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印刷のコト④「オンデマンド」と「オフセット」知っておきたい印刷機のこと

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今までのおさらい
○大きい紙にデータを沢山貼って→刷る→切る
○本には右綴じと左綴じがあって、どっちもよき
○印刷のカラーはCMYK。ヤングマンはYMCA

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本を語る前に色を語り・・・今回も色と思ったのですが、そもそも機械のことを書いてないことに気がつきました。
なので今回は「印刷機」のことです。

一般的に印刷機は「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」の2種類が主流です。

わたしが普段いる制作部内には、オンデマンド機がありまして、毎日絶え間なくガッションガッション印刷に励んでおります。
長さも4.5メートル程あり、かなり大きいです。

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オンデマンドってそもそもなんだろう?
と、言葉の意味を調べたら
「ユーザーの要求があった際に、その要求に応じてサービスを提供することをいう」のだそうです。
英語で書くと「On Demand」
飲食店でオーダーして、「はい喜んで!」と言われた感じですね。(※イメージです)


印刷会社でいうところのオンデマンド印刷は、PCで作ったデジタルデータを高性能のレーザープリンターで、そのまま印刷する方法。
なので、早くて安いのが特徴。小ロットの印刷物には向いています。
よくテレビでやっているネット印刷の「安い!」「早い!」てのはコレですね。いや、あれ本当に安いんですって。うちの営業さんも案件によってはうちで刷るより「ネット印刷」の方をオススメすることもあるのだとか。

でも何事にもメリット・デメリットというのがありまして。
オンデマンド印刷は、コレ!って決めた色(特色)対応はできないし、4色を使ったカラーなのですが、色が安定しないのです。
同じデータを同じ手順で同じ紙に印刷しても色が変わってしまうのです。
データがRGBでも印刷できちゃうのです。

「ごめーん、今回の名刺。前回と色が違っちゃったー☆」
なんてわけにもいかないので、色を合わせるために現場では細かい調整をしたり、
キャリブレーションという、紙と色を印刷機にスキャニングしているのか?
色の正常値を思い出させてあげる作業が必要になったりします。

(調べたら「校正」という意味があるのだそうですよ。間違いを戻してあげるということですね)

わたしのイメージではナウシカが王蟲を誘導するような・・・(※イメージです)


えー?じゃあ色にこだわりたいときはどうするの?

それはもう、「オフセット印刷」です。断然オフセット。

大きさも、「オンデマンド4.5メートル」といいましたが、そんなもんじゃない長さです。
何メートル位あるんでしょうか・・・社長に聞いたら「うーん7〜10メートルくらい?」と。

ヒモ持って測ってみたら…

「6.6メートルくらい…」とのこと。

わたしも10メートルくらいあるもんだと思っていたので、心のオフセット印刷機がでかすぎた件です。

さて。オフセット印刷というのは、版が必要な印刷ですね。もうこの版を作るあたりから、
妖精さんや小人さんがよきに計らってくれて・・・と言いたくなりますが。
このために調べました!

まとめると「顔料油性インクを使用。印刷の原本となる版を作成し、印刷ブラケットから紙に転写する印刷」で、大量に刷るときに向いています。
何千枚、何万枚と同じデータを刷るときにはバッチリな方法です。
なので本やチラシなど、同じものを大量に作りたいときはオフセット印刷なのです。

そして前回にも書きましたが色はCMYK、または特色でないといけませんが、
ばっちりきれいな印刷ができるのです。

そのかわり、小ロットには向かない。お値段が高くなる・・・時間がかかる・・・などのデメリットはあるのです。

つまりは回転寿司と回らないお寿司屋さんの違いですね。
「お寿司食べる」という目的に対して、早くて安くて簡単な方法を選ぶか。
時間をたっぷりかけて、大将が目の前で握ってくれた方を選ぶか。(※イメージです)

名刺をですよ?91×55サイズを。
弊社の場合、版で刷るとしたら42枚一気に刷れるわけですよ。
(①の時にお話しした、たくさん貼って刷って切るです)
それがフルカラーだったら4版作る必要があるわけです。

だいたい名刺って100枚セットなのですが。
オフセットで単価が爆上がりした高級名刺を作ることも可能なわけです。

出来上がりはびっくりするくらい、

普通の名刺ーー!!って、なると思います。


名刺は是非、オンデマンドで。


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