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金太郎飴とブランディング

新入社員のころ、「金太郎飴のような仕事をしろ」と言われてよくわからず、困った覚えがあります。会社を代表する営業マンは、誰でも、客に対するサービスは「どこから切っても同じ金太郎の顔」のように提供しなさい、ということだった。

そんな個性のない、マニュアルどおりのロボットのような営業はイヤだ。自分は自分なりの工夫したやり方をしたいと反駁すると、「10年早い」と叱られました。「仕事の基本ができてからにしろ」ということなのでしょう。今となっては自分も同じことを口にしていますが。

ブランドは「ことば」と「記号(マーク)」です。TPOで変われば一貫性が失われます。そのブランドを背負う製品と社員の言動、行動も規格内を要求されます。自由度、個性を発揮できても、基本はブレてはいけません。

提供するサービスがヒトによって違えば、客が困る。比較されればサービスの同等性もなくなり、同じ売価の説明がつかなくなります。

なるほど、だから、「金太郎飴」。当時はブランディングという言葉を耳にすることはなくても、言っていることは同じだったのですね。

「どこから切っても金太郎飴」の元祖「金太郎飴本店」は明治の初めの創業。最近は「アマビエ飴」など新種もでているようです。老舗のお店は都電「三ノ輪」駅の近く由、根岸だから子規庵の近くですね。こんど散歩のついでに寄ってみましょう。