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【アジング】高比重PEラインとエステルラインの飛距離とフォールスピードをアナログ方式で数値化して比較してみた。

私が初めてPEラインと出会ったのは、20年程度前の釣具屋さんのブラックバス用ラインのコーナーでした。クモのデザインの見た事のないパッケージで、当時はまだまだ市民権を得ていない状態だったと思います。
PEラインの歴史は30年とまだまだ浅い。
品質の向上や技術革新、ここ数年はコストも削減され、その性能・利便性の高さから、特に中深海のジギングやタイラバ 、飛距離を必要とするルアー釣りなどで、圧倒的なニーズ誇るようになる。又、弱点だった浮力の高さを改善した、比重の高い(よく沈む)ラインが開発され、フカセ釣りでも活用されるようになった。

【 PEラインの長所】
 細くて強い
 ほぼ伸びは無し
 しなやかである
【PEラインの短所】
 
リーダーとの結束が面倒
 足元の牡蠣殻や海面の浮遊物に絡み易い

そこで今回は、私のようなジグ単愛好家向けの高比重PEラインとエステルラインの性能比較をしてみたので紹介しよう。

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今回、性能比較する為に使用したラインとタックルの詳細と測定場所の情報は以下となる。

PEライン:TICT社 RHYME SINKING  
                  PE 0.3号 4.6lb 比重1.35
エステルライン:YGK社 CHERUM AMBER CORD SG
           D-PET 0.3号 1.6lb 比重1.41
天候:晴れ 無風〜微風(ほぼ真横)
潮の流れ:歩く程度の速度で真横方向へ
足元の海面からの水深:5.5m
  ※リールの巻き取り量より64cm*8.6回転
使用タックル:6.5ft ジグ単用ロッド






◼️測定機器=俺(人間 ポンコツ ROUGAN持ち)
先に断って置きますが、測定方法は非常にアナログな方法なので数値に誤差があります。

・高度な測定機を使っている訳では無い事
・キャスト毎に、風・飛距離・潮の早さ等
 若干の差がある事
・手元の感覚に頼る部分もあるので
 カウントに誤差がある事

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◼️飛距離の比較
0.8gと1.5gのジグヘッドを使用し、検証の邪魔になるワームは付けない状態でフルキャストした時の飛距離を比べて見ました。

[エステルライン]
0.8g:19.2m / 1.5g:26.2m
 [PEライン]
0.8g:19.2m / 1.5g:24.3m
*飛距離は試投回数5回分の平均値
*ジグヘッドが着水後すぐにラインのたるみを取り
 巻き取ったリールの回数により飛距離を換算

結果は0.8gでは差は無く、1.5gになると飛距離が落ちている。当日の風は無風〜微風でしたが、ジグヘッドが軽いせいもありPEラインはより大きな影響を受けているのが判る。


◼️ボトム到達までの時間
0.8gのジグヘッドを使用し、ワームは付けない状態でフルキャストした時のボトムへの到達時間を比べて見ました。

*上段:エステルライン
*下段:PEライン
*フルキャスト→ラインのたるみを取る→
 足元のストップウォッチをスタート→
 テンションフォールで着底をしっかりと確認→
 ストップウォッチを止める

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結果はエステルラインの方が早くボトムへ到達している。  PEラインの方が若干ではあるが比重が軽い為、水の抵抗を受けやすいのかも知れない。しかし、エステルラインとの秒数の差が大き過ぎるのが気になります。再度、検証して異なった結果が出た場合は報告しようと思います。

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◼️ジグヘッドの操作感
フルキャス後、テンションフォールさせつつ、ロッドを軽くチョンチョンチョンと動かした時のジグヘッドからの反響音を言葉で表すと

*エステルライン:コンコン、トントン、コッコッ♪
 ダイレクトにジグヘッドを感じる
*PEライン:バインッ、ビビンッ♪
 弦楽器の弦を弾くような感覚を感じる

操作感は感覚的な話になるので個人差がかなりあるはずです。おまけ程度で捉えて欲しい。

◼️総評
今回の測定は穏やかな日の漁港で行いました。「そんな測定の仕方じゃ正確な数値も出ないし誤差があり過ぎる」という様な意見が当然あると思います。では、屋内のプールで検証した数値は、果たして実際に海で使用した場合のデータとして使えるのか?と言う疑問も私には湧いてきます。今回の検証で得た数値は、あくまで参考という事をお忘れなきようお願い致します。


それともう一つ、エステルラインに比べ PEラインの方が直線強度は3倍も強い事忘れないで欲しい。20cm台のアジを相手にするのであればエステルでも十分ではあるが、それ以上となるとラインをいたわりつつ魚とのやり取りが必要となってくる。PEラインを過信してはいけない(伸びが無い分、瞬間的な引っ張りで少しダメージを負った箇所からアッサリ破断しやすい)が、強度の差は圧倒的だ。離島などで大型の魚との対峙が必要となってくる場合は迷う事なく PEラインを巻いて挑む事になるだろう。

それではまた。



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