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この話し方をしている上司はいませんか?

はじめに

あなたは、仕事で上司と話すときに、不快な気持ちになったり、納得できなかったりすることはありませんか?もしかしたら、上司は感情に訴える論法という誤った論法を使って、あなたを動かそうとしているのかもしれません。感情に訴える論法とは、事実や根拠に基づく論理的な議論ではなく、相手の感情を刺激することで自分の主張を支持させようとする誤った論法のことです。 このエッセイでは、感情に訴える論法の種類や例、その対処方法について紹介します。

感情に訴える論法の種類

感情に訴える論法には、さまざまな種類がありますが、共通しているのは、感情を操作することで相手の判断力を鈍らせるという点です。 感情に訴える論法の種類には、以下のようなものがあります。

子供たちのことを考えろ

子供たちに対する責任感や愛情を利用して、自分の主張に賛同させようとする論法です。例えば、「子供たちの未来のために、このプロジェクトを成功させましょう」というような言い方です。

同情に訴える論証

論敵に対する同情心を喚起させて自説に導く論法です。例えば、「彼は家族を亡くしたばかりなのです。彼の言うことを信じてあげましょう」というような言い方です。

希望に訴える論証

論敵に対する希望や夢を喚起させて自説に導く論法です。例えば、「あなたも私も同じ目標を持っています。一緒に協力しましょう」というような言い方です。

恐怖に訴える論証

論敵に対する恐怖や不安を喚起させて自説に導く論法です。例えば、「もし私たちがこのまま何もしなければ、大変なことになります。私の提案を受け入れてください」というような言い方です。

結果に訴える論証

論敵に対する利益や不利益を喚起させて自説に導く論法です。例えば、「あなたが私の言うことを聞けば、幸せになれます。聞かなければ、不幸になります」というような言い方です。

感情に訴える論法の例

感情に訴える論法は、メディアや政治などでよく使われる手法ですが、それだけに注意深く見極める必要があります。感情に訴える論法は、事実や根拠を無視したり歪めたりすることで、真実から目をそらさせようとします。 感情に訴える論法の例を挙げてみましょう。

子供たちのことを考えろ:「この製品は、子供たちの健康にとって非常に有害です。子供たちのことを考えて、この製品を買わないでください」という広告は、子供たちのことを考えろという感情に訴える論法です。この広告は、この製品がどのように子供たちの健康に有害なのか、どのような根拠があるのかを示していません。また、この製品を買わないという行動が、本当に子供たちの健康に良いのかも疑問です。

同情に訴える論証:「私は、この会社で長年働いてきました。私は、この会社が大好きです。私は、この会社のために何でもします。でも、今回の人事異動で私は左遷されました。これは不当だと思いませんか?私に同情してください」という上司の言葉は、同情に訴える論証という感情に訴える論法です。この上司は、自分が左遷された理由や経緯を説明せずに、自分の立場や感情を強調しています。また、部下に同情させて自分の味方にしようとしています。

感情に訴える論法への対処方法

感情に訴える論法への対処方法は、簡単ではありませんが、いくつかのポイントがあります。

上司の言葉に感情的に反応しないこ

上司は、あなたの感情を刺激することで、あなたの判断力を鈍らせようとしています。そのため、冷静になり、事実や根拠に基づいて論理的に考えることが大切です。
例えば、「子供たちの未来のために」という言葉に動揺したり、「ヒトラーと同じ」という言葉に怒ったりしないで、その言葉が本当に正しいかどうかを確かめることです。

上司の主張や指示に合理的な理由や目的を求めること


上司は、感情に訴える論法を使っているということは、自分の主張や指示に確固たる根拠がないか、あるいは隠している可能性があります。そのため、上司に「なぜそう言うのですか?」「どういう意図がありますか?」といった質問をすることで、上司の主張や指示の妥当性を検証することができます。

例えば、「このプロジェクトを成功させることが子供たちの未来にどう影響するのですか?」「他の政党が国家を破壊しようとしている具体的な証拠は何ですか?」といった質問をすることです。

上司と対等に話し合うこと


上司は、感情に訴える論法を使っているということは、自分の権威や立場を利用してあなたを支配しようとしています。そのため、あなたは上司の言うことに盲従するのではなく、自分の意見や疑問を適切に表明することで、上司と対等に話し合うことができます。

例えば、「私はこの製品が子供たちの健康に有害だという根拠が不十分だと思います。私はこの製品を買うつもりです」「私は他の政党も国家の繁栄や安全を守ろうとしていると思います。私は他の政党に投票するつもりです」といった意見や疑問を伝えることです。

まとめ

このエッセイでは、感情に訴える論法の種類や例、その対処方法について紹介しました。感情に訴える論法は、事実や根拠を無視したり歪めたりすることで、真実から目をそらさせようとする手法です。そのような手法を使って部下を動かす上司は、部下の感情を利用して自分の利益や目的を達成しようとしている可能性が高いです。また、部下は上司の言うことに従わなければならないという圧力や恐怖にさらされることで、自分の判断力や自信を失うかもしれません。そのような会社は、健全なコミュニケーションや信頼関係が築けないと思います。
私は、上司と部下の関係は、感情に訴える論法ではなく、事実や根拠に基づく論理的な議論で成り立つべきだと思います。上司は、部下の感情を尊重しながらも、自分の主張や指示に合理的な理由や目的を説明することで、部下の理解や協力を得るべきだと思います。部下も、上司の言うことに盲従するのではなく、自分の意見や疑問を適切に表明することで、上司と対等に話し合うべきだと思います。そのような会社は、正常であると思います。

感情に訴える論法は、人間の感情を無視できないという事実に基づいていますが、それだけに感情を乱用して相手を誤らせることは不正であり、誠実ではありません。感情に訴える論法は、感情と理性のバランスを崩すことで、真実から目をそらさせようとします。そのため、感情に訴える論法に惑わされずに、冷静に論理的に考えることが大切です。

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