2月24日㈯

・ホテルの部屋に人間がいた痕跡を消す仕事。
 いつも働いている館の100m先に別館があり、今日はそちらへヘルプに行く。
 スキンヘッドパディントンさんと2人で行く。

 いつも働いている館では、何かあるとキンコンカンコンと鳴り館内放送で「〇〇さん、フロントに連絡お願いします」と呼ばれ、客室の電話からフロントに電話すると「702号室、14時半までに仕上げてください」みたいな指示を出される。
 逆にこちらから何かあるときは、客室の電話でフロントに電話をかけて「309号室、エアコンの送風口のパカパカするところが開きっぱなしです」みたいなことを伝える。

 しかし別館では、清掃員全員がトランシーバーを携帯し、イヤホンとマイクをつけ、何かあればイヤホンに直接指示が飛び、こちらもマイクのボタンを押して「こちら■■です。どうぞ」みたいな、SPになった気持ちに慣れて、楽しい。

 ただ、別館の超熟女サブチーフがなかなかの熟女でトランシーバーの使い方がいまいちわかっておらず、マイクのボタンを押す前に喋りはじめてるからイヤホンからは「さいということでお願い!」みたいに途中からしか聞こえてこないし、あとものすごく声がでかくて中耳炎になりそうになる。

 とはいえ超熟女サブチーフは超優しくて、自分の時間が余ってたら僕の分のベッドも「私組んどくわねー」とか、「掃除機かけとくわねー」とかしてくれるから、超良い人。トランシーバーを使いこなせてないくらい大目に見ないと。

 超熟女サブチーフは、有名女性モデルと同姓同名で、同僚の方々からも、他の人達は皆お互いに名字で呼ばれているのに、超熟女サブチーフだけ「△△さん」と有名女性モデルと同姓同名のフルネームでいつも呼ばれていて、あーいじられてんだなー、と思っていたのだが、帰りにスキンヘッドパディントンさんに聞いたら、有名女性モデルと同姓同名だと思われてた部分までが苗字で、その後にまだ「やすよ」みたいな名前がさらに続くらしい。同姓同名じゃなくて、シンプルに珍しい苗字の人だった。



・人妻の家に行ってその家の子供に知恵を授ける仕事。
 今日は小学生の初回体験指導。
 子供部屋で授業することになったが、子供部屋の椅子が釣り堀くらい低い椅子で、釣り堀にいる気分になった。
 「我が子が中学受験に合格するための運気を呼び寄せる風水」というハリーポッターくらい分厚い紙の束が置いてあった。


もしお金が余っていましたら、ください。