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オカビズ10周年記念セミナー:ツギノジダイ × オカビズ「バズる仕掛けのウラガワ」 〜なぜあの会社は何度もメディアに取り上げられるのか?〜を開催しました!/元祖鯱もなか 古田氏・タキコウ縫製 滝川氏・堀商店 堀氏

こんにちは!
岡崎市が運営する完全無料のビジネス相談所、オカビズです。

今回のセミナーでは、地元愛知でメディア露出常連の、注目の3つの企業をお招きし「なぜあの会社は何度もメディアに取り上げられるのか?」を、ツギノジダイの杉本編集長と共にオカビズチーフコーディネーターの秋元が、3名のゲストの話を掘り下げていきました!


登壇者のご紹介

株式会社堀商店 企画室室長 堀慎太郎氏

1950年創業の子ども・イベント向け商品卸、株式会社堀商店の4代目アトツギ。家業のリソースを生かした新商品・新製品の開発・運用と併せ、積極的な広報活動により露出を大幅に増やし事業拡大を進めている。

堀さん

元祖鯱もなか本店 専務取締役 古田憲司氏

明治40年創業、名古屋の老舗和菓子店4代目店主となった妻と共に、廃業寸前の危機を迎えた家業を立て直す。コロナ禍による売上激減の中、SNSを駆使し、ネット通販での販売戦略を成功させ、V字回復を遂げた。

古田さん

有限会社 タキコウ縫製 代表取締役社長 滝川進氏

岡崎市の縫製会社。2008年、ビーズクッションを主製品としたブランド「ハナロロ」を立ち上げ、企画から開発・設計・製造まですべて手掛ける。直近では「着るビーズクッション」がバズり、TV番組にも多数出演

滝川さん

「ツギノジダイ」編集長 杉本崇氏

2004年朝日新聞者に記者として入社。事件のほか、医療と化学技術分野を中心に取材を続けてきた。町工場の工場長を父に持ち、ライフワークとして数々の抽象企業も取材を続けてきた。2023年4月から朝日インタラクティブへ出向。

杉本編集長

今回の企画に杉本編集長がどんな経営者を選んだのか、秋元がきいてみると、ツギノジダイで最強のカード3枚!とのこと。「元々のスーパースターではない。試行錯誤を繰り返し、苦労しながらも情報発信をしてきた3社。絶対参考になるなと思って」と理由を話してくれました。

堀さんのお話からスタートです!

バズる仕掛けのウラガワ:実際に何をやった?

3名のゲストが、バズる仕掛けのウラガワで、実際に何をやったのかを、きいていきました!

堀商店の堀氏: プレスリリースを丁寧に書いてひたすら送る。商品開発の時点でメディアを意識して作っている

前職の商社で海外駐在も経験した堀さんは、4年半ほど前に家業を継ぎました。まず思ったのは、子どもたちを喜ばせようと思っている人たちに「必要な時に思い出してもらえる」ようにしたい。そのためにはまず知ってもらうことが大切!と情報発信の戦略としてプレスリリースを選択。商工会議所のプレスリリースのセミナーを受け、丁寧に書いてひたすら送る。堀さんは最初の2年間は年間15本位、毎月1本はプレスリリースを出していたそうです。

プレスリリースとは、企業がメディアに対し、自社の新製品や新サービス、イベント開催などの最新の情報を提供する文書。メディアはそれを元に、媒体にニュースとして取り上げることで一般消費者に広く情報発信をしています。つまり、プレスリリースはニュースの素材・ネタともいえます。

ただプレスリリースを送るだけでは載りません。「中小企業の”商品自体”が取り上げられることは稀。ではメディアは何を取り上げるのか。それは世の中の人が関心を持っていること。堀商店のプレスリリースは、商品を売りたいというより、書いてある内容が面白い」と杉本編集長が話してくれました。フックがあるからニュースになるんですね。

また、堀さんは、商品開発の時点でメディアを意識して作っているとのこと。その例「ねこのうんち」は、可愛いネコのイラストのお尻に、ぷりぷり伸びるヘビ花火がついた玩具花火。売上の一部を犬猫の殺処分ゼロを目指す名古屋市の活動に寄付します。キャッチーな商品を通じて、動物愛護の啓蒙に繋げています。

ねこのうんち

「トレンドや世相を反映させた切り口や物語が大切なんですね」と秋元。

オカビズ チーフコーディネーター 秋元

鯱もなかの古田氏: 廃業寸前の商売を救ってくれたのは、facebookでの苦しい一言。SNSを毎日更新し、ファンを取り込む

古田さんは、名古屋の明治40年(1907年)創業の和菓子店を、当時の社長の娘である奥様と共に、親の代で辞めようと思っていたとのこと。そんな中、コロナ禍に見舞われ、人の行き来が激減しお土産物が主力商品だったため、売上は1/3の危機に。。。

