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あたらしい、プリミティブな映画を観よう/第21回伊参スタジオ映画

僕が実行委員長を務める「伊参スタジオ映画祭」が年明け1/28-29と開催されます。SNS用に書いた紹介文を転載します。みなさんぜひいらしてください!



あたらしい、プリミティブな映画を観よう。

発表から数日経ってしまいましたが、昨年延期となった「第21回伊参スタジオ映画祭」を1/28(土)29(日)、会場を中之条町・バイテック文化ホールにて行います。(今回も、コロナ対策として伊参スタジオではなく上映環境の良い地元会館での開催です)

28(土)は、歌手・山崎まさよしさん、小説家・横山秀夫さんの来場が決定しています。伊参の原点の1つである映画『月とキャベツ』の縁で誕生した『影踏み』(主演:山崎まさよし 原作:横山秀夫)が伊参での上映後、全国上映や配信を経て、伊参に帰ってくる。今回も映画祭は当日券のみの発行ですがホール大きいのでご安心ください。

そして、映画祭が行っている「全国から映画シナリオを募集し映画化させる取り組み・シナリオ大賞」の歴代受賞監督である金井純一監督の『マイ・ダディ』。ムロツヨシさん主演で笑わせにいくのか・・と思いきや金井監督ならではの抑圧されつつも尊い人たちの人間賛歌になっています。

伊参はわりとエンタメ作品の上映は少ないのですが、『妖怪シェアハウスー白馬の王子様じゃないんか怪ー』は、小芝風花さん主演の人気テレビシリーズの映画版。監督を務めたのが、シナリオ大賞で長年審査員を務めていただいた豊島圭介監督。昨年上映予定だった三島由紀夫ドキュメンタリーもやりたかったのですが・・最新作ということもあり選ばせていただきました。

『もぎりさん』は片桐はいりさん主演の映画館のためのショートムービー集。こちらは、以前映画祭が行ったシナリオ大賞の書籍作りクラウドファンディングでどーんと支援していただいた平林勉プロデューサー(シナリオ大賞『少年笹餅』でもPを務めた)の返礼上映作品です。楽しみ。

29(日)は、大賞受賞からほぼ2年の歳月を経てシナリオ大賞2020大賞受賞作『冬子の夏』が初上映されます。伊参初、大賞を受賞した煙山夏美さんではなく金川慎一郎監督(TVCMで活躍)がメガホンをとり、豪華出演陣とスタッフ(ドラマで活躍の豊島花さん、長澤樹さんや、『すばらしき世界』撮影の笠松則通カメラマンなど)で作り上げた本作。制作のためのクラウドファンディングで420万円ほどを集めたことも衝撃でした(応援してくださった方、ありがとうございます!)。

そして、僕もスーパーバイザー(!)として制作に関わる中之条町観光協会製作による『中之条ぽわぽわ』3作一挙上映。これは、温泉×地元俳優×本格映画というコンセプトのもと、沢渡・六合・四万とそれぞれの温泉地において、地元俳優(最新作は、劇団大人計画の村杉蝉之介さん)が主演をつとめ、撮影・編集には前橋出身、新作『世界は僕らに気づかない』は世界上映もされている飯塚花笑監督とそのチームが携わっています。最新作・四万温泉編は今回が初上映。村杉さんと宍戸美和公さん(同じく大人計画)とのかけあいは爆笑必須です。

加えて、シナリオ大賞歴代受賞監督である村口知巳監督の『リインシデンス』(村口監督がもつ独特のシュールさとドラマ性が一致した傑作です)と、同じく歴代受賞監督、最新作『茶飲友達』の全国公開も控える外山文二監督の『ぼくはぜろにみたない』も上映。

そして映画祭最後は、シナリオ大賞アンコールとして、全国公開もされた、高度成長期における山人たちの最後を描く笹谷遼平監督『山歌』(昨日、Asian Movie Pulseが選ぶ日本映画ベスト2に選ばれたという吉報も入りました)、 戦争により特別な立場になった男女の恋心を丁寧に描く藤谷東監督『在りし人』、ラブホテル経営者の子ども、という奇抜な設定を人間ドラマとして回収する中野優子監督『キリノシロ』と・・・2日間、語りつくせぬ映画の連続です。

伊参の原点のもう1つである『眠る男』を監督した小栗康平監督が来場した際、そのトークにおいて「伊参スタジオ映画祭という、プリミティブな、ある意味幼稚で手作り感がある映画祭が続いていることは、とても良いことだ」という話をされたのですが、まさに 映画が好きだ/映画をつくりたい という映画関係者とその作品に支えられたラインナップだと思っています。

寒い時期ではありますが、ぜひぜひいらしてください。

伊参スタジオ映画祭HP

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