時期がすぐにくる。そのことこそが、ChatGPTとはわたしたちにとってどのようなものなのかを問うことにもつながる。

ケアマネという職種でしっかりとChatGPTに対する〈人〉の存在の価値を〈問い〉として検討しておけば、やがてこの技術が医療や行政あるいは法務へと展開したときに、〈そこにあなたという人は必要ですか?〉という〈問い〉にも答えられるはずだ。

そこには〈人〉でしかなしえないものがあるはずだからだ。


しかし、その〈人〉でしかなしえないものとは何か? あえて「ケアマネの業務範囲」について、ChatGPTに聞いてみよう。

注意したいことは言葉の正確さではない。そこに見出されるものに〈人〉でしかなしえないものを考えるヒントを発見することだ。

Q:ケアマネージャとはなんですか?
A:ケアマネージャは、高齢者や障がい者、病気などで介護が必要な方々の生活支援や介護サービスを提供する人のことを指します。彼らは、主に地域密着型の福祉サービスを提供する地方自治体や社会福祉法人に所属しています。
ケアマネージャは、利用者の状況やニーズを把握し、適切な介護サービスを提供するために、ケアプランを作成することが主な業務です。具体的には、利用者の家庭訪問や生活状況の調査、医療機関や介護施設との連絡調整、介護サービスの手配などを担当しています。
ケアマネージャは、利用者と家族との信頼関係を築き、介護に関する相談やアドバイスを行うこともあります。また、社会福祉法人や医療機関と協力し、利用者の医療や介護サービスの質を向上させるために努力していま
す。

Q:ケアマネージャの業務範囲を教えてください。
A:ケアマネージャの業務範囲には以下のようなものがあります。
1.ケアプラン作成業務 利用者の状況やニーズを把握し、適切な介護サービスを提供するために、ケアプランを作成することが主な業務です。利用者の生活状況や家庭環境を調査し、必要な介護サービスを洗い出し、ケアプランを作成します。
2.サービス提供業務 ケアプランに基づいて、利用者に必要な介護サービスを提供することが業務のひとつです。具体的には、介護施設の手配や在宅介護サービスの手配、日常生活支援サービスの手配などがあります。
3.連絡調整業務 医療機関や介護施設との連絡調整を行うことがあります。具体的には、医師や看護師とのやり取りや、施設の入居手続きの手配などがあります。
4.相談業務 利用者や家族からの相談に対応することもあります。具体的には、介護サービスの選択や利用方法に関するアドバイス、介護保険制度についての説明などがあります。
5.調査・評価業務 利用者の状況や介護サービスの質を調査し、評価することがあります。具体的には、利用者の生活状況の調査や、介護サービスの利用状況の評価などがあります。
6.教育・研修業務 自身の業務に必要な知識やスキルを習得するために、教育・研修に参加することがあります。また、介護サービスの提供者向けに、介護保険制度や介護サービスの提供方法についての研修を行うこともあります。

回答の正確さはともかく、これを読んで私が感じるのは、ケアマネという仕事は〈人〉でしかなしえないものとは何かがあるはずだという確信である。

しかし、私の確信は本当なのだろうか? これからもずっと変わらない本質なのだろうか。

ケアマネとは何かと問うのではなく、〈人〉がすべきことは何かと問うとどうなるのか?


「ケアマネの業務範囲はどこまでか 協会が議論を呼びかける ルールなく拡大していく現状に危機感」という記事を読んだ。

https://www.joint-kaigo.com/articles/8712/

日本介護支援専門員協会の調査によれば、ケアマネは居宅介護支援以外にも多くの仕事を行っており、「今は個々の介護支援専門員の努力や裁量によってなんとか成り立っているが、それに依存せずに済む社会システムの構築が必要」という。大変な仕事なのだ。

居宅介護支援費に利用者負担を導入した場合の影響及び介護支援専門員の業務の実態に関する調査研究事業報告書



ChatGPTにせよ、何にせよ、技術の進展によって《できること》は、ゆっくりと増えていく。技術は魔法の杖ではない。ただ、そのゆっくりと拡がっていく技術の《できること》が増えていったとき、わたしたちは何を手元に残すべきなのか。何に〈人〉が介入すべきなのか。

19世紀と20世紀は技術の進歩が急速すぎて、私たちはなすすべもなく技術の進捗の渦に飲み込まれていた。

21世紀の技術の進歩はより急速で、大変だぁ~などと詰まらないことが言いたいのではない。おそらく本当の驚くべき変化は、見えない形でゆっくりと拡がり、気づいたときにはもう戻ることはできないのだ。

だからこそ、この30年を振り返り、いま起きていることに注意を払い、次に起きることの可能性について予め考えておくことが必要となる。

もちろん未来は予測できない。私たちにできることはせいぜい《びっくりしないこと》ぐらいだし、それでもおそらく《びっくり》してしまうのだろうけれども。

訪問していただきありがとうございます。これからもどうかよろしくお願い申し上げます。