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100人いたら100通りの子育て取材   №.10 梨絵さん

取材をした時期は木の葉が色づき、秋を感じるようになった頃、まだ暖かい日もあり、周辺の農家さんは収穫時期で大忙しの時期でした。

今回、子育て取材に応じて下さったのは、梨絵さんです。別な方に取材をお申込みしていたところ、たまたまご紹介され、すぐその場で取材をさせて頂くことになり、初対面で急な取材にも関わらず、お話しをしてくださいました。

この取材は帯広おかあさんのがっこう魅力プロジェクトと題し、100人のお母さんに子育てについて取材させて頂く企画です。おかあさんのがっこうの活動の詳細は以下をご覧ください。


まずは、梨絵さんのお子さんの年齢などをお聞きしました。

「大学一年生の男の子です。高校から十勝を離れ、千葉の高校に進学し、今は茨城の大学に通っています。3歳からシングルで育ててきたのですが、家庭の構成も考えることなく、息子は親元を離れていきましたね。」と今は遠くから息子さんを見守っているといいます。

何かやりたいことがあって進学先を選んだのですか?離れていくことに梨絵さんのお母さんとしての色々な想いがあったと思いますが?

「小学1年生の時に祖父がやっていたラグビーに興味をもちスクールに入ったのです。中学二年の時に今まで自分からこれをしたいと言わなかった子が初めてラグビーを続けたいと全国の強豪校の資料を取り寄せしました。中学の試合で千葉の高校から選抜されたことでそちらに進学しました。自分でそこを選んだのだから、そのことに親としては認めていくだけでしたね。」

離れている分、大変なことはありますか?

「息子が一番辛い時にそばにいてあげられることが出来ず、それが一番辛かったですね。家族ってただ近くに居るだけでいいということがあるじゃないですか」
スポーツ中の怪我で3回の手術を受けた時期があったそうで、母として近くに居てサポートをしてあげたくても、距離的に難しい、そんな時期があったことを話してくださいました。

そんな時でも、母として息子に出来ることは、
「マイナスの言葉を言わなかったですね。何とかなるよ。何とかするよって話していました。息子は悩みを打ち明けてはきませんでしたが、先輩達に助けられながら、何とかやっていましたね。」

距離は離れていても、いつも心を向けて精神的なサポートをする。そんな母心を梨絵さんのお話しから教えて頂きました。

息子さんが小さかった頃の楽しかった思い出について伺いました。
「釣りに連れて行ったり、キャンプやボードをやったり、一人親でやってあげれることはそれしかなかったのですが、私も好きな釣りを今息子が趣味でやってくれていることが嬉しいですね。」


子育てで大切にしていたことはどんなことですか?

「ごはんですね。男の子でもひな祭りには行事食を作ったり、食事は手作りで大切にしていました。息子がスポーツを始めたので、アスリートフードマイスターの資格を取り、スポーツ選手の身体づくりのための食事を作っていました。息子が中学生になってからは一緒にキッチンに立って食事作りをすることで、親元を離れても自分でどんな食事を摂れば身体作りが出来るかを自分で考えれるように教えていましたね。
たまに家に帰ってきた時にどこかに外食に行く?と聞いても家で食べたいと言います(笑)。一日5,000キロカロリー摂るので、お肉7キロが5日くらいで無くなります。今は自炊を出来ているようです。」

親があれこれ考えてあげる時期、そして少しづつ自分で考えられるようにしていく時期、
そして、自分で考えて行動していく時期。
子どもの成長と共に、親の関わり方も変わっていきます。いずれ子どもは親元から離れていく。自分の力で歩いていけるようにサポートの仕方も変わっていきます。

梨絵さんが息子さんに対して今もしていることに「いかに自分で考えさせるかにシフトしていくことです。」と話してくださいました。

息子さんが釣りに出かけそうな時に、天気図や地形図などをちゃんと読んで出かけるようにとメールし、息子さんがちゃんとそれを理解しているかメールの返答から読み取ってますと教えてくださいました。

まだ、子育ては終わりではありませんが、手のかかる時期を過ぎた今、子育てを振り返ってどんな子育てでしたか?

「共に成長した子育てでした。早くに母親になり、私も子どもと一緒に成長し、彼も私と成長しました。これからも成長を共にして、大学卒業が一区切りですね。辛い時に、帰ってくる場所であればと思ってます。」

子どもの成長は振り返るとあっという間で、成長と共に親の関わり方も変わっていきます。距離が離れていても、親が子を想う気持ちは変わらず、いつでも温かい居場所で待っていてくれている。そんな安心感があるからこそ、子どもも思いっきり羽ばたけるのかもしれません。梨絵さんのお話しから学ばせて頂いたことは親の在り方や、子どもと共に成長していこうとする誠実さ等、素敵なエピソードとともに気付きを与えてくださいました。
突然の取材にも関わらず、素敵なお話をありがとうございました。

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       *写真はネットからフリー素材をお借りしています。」
梨絵さんプロフィール
十勝管内出身 大学一年生の男の子の二人家族。


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