賞味期限が迫った商品の山に困り、捨ててしまうのなら誰かに食べてもらえないかと、フードロスをなくすサイトに出品することにし、コロナ禍で商品が売れ残り在庫の山であること、老舗和菓子店の経営が苦しく廃業を考えていることを説明して出品したところ、購入者から数多くのコメントが届いたそうです。そのコメントで、お客様がお店についての想いを知ることができ、やり方によって再建できるのではと思ったとのこと。その後、X、インスタグラム、LINEを活用し情報発信を開始。徐々に来店につながるようになったそうです。

そして、2021年9月に1枚のプレスリリースを配信。創業100年を超える老舗和菓子店で廃業しようと思っていたことなど、これまでの苦難や想いを込めたもの。そのプレスリリースがきっかけで、取材されるようになり、その数は2年で90回以上に。バズりの後も古田さんは、Xでのファンとの交流を大事にし、毎日の日課としてやっている。接点を持ってもらい、ファンになってもらい、リピートに。共感、応援、熱狂、拡散につながっていく。
話題になり続けるポイントとして、フォロワー集めを「資産化」し、毎日のツイートを「継続」し、その積み上げが重要と話してくれました。

また、古田さんは再建を決意した理由を「意味付けが大切。どう捉えるのかで価値が変わってくる」と語ってくれました。もなかは昔からある。時代遅れと言われ廃業する店も増え淘汰されてきた。その中で、古田さんは、鯱もなかを尊いもの、インスタ映え、と捉えた。新しい捉え方をしてくれる人も増えて、見え方で違って来た。とのこと。

映える鯱もなか

ビーズクッションの滝川氏: 自社でなく1人の人のツイートからバズり、メディアからアプローチが

ビーズクッションのブランド「ハナロロ」を展開するタキコウ縫製は、バズった背景が上述の2つの会社とは違うんです。
実はあの「着るビーズクッション」、7年前に完成し眠っていたのでイベントでお客さんに着てもらっては?とイベントで着るビーズクッションの「体験」を実施したところ、お客さまに大好評!お客さまの声から発売を決定します。でも社員からは懐疑的な声もあったそう。

滝川さん(左)と着るビーズクッションを体験する堀さん(右)

これまでもそして今も新商品を作り続け、楽しみながら新しいことにチャレンジし続けているアイデアマンの滝川さん。でもその豊かな発想から生み出される新商品の数々の中には、ユニーク過ぎて残念ながら売上に繋がらないものもあったそう。この商品も発売開始から1ヵ月間で1個も売れずに、落胆の空気があったんだとか。

では、なぜ爆発的に売れるようになったのか?
きっかけは、1月25日のツイート。それは自社発信のものでなく、一人の人のツイートが1900万回表示され、その日のうちにネットニュースから取材申込がありYahoo!ニュースのトップに!その後は、売れないと思いながらも発売に至った話がおもしろいと取材があり、翌日から30番組以上に出演。

ここからわかるのは、1つの商品がたまたまヒットしたわけではなく、その裏には何十もの挑戦的な新商品開発の継続があったということ。そして周囲の後ろ向きな声にも負けずに続けた挑戦があったということ。挑戦の連続がこのヒットを生んだとも言えます。

杉本編集長は、この着るビーズクッションのメディアでの露出について、「新商品自体はメディアではあまり取り上げられないが、SNSで話題になりそれが社会現象になっていたから。また商品でなく「体験」を売っているので取り上げた」とその特徴を2つ説明してくれました。

繰り返しメディアに取り上げられる会社がやっていることは?

最後に、これからをヒットを狙う中小企業の事業者さんへメッセージを伺いました。

堀さん:置かれているステージが違うとか、規模が違うとか、色々あるが、とにかくやってみることが大切。誰でもできる!

古田さん:良いものがより増幅される可能性がある。メディアの力を借りることによって。

滝川さん:人の意見を聞きながら、困りごとやニーズに向け、早いスピードで作ってみる。売れたらいいけど、売れるために作ってるけど、こういうのあったら面白いなと思って、作ってみる。

杉本編集長:できるところから真似してみる。引っかかるものがあればやればいい。

繰り返しメディアに取り上げられ、事業加速につなげている会社の共通点は「一過性ではなく、事業の本質的な取り組みの魅せ方」だと言えます。
決して、プレスリリースの上手な書き方やSNSのはやりの使い方だけのテクニックだけではないことが分かります。
新たな事業の作り方、本質的な話題づくりを常に考え、工夫し行動する。
小さな挑戦を積み重ねていった結果として、メディア露出につながっています。バズった時も、何が起こるだろうと待っているのではなく、継続し発信する。次の波が起きるまで・起こすまでの準備は続く。
強み、揺るぎない魅力を磨き続ける。手を変え品を変え、発信する。

まず、ご自身に合った方法で、情報発信を始めてみませんか。

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