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時刻表を片手に

JTB大型時刻表、200万部を超えていたのは1980年代。スマホ検索主体の今は、それでも5万部。元同僚のMさんからメールが届いた。ひさびさに大きいのを片手に九州、四国のローカル線乗り鉄旅だそうです。

彼、当時は東北担当でした。新幹線は大宮から上野始発になったばかり。夜行列車もよく利用していた。日本海側から太平洋側への横断鉄道がやっかいで、本数が少ない。大時刻表をカバンに入れ、乗り継ぎを調べながらの出張だった。

AからBへはこのルートがはやい。いや、バスをつかったほうが20分早く着く。客先滞在もそこそこに、頭の半分は時刻表。大きな目をさらに見開いて、細かい字をたどってはページを繰っていた。

「輸送密度」というのがあるらしい。乗客がのった距離の総和を営業キロ数で割って一日当たりの人の密度を計算する。2000人を割り込むと廃線を検討するという。JRや私鉄がその数字を公表している。

彼の旅先の九州、四国はきびしい路線がおおい。都市部以外はのきなみ1000人を切っている。赤字とはいえ地元との調整があるから、すぐに廃線にはできないでしょうが。

どの路線をまわったのかは知らない。でも彼のことだから、乗り継ぎできるラインを踏破したにちがいない。乗り鉄の本領発揮がメールからつたわってくる。乗るのは今のうち。

わたしの場合は、乗り鉄というより、飲み鉄。いきあたりばったりの方が性にあっている。時刻表は、途中下車の時間がよみやすいし、選びやすい。小さいのをカバンにいれておきます。