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ポケットはひとつ、ポケットにひとつ

情報は分類しないで時系列に並べて保管する、これは野口悠紀雄さんの「超整理法」だ。デジタルデータなら検索できるが、紙ベースやモノの「さがしもの」はそうはいかない。ひとつの場所に入れることで、散在せず、探しやすい。「ポケットはひとつ」、この方式がすぐれていると思っている。

「ポケット」は書棚であり、パソコンのファイルであり、カバンやリュックサックでもあり、そしてズボンのポケットでもある。

ズボンのポケットにはすぐに取り出せるようにと、定期券と交通カード、クレジットカード、運転免許証、それに家の玄関のカードキーを入れている。バラバラではなく、定期券、交通カードはひとつのケースに入れ右前ポケットに。クレジットカードや運転免許証、カードキーもひとつにまとめて左前ポケットに突っ込んで持ち歩く。スマホは、いつもはリュックのポケットなのだが、電車やバスに乗るときは左前ポケットにいれる。これが習慣化している。

家の前で気がついた。カードキーの入ったケースがないのだ。ポケットを裏返し、リュックサックの中身を全部放り出したが、ない。冷静にと言い聞かせて、記憶の時間をさかのぼった。

20分前にはあったのだ。帰りがけに買い物をしてクレジット支払いをしたから。そのあと、バスに乗って2つ目で降りて、歩いて帰った。お店か、バス停か、バスの中の3つに絞れる。記憶の場所をさかのぼってたどり、この目と耳で確かめたが、どこにもない。

交番で遺失物届を出し、バス営業所に電話をし、クレジットカードの無効手続きをした。

しばらくたってバス会社から連絡があり、運転手さんが保管してくれているとのこと、乗客の誰かが見つけてくれたらしい。ありがとうございます。感謝の気持ちを心でとなえ、さて、再発防止はどうするか考えた。

たぶん、バスの座席でスマホをポケットから取り出した時に、ケースも連れて飛び出たのだろう。左手はメールチェックのことで手いっぱいで、ケースを認識しなかったのだろう。

「ポケットにひとつ」が明確な解決方法だろう。

スマホにクレジットカード、定期券、プリペイドカードなどをまとめて左ポケットに。右にはマイナカードとキーカードをいれたケースを持てば来年からは免許証も保険証も持たなくてよくなる。

でもねえ、集中させたリスクはどうやってヘッジするのだろう。スマホの電池がなくなったり、落として壊れたら終わりだ。ケースだってなくさないとはかぎらない。

リスク分散と「ポケットにひとつ」を両立させるにはどうするか。ポケットがたくさんついた小さなポーチに入れ、落とさないように、忘れないように肩から「たすき掛け」する。家人の意見です。そう、トシヨリは幼稚園児に逆戻りだ